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バルセロナで感じたガウディの思いやり

初スペイン!初バルセロナ!
とりあえず来れただけでなぜか嬉しい。1日半の観光でしたが、今回はそこで感じたものを書き留めておきます。

電車の窓から

移動は電車を選んだ。窓から景色が変わっていくのを見れるから。マルセイユ、ニースの方には行ったことがあるけれど、西側には行ったことがなかったので、そうした。見たことない町の名前が各駅で見えたとき、また新しい体験ができると感じた。これはちょっと久しぶりで、グルノーブル周辺は割と行ったことがあるところが多く、初めてのところに行くには遠くに行かなければならなくなってきた。新たなところに行く度に、楽しめる余白が減っていくように感じる時もある。それと、全く違うものを見たいから飛行機で飛びたいというのもあるが、長期休暇と貯金と相談といった具合だ。とはいっても、まだまだ近中距離くらいで行けるところはたくさんことはある。

行きの電車は曇り気味。

わくわくグエル公園

初日は駅からグエル公園に向かった。チケットは券売機でやはり買いやすく、英語表記もある。日本に来る外国人には切符を買うのは面倒だし大変なので基本SuicaやPasmoを空港で手に入れるようにアドバイスするが、少なくとも今のところヨーロッパ(西側)で券売機で困ったことはない。滞在に合わせて2日間チケットなどもあるので、メトロをたくさん使うならそれでもいいかもしれない。正確に金額おぼえてないが8回くらい使えば元取れたような。(シングルチケットは2.55ユーロで乗り継ぎもできる)

広場とうねるベンチ。装飾を見るのが楽しい。
頭上注意と思いつつも、綺麗に噛み合っていて
落ちることはないそう。

ここでは歩き回ったのち、日本の友達へのお土産買ったりして、夜はアイスランドに一緒に出かけた友達が6年前にバルセロナを訪れた際に行ったというお店でピンチョスとビールをいただいた。Clara(?)と呼ばれるレモン入りのビールだったがちょっと甘すぎた。

優しさのカサ・バトリョ

個人的にはカサ・バトリョが1番良かった。それはガウディって優しいなあってなったからだ。ホスピタリティといった方が近いだろうか。ガウディは住む人の快適性をよく考えている。中庭と自然を愛し、光を大事にしている。例えば、天窓に通じる吹き抜けは青のタイルで可愛い見た目をしているが、上の方は濃い青で下の方は白に近づいていく。これは光が均等に家の中に行き届くようにするためだという。地中海のイメージしたその空間は居心地が良く、階段をリラックスして上り下りできる。掴みやすいように人間工学に基づいたような手すり。

青タイル

各ドアの上についた独自の文字?数字?も遊び心があって、地中海でガウディが感じた自然を表しているようだった。また、自然のそばで感じたものを表現するにはぴったりで、既存の文字数字では言語化出来なかった、というよりむしろその感情を表す方法が当時存在しなかったのではないかと思った。これは自分の中にもどんな人の中にもきっとあって、自分を表す表現技法が足りてないこともあれば、その方法が存在しないことだってあり得る。だから自分に合った表現技法を探して、快適に過ごせるようになった方がいいと思う。文章や絵だけでなく、音楽でもダンスでも料理でも、味覚を通じてコーヒーやお酒にこだわることでも、本を読んで自分の感覚を代弁してもらうでも、なんでもいいと思う。それは誰かのためじゃなくて自分のためでいいと思う。

ガウディ独自の文字

アートというよりデザイン

ガウディは中庭を使って、空気の流れを考え、換気にも気を遣っていた。オーディオガイドからきこえてきたガウディの言葉「あるものが美しいとされる最も重要な条件は、そのものが目的を果たしていることです」

これはまさにデザインだと感じた。当たり前のことだが、美しいとされる家が単に美を追求したものではなく、そこで人が快適に暮らすことを第一に考え、自然を尊重しそこから学びながら活かす。ただ、それが達成されればいいという必要最低限な考えではなくて、遊び心が足されているように感じる。そして、美しいデザインは誰かを思いやる心から生まれるのかもって思った。 

アーチ状の屋根裏

ときおり幸せを感じるには想像力が重要です

この言葉も自分の中に深く残った。
いま気づけば朝のエスプレッソも優しさがあった。マスターはいつも通りの接客で何も気にしなかったのだろうけど、super hotじゃないけどいいかと聞いてくれたり、売る前にテイスティングさせてくれたり、コーヒーへのこだわりを勝手に推しはかることなく優しい接客だった。雨が降ってるから蓋はいらないかとも聞いてくれた。こういう受ける優しさを一つ一つ大切にすることが、与える優しさに繋がるんやないかと思ったり。あのとき、あの人はどんな気持ちでこれをしてくれたんだろうと想像することが大事である。

最後は日本人の隈研吾さんがデザインした空間を階段で降りながら体験を振り返ることができる。

エンタメとしてのカサバトリョ

カサバトリョのもう一つ好きだった点は映像演出だった。チームラボいったことないが、あんな感じ。五感に訴えかけて、想像力を高めてくれる。まあ、こういうのを偽物だとか誇張されていると感じて嫌う人もいるだろうが、自分は好きだった。

初めてのサグラダファミリア

もともと週末はハイキングに行く予定で、平日のランチ後にラボのメンバーと企画していたが、雨で今回はやめることにした。そこで急遽、家に籠るよりましだとおもって、一人旅にはなるがバルセロナに行こうと決めた。ただ、すでにサグラダファミリアのチケットを取るには遅すぎて、公式サイトを見ても週末のチケットは残っていなかった。金曜日の朝、もしかしたらと思ってツアーチケットなどを探していると、英語でのガイドツアーで空いている枠があったので割高だったが迷わずとった。

サグラダファミリア入場時間の15分前に集合場所であるカフェの前に集まり、ツアー参加者らしき人もちらほらと集まっていた。QRコードを見せると、シールが配られ、胸元に貼るように指示される。その後、ガイドの女性がゲートへと近づきながら、塔の上にあるものやエリア、ファサードの説明をしてくれるわけだが、やたら饒舌である。楽しんでいるようにも見えて、プレゼン上手いなあと思いながら聞いていた。だが、やたら長い、止まらない、気がついたらサグラダファミリア入場時間を15分もオーバーしていた。そこで、ガイドは時計を見て、ハッ、ヤバいみたいな顔する。「おいおい、これで入れんとかないぞ笑」と思った。ガイドは何か気まずい顔で交渉しているようにも見えたが、厳重注意で終わったぽく、無事みんな中に入れた。

サグラダファミリアとご対面
なんじゃこりゃってなる

サグラダファミリアは外も中も圧巻で来て良かったと感じた。中の柱の構造は木が枝分かれしている様子からインスパイアされたらしく、華やかな装飾とカラフルなステンドグラスが神々しい空間を作っていた。柱の石はデコレーションだけど、必要な高さによって石の種類が異なり、強度も異なる。なかは強化コンクリートで出来ているらしい。それぞれの装飾に込められた意味などはへーくらいで聞き流していた。

ステンドグラスはガウディデザインではなく、ユネスコ世界遺産にはガウディが生きていたときに建てたファサードのみが登録されているという。ただ少なくとも職人たちはガウディの意思を継いでおり、例えばステンドグラスのそれぞれの形は破砕ガラスのように、綺麗な長方形などは含まれていない。

日本人としてサグラダファミリアの建築に携わった外尾さんのインタビュー記事を拝見したが、素朴な疑問を持つこと、真剣に観察することはやはり大事だとわかった。子どものような純粋な自然観察から逆さ吊り模型のような考え方がきているのだろう。

行ったレストラン紹介

ピンチョス

パエリアは日本人の方のブログを発見し、一人前のパエリアがあるということで、ここの最上階(?)にいきました↓

余談だが、スペイン人のガイドの方がイタリア人の先生と喋り方そっくりだった。金髪で、同じくらいの年齢で、自然が好きで、スペイン語またはイタリア語が母語となると英語がそっくりになる確率は高いのかな。Bioinspired Soft Roboticsのラボに行くのさらに楽しみなった。

パエリア、ピンチョスうまかったです。ビーチは曇ってたのでまた晴れてる時にリベンジ。あとは完成後にサグラダファミリアのタワー上りたいな。🥘

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