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1 デュー 街の中央は大きな公園で仕切られている。公園に沿って大通りがあり、大きな建…
3 リッジ リッジ・オルティースははたと顔を上げて時計を見た。 うわ、やった! ちょっ…
4 公園 大通りを横断し公園に入った一瞬、木や動物ではない雰囲気が引っかかった。 誰か…
5 アルバート① アパート入り口と居室の呼び鈴、どちらを鳴らしても応答がなかったので、…
6 アルバート② 何回か会うと大体バートの人柄というのがわかって来る。学生の頃モデルの…
9 カイとバート ベッドに少年、部屋中央に小さな丸テーブル。その上に無精髭男が用意した…
10 カイについて 次の日少し遅めに起きたバートが一階に降りると、居間の幅そのままに繋がるサンルームから、タオルを首にかけたカイがのっそりと上がって来た。いつもながら完璧なタイミングだ。 「どうする?すぐ食べる?」 お前その灰色のTシャツとベージュのパンツ何セット持っているんだとツッコミたいくらい昨日と同じ格好で、居間を横切りキッチンに入る。 「いや、支度してから食べる」 「りょーかい」 言って長めの腰巻きエプロンを結びながらキッチンに入ったかと思うと 「あれ」 と入
11 リッジの過去 特徴的な白い縁取りがある黒いマントを羽織り、姉が前を行く。 元々稲穂色…
12 リッジ家の不審者 そっとベッドから降り、机のペン立てからペーパーナイフを取った。…
13 バート家の不審者① 誰かいる。 眠っている少年から目を上げて、カイは何気に窓の外を…
14 バート家の不審者② 今日お姉さん達は、何人かずつのグループいくつかになって出て行っ…
15 カイとデュー① 一応屋敷の周りをグルッと確認したカイが少年の部屋に戻ると、甘い香りが…
16 カイとデュー② てっきり部屋に残るものだと思っていたデューは、カイについて回って来…
17 カイの過去 カイはこの国と隣の国の境にある国境村の出身で、そこは村全体が大きい城壁の役割を果たすという珍しい土地だった。 土地の特性から、男性の職業は大体兵士で、そのまま国境を守る者もいれば他国の軍に傭兵として雇われる者もいて、何もない時は農業や畜産業を営んで暮らしていた。 カイも例に漏れず国境警備隊として働いていたが、自給自足ができないものを買い足しに街に来ることもあり、やがて、そこで出会った女性と一緒に暮らすようになった。 国境と街は通えるほどには近く