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「初心者歓迎」の裏側

「初心者歓迎」って本当なのかな。とふと思いまして。

聞こえの良い言葉ではある気がするんですよ。
ただ、「聞こえが良い」という表現を使っている時点で、それが示す言葉には裏側があることを示唆している、このように解釈できると私は思っています。

部活動・サークル・アルバイトを通して私が感じた「初心者歓迎」の裏側をここに記したいと思います。


結論:初心者歓迎の裏側にあるのは


「劣等感」「罪悪感」「原因帰属」「成長実感」「人間関係の構築」
この辺りなのではないかと考察します。

裏を返せば、この5つにうまく対処することができれば、長期的にその物事を継続できる確率が高くなるということを意味します。

以下ではなぜそう考えるかについて私の実体験を示しながら説明します。

批判的な書き方に思われるかもしれません。
ただし、経験自体は後悔していません。
「辛かったこと」も「良かったこと」も印象深いため、時と場合により評価が+になったりーになったりする、ということです。

事例①高校 吹奏楽部での経験

これは、劣等感がそのまま罪悪感に繋がった例。

中学で吹奏楽部だった私は、高校でも吹奏楽を続けることにしました。
楽器決めアンケート時に、クラリネットは希望者数が多いことを知りました。
私は中学でクラリネットだったので続けられたら良いなと思ったけど、私以外は皆、自分の楽器を持っているそう。

「これはクラリネットじゃない楽器になる可能性が大きいな」と思って受けた楽器決めオーディション。案の定、チューバに配属に。
とはいえ、希望にならなかったとして辞めるという考えはなかったです。

脱線しますが、「希望通りの配属にならない経験」を社会人になる前に積んでいるとも言えますよね。
今思えば、「吹奏楽をやりたい」という目的があったからやめなかったので、「クラリネットをやりたい」という目的で入ったのだったらさっさと辞める選択を取っているだろうと思います。
ジャズ部なり、一般の吹奏楽団でクラリネットとして採用して貰えば良いのですから。

つまり、自分の目的と合致しているかが大切なのか。
今後に使える考え方だとこれを書いていて思いました。

「希望通りではないけど、目的やビジョンには合っているから続ける」(=目的一致)
「○○として配属されたかったのに違ったから辞める」(=目的不一致)
という2つの考え方。

私は前者だったけど、希望外の楽器になって辞めちゃった子(=後者)もいます。
良い悪いの問題ではなく、今思えば単に合う合わないの問題だったのかも。

さて、話を戻すと私は楽器が変わったことにより、初心者に逆戻りしたのです。
同期は大体が中学と同じ楽器、完全な初心者は2人、中学の時とサックスの音域が変わった子が1人。

私が一番大きく楽器が変わった人になります。
これって会社だったら「配置転換」なのでは?と執筆していて思いました。
(完全な初心者は新卒入社の子とも考えることができますね)

吹奏楽について少し知ってきたが、チューバはほぼ知らない。
会社について少し知ってきたが、新しい部署の業務内容はほぼ知らない。

「経験者」でありながら「初心者」でもある。

そんな中で部活動に取り組んでどうなったか。

中学から続けていて4年目5年目のスキル持ちの中に、1人だけ1年目の人間として吹奏楽コンクール(6-9月)・コンテスト(9-11月)に出ました。

しかもコンテストに至っては、選抜段階でゴタゴタがあり……
「過去に戻ってやり直せるとしたらいつの日に戻る?」という質問、校内グループオーディションの日を超えるものが未だに出てきません。

「あぁこの中で自分が一番下手くそだ」という劣等感
「みんなの足を引っ張っている感じがして申し訳ない」という罪悪感
「良い結果が出たけど、これに私は貢献できていたのか?周りのおかげなのではないか?」という原因帰属
楽譜が(クラリネットを吹いていた時に比べ)複雑でないため、自分の成長を実感しにくい

これらがコンボを決めて見事に「部活行くの嫌だ」になりました。
「この気持ちを誰に相談したらよいのだろう、部内で話したら干されるかも、っていうか経験者しかいない中で誰に……?」
クラスにも吹奏楽部の子が多くいたので、「部活干されたらクラスにも居辛くなる」という考えもありましたね。視野狭窄すぎる。

模試の偏差値を1年7月と1月で比較した時、10近く落ちてショックだったのを今でも覚えています。学業にも支障が出ていたと考えられます。

結局、定期演奏会や文化祭では「勝負にこだわらない」「楽しむことに重点を置く」演奏ができたことで、立て直してやり切ることができたんだと思います。

この一連の感情、過去の苦労エピソードとして中学の部活の同期や大学で知り合った子に話すことがあります。ここに書いた内容もかなり端折っているので本当はもっと色々あったのですが、またそれはどこかで。

ただ、高校卒業から4年経った今でも、高校部活の同期・先輩・後輩・顧問・指導者には誰一人として話していません。話せていません。
もしかして墓場案件なんでしょうかね。

ということで、「劣等感」「罪悪感」「原因帰属」「成長実感」「人間関係の構築」すべてが影響を与えたと推測できます。

事例②大学 競技かるた部での経験

実は高校の時に吹奏楽部とどちらに入るかで悩んだのが競技かるた部。大学では吹奏楽を続けずに、競技かるたを新しく始めることにしました。

競技かるたは基本的には個人戦。
まだコロナが緩和していない時期だったのもあり、参加頻度も多くなかったのですが。
中高でガッツリやっていて大学でも続けている4年目以上の先輩・同期と当たるとそれは負けるわけです。
大差で。

補足:お互い25枚ずつ自陣にある状態から始め、先に自陣を0枚にした方が勝ち。その時に何枚相手陣に残っているかが枚数差となる。

これの難しいところは、上級者と2回目以降の手合わせをしたときに同じ相手なのに過去の結果と枚数差がかなりある場合。
2,3枚なら誤差とも思えます。

しかし、自分20枚ー相手0枚と自分9枚-相手0枚は違うわけです。
上級者と戦っているのだから、9-0の方が善戦と言えます。
このときの「原因帰属」が非常に難しいと感じました。

「相手が手加減をしてくれた」「相手の調子が悪かった」
「自分の実力が上がった」「自分の調子が良かった」

この辺りが考えられますが、各項目にどれだけの比重を置くのかが非常に難しい。
しかも感覚的な部分も大きいため、成長度合いも明確に見えにくい。

そして経験者と当たると、リードを奪えないまま負け続けるから劣等感が出てくる。
中盤、酷い時には序盤で、「ああこれはひっくり返せないな」となります。勿論最後まで戦いますが、最終的に負けが積み重なっていきます。
記録が残っている範囲ですが、3勝50敗ですよ。
心折れるって。

私と同じ、大学から始めた子とたまに対戦できると最後までどっちに転ぶか分からないから白熱して凄く楽しかった。
それでも続けられていのは、サークルメンバーの人柄によるところが大きいな。趣味が合う子もいるし、試合以外の時は皆優しいから。

ということでこちらも「劣等感」「原因帰属」「成長実感」「人間関係」が要因になっていると導きました。

①②を踏まえ、③飲食アルバイトの経験

興味があったので、飲食のアルバイトを始めたのが2年前の3月。
これも初心者として始めたのですが、結果的には長く続けられています。
休学して色々なところに行きたいという足枷になると思い、現在は休職を頂いています。

・「最初はできなくて大丈夫だよ」という声掛け
・丁寧に指導してくれる先輩やパートの方がいる
・段々と業務がスピーディーにできたという成長の実感
・もたついたときの原因が、「自分のスキル不足」の他に「お客さんが沢山来店していたから」「教わっていないこと」という帰属もできる

ということで、①②での課題点を全てクリアしていることで継続に繋がったと考えることができます。

これらの事象から、初心者歓迎の裏側にある(壁となる)のは
「劣等感」「罪悪感」「原因帰属」「成長実感」「人間関係」だと導きました。
劣等感や罪悪感は他者がいないと出てこないものなので、人間関係に包括されると考えることもできますが。

これらの対処法を考えることが継続する道に繋がると思いました。
私も自分で書いていて、今後のヒントが見つかった気がしました。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

ではまた。

とむ


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とむ
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