ナイチャーが沖縄県に移住する前に絶対に考えた方が良い4つのこと。
はじめに
あえて「沖縄県」と書きました。そもそも沖縄とは沖縄本島だけを指す言葉らしいのです。
宮古島や石垣島も沖縄でしょ??とよく聞かれるのですが、厳密には違います。それぞれ「違う国」と思った方が良いくらい違うのです。
そこはまた別の機会に書くとして、広く「沖縄県」にナイチャー(日本本土出身の人を指す)が移住するとはどういうことなのかお伝えします。
まず、私自身は現在石垣島に住んでいます。2017年に移住したのでもうすぐ6年目ですね。沖縄本島には1年ほど住んでいました。
私は10年以上前から沖縄県の島々、特に石垣島にハマってしまい、遂には移住してしまったナイチャーです。
沖縄県はコロナ前から人気で移住する人がとても多い都道府県です。
青い海、青い空、憧れの南国、温かい人々、自由な生活、縛られないのんびりした生活。これらに憧れて移住する人、もしくは現在移住したいと考えている人がほとんどでしょう。気持ちはすごく理解できます。僕もそうだったのです。
ただ現実には、移住しようとしてきた、ほとんどの人たちが2年以内に地元に戻ってしまうのです。
なぜなのか??
現実を見ることができていないからです。
憧れの大好きな人にアプローチして、結婚したら思ってた人と違うかった・・・・・こんな状態なのかもしれません。
大好きな人ができたら、どんな人なのか、何が好きなのか?普段はどんな生活をしているのか?何回もデートを重ねて、いろんな事が知りたくなりますよね。
移住もこれと同じなのです。イメージや憧れだけだと辛い思いをしてしまうかもしれません。相手のことをよく知りましょう。
もちろん嫌だったら別れたらいいだけだけど。
憧れと現実とのギャップ
①冬は意外と寒い
沖縄県は常夏だと思ってる人!違いますよ。
本土ほどはっきりしていないけれど、ちゃんと春夏秋冬があります。
そして冬、寒いです。
冬は晴れていれば気温は20度近くにはなります。年に1、2度寒波が来る時には10度近くまで下がることもあります。でもこれだけ聞くと、暖かくない?と感じると思います。
もちろん、本土の冬と比べると暖かいです。でも、住んで感じることは「年々寒く感じる」そう、慣れてくるのです。
さらには冬は風も強いので、かなり寒く感じてしまいます。
実際、冬になると沖縄県のホームセンターなどでは「こたつ」「ヒーター」など暖房器具が出回ります。みんな寒いんですね。
②ずっと青空でもない
青い海!青い空!憧れて来ますよね。
ずーっと沖縄は青い空!そんなわけありません。
実際、2021年の晴天率ランキングで言うと沖縄県は34位。
なんなら下から数えた方が早い。
これには意外な人も多いはず。
理由として考えれらるのは、「台風」そして「スコール」。
言わずもがなですが、沖縄県は台風の一丁目一番地。
毎年長い時間台風の被害を受けます。
そして、スコール。1日の内、ずーっと晴れてるなんてあんまりありません。
どこかでは雨が降っているのです。
沖縄県は、日本では唯一「亜熱帯気候」。
生い茂るジャングルを見てもらえればわかるはず。いっぱい雨が降らないとこんなジャングルにはなりません。
③沖縄県の人々は温かい?それは観光客だから。
沖縄県に遊びに行った人たちからよく聞くのが「沖縄の人たちはなんてあっったかいんだ!」「人があったかいから移住する!」という言葉。
語弊がないように先にお伝えしておきますが、沖縄県の人々はとても親切で温かい人が多いです。これは移住した私も実感することです。
でも・・・・最初からではなかったのです。
はっきり言って、観光で遊びに行って親切にしてくれるのは「お客様」だからです。酷かもしれませんが、いざ移住となるとすぐには受け入れてもらえないことが多いです。でも、これも今なら仕方がないと思えます。
移住する人の多くは憧れだけで、地元民と交流する人も少なく、嫌なことがあったらすぐ帰ってしまう。そんな移住してきたナイチャーを信じて痛い目にあった沖縄の人もいる。そんな移住者を私も何人も見てきました。
これでは、沖縄県の地元民から警戒されて当然です。
でも、一度「こいつは大丈夫」とわかってもらえれば、こんなに心強い人たちはいません。めちゃくちゃ世話を焼いてもらえます。
私には今2歳の息子がいるのですが、地元の島の人に預かってもらうこともしょっちゅうです。パイナップルなんかも毎年食べきれないほどもらえます。
④資産家でもないなら、自由でのんびりした生活などできない。
このギャップで帰ってしまう人もたくさん見てきました。
「せっかく沖縄でのんびり生活したかったのに、話が違う」
ご存知の方もいると思いますが、沖縄県は日本でも賃金が低いです。
それなのに、島なのでいろんな輸送費がかかるため、生活にかかるお金は東京と同等か、物によってよりお金がかかります。
お金を使わない自給自足をするならいざ知れず、普通に楽しく生活するには仕事をするしかありません。資産家でもない限り。
もし東京で働いている人が、沖縄で移住して働いて同じ金額もらおうとすると、単純に1.5倍ほどは働かないといけなくなります。
お金が全てではないですが、生きていくにはお金がいるのです。
でも、沖縄県では、工夫すればお金を使わなくて充実した生活ができることもまた事実。
どうすればギャップを解消できるのか?
冬に沖縄県にプチ移住のススメ。
意外に寒いことや、青空が多いわけではないことを知るには、とにかく沖縄県に行ってみること。できれば1週間など、できるだけ長くプチ移住してみてください。
そして、大切なのは冬にも行ってみること。夏の晴れた沖縄県が最高なことは小学生でも知っています。
沖縄県の欠点もみてみて、それでも好きでいられるかどうか。
その欠点すらも、良いことでは?と思えるかどうかです。
これを繰り返すことで、沖縄県の気候を肌で実感することができるはずです。
どうすれば現地に受け入れてもらえるか?
まずは「挨拶」。
基本中の基本。見かけたら挨拶。わざわざ挨拶して顔を見せる。
これを疎かにすると受け入れてもらえるはずがありません。
次に「一緒に酒を飲む」。
本土では死語だと思いますが、「飲みニケーション」が非常に大切です。
泡盛を同じ盃で飲んだり、楽しい時間を共有することで一気に距離が縮まります。なんか昭和の上司との付き合い方に似てますね・・・
そして「仕事の話はいきなりしない」。
私も東京である程度ビジネスをしていたので、初対面でもある程度打ち解けたら仕事の話を最初の頃はしていました。仕事の話をした途端に怪訝な顔をされたことは今でも忘れられません。
まずは、「お前は何者か?」を受け入れてもらうことが非常に大切です。
今では、どんなにこの人と仕事絡んだらおもしろそうだなと思っても、絶対に最初には仕事の話はしないように心がけています。
不思議なことに、「お前なら大丈夫」と受け入れてもらえると勝手に仕事を一緒にすることも多くなります。細かい説明やプレゼンなんかしなくても、「お前なら大丈夫だから任せる」となります。(それもどうかとは思うのですが・・・)
最後に最も大切なこと、「継続すること」。
上記をコツコツと続けることが大切です。なかなか上手くいかなくても、これをまずは3年続けること。そして次に5年、7年、10年・・・と継続することが一番難しくて大切です。
私もあるオジィからは、10年経ったら認めてやる。と言われています。
お金をかけずに楽しむ方法を見つけるか、自分で事業をする。
沖縄県は観光が主幹産業です。つまり、繁忙期と閑散期の差がとんでもなくあります。これが沖縄県の低賃金化にもつながっていると私は考えています。
移住すれば給料は減るけど、海に行けば魚があるし、果物もたくさんある。お金がなくても楽しく生きてはいけます。その方法を考えて実践する。
もしくは、自分で仕事をつくって自分の責任でお金を稼ぐ。
基本的にはこの2つの道です。
お金がうなるほどある人はいいですが・・・
最後に
当たり前ですが、世の中良い側面ばかりではありません。悪い側面もしっかり見て欲しいのです。
ちなみに私は、沖縄県に移住者がもっと増えればいいのになと思っている人間です。今回の現実は沖縄移住を辞めさせる目的ではありません。
でもこのギャップを知らずに、離れていく人が多いのも事実。
良いところも悪いところも、全てひっくるめて沖縄県に移住したくなる人が増えますように。
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