「新選組FC」という妄想。
前回の記事で、「Jリーグで地域密着・地域活性」という話をした。
例年通りなら、今年もJリーグは開催され、多くのサポーターが集い、スタジアムとその周辺の街は賑わい、活気のある日々を過ごせていただろう。
しかし今年は未だそれが叶わない。いつ叶うかもわからない。あまりにも目の前の敵についてのことがわからないからだ。
そこで精神を保つために役に立つのが妄想である。
私は元々、幕末の歴史に興味があり歴史番組のリポーターをやっていたことがある。そこで以前、こんな記事を書いた。
これはあくまでも私個人の妄想の中でのメンバーだ。この後、「自分だったら赤禰武人を1トップで使いたい」「フロントには村田清風と周布政之助がいたらいいなぁ」などというコメントをもらった。
サッカーを通して、自分の住んでいる地域の歴史を振り返ってもらえたらと思っての投稿だったので、このようなコメントはとても嬉しかった。
まちづくりは、自分が生まれた或いは住んでいる場所に誇りを持つことから始まる。その第一歩は、この地に確かに生きた先人たちを知ること。
歴史は「人」がつくっていくもの。
この地に確かに生きていた先人たちの知恵は、時代が進んでも今の世に通用するものがあるはず。特に現在のような経験したことのない局面に晒されている私たちに何かヒントをもたらしてくれるかもしれない。
前置きが長くなったのだが、今回はFC松下村塾と対戦する相手、新選組FCの妄想をした。
最初に断っておくが、私は新選組についてはあまり詳しくない(え)。でも好きだ。
よくね、歴史って詳しくないと語っちゃダメって風潮があるけど(サッカーにも近いものを感じる)、そんなことないから。そんなこと言うから歴史嫌いが増えちゃうんだから。
だから、あくまでもこれは私個人の妄想であり、皆さんには皆さんの思うスタメンがあると思う。そこは「あれは違うこれは違う」「自分だったらこうする」などと妄想を膨らませて、皆さんの思う新選組FCを作ってもらえたらと思う。
では、私の妄想開始。
じゃじゃん。
近藤・土方・沖田によって結成された在野のサッカーチーム。監督は不在で、キャプテンである近藤がチームの支柱となり監督に似た立場を併せ持っている。その他コーチやスタッフもおらず、監察役である山崎丞が他チームをスカウティングし、戦術などはチーム全体で考えるスタイルを取っている。
■近藤勇(新選組局長/DF)愛称:近藤さん
チーム発足者でありキャプテン。新選組FCは監督不在のため、実質チームの柱。地元である多摩で少人数ながら蹴球教室を主宰をしていたが、徐々にフットボール好きが集まり、土方の勧めでチームを発足させるに至った。非常に真面目で実直な性格。メンバーからも慕われている。足は速くはないが確かな足元の技術と判断力を持ち、大柄な体格と威圧感で最終ラインを死守する。
■土方歳三(新選組副長/MFボランチ)愛称:トシ
副キャプテン。近藤と共に新選組FCを発足させた相棒。近藤を心から慕い、彼の夢でもある日本一を叶えてやりたいと思っている。幼少期のあだ名は「バラガキ」らしく血気盛んで少々短気な性格ではあるが、非常に賢くサッカーIQも高くチームの頭脳的存在。的確な判断と技術で中盤を支配する。
■山南敬助(新選組副長/MFボランチ)/山南(さんなん)さん
土方と同じく副キャプテン。新選組FCに道場破りに似た形で近藤にリフティング対決を挑み、その鮮やか且つ高い足元の技術で敗れてから近藤を慕い入団を希望した。とはいえ彼自身も高い技術を持ち、さらにクレバーさも持っているため中盤で起用されている。土方とダブルボランチを組むことが多い。
■沖田総司(FW)愛称/そうじ
小柄で童顔、明るく無邪気な性格。凄まじいスピード、跳躍力、ボールコントロール技術を持つFW。飄々とプレーする姿に女性ファンも多い。10歳近く年齢は離れているが、近藤や土方と共に新選組FCを築いた一人。土方同様、近藤を心から信頼している。シュート数、ゴール数共にチーム一。
■斎藤一(FW)/斎藤
目つきが鋭く、口数は少なく、一見何を考えているかわからない風貌ではあるが、FWらしく根は熱い男。群れを成すことが得意ではないようで、ミーティングなどでも殆ど言葉を発することはない。「俺の仕事は点を取ることだけだ」が口癖。スピードは沖田には劣るが、ゴール前での強引さや力強さ、駆け引きもうまい。
■吉村寛一郎(FW/MF)/愛称:寛一郎
沖田や斎藤に負けず劣らずの技術を持つFW。二人よりも穏やかな性格で、得点への欲求よりもアシストなどどんな形でもチームの役に立ちたいと口にすることが多い。正確なキックを持ち、精度の高いクロスや、セットプレー時はキッカーを務める。攻守にわたり献身的な選手。
■永倉新八(MF)/愛称:新八
自己鍛錬を怠らず、常に自分のクオリティと向き合い続ける超ストイックなサッカー小僧。新選組FCに辿り着くまでは様々なチームの練習などに参加し武者修行をしていた。小気味よいドリブルで颯爽と相手を抜き去る。ただ守備に課題が。
■藤堂平助(DF/右SB)愛称/平助
最年少にして左SBを任される逸材。色白で小柄、決して威圧感などがあるわけではないけれど勇猛果敢で、SBながら積極的に攻撃に顔を出す。「チームの為に」が口癖なほど、犠牲心も強く、その精神は守備面でも発揮される。
■原田左之助(DF/左SB)愛称/左之助
空間把握能力に優れた左SB。(槍の名手なので)明るく竹を割ったような性格で、声が大きい。短気、シミュレーションに近いプレーをすることもあり、審判とやりあうこともしばしば。頭はあまり良くないが、運動量が豊富で仲間思いな一面もある。
■島田魁(DF/CB)愛称/島田
チーム一身長が高く怪力で、巨漢というにふさわしい体格のCB。スピードはあまり期待できないが、その体格はもとより危機察知力も高く、最後の砦である最終ラインでゴールを死守する。非常に真面目で優しく穏やかな性格。
■松原忠治(GK)愛称/忠治
幼いころは柔術をしており、その成果もあってか瞬発力に優れている。集中力にも優れ、PKストップも得意としている。温厚な性格で口数もあまり多くないことから、コーチングに課題が。
その他
■山崎丞(監察役)
監察役としてスカウティング等を担当している。サッカーは未経験者だが非常に勉強熱心で他チームの情報をいち早く仕入れ、戦術をそれなりに練り、チームに伝える。試合中もスタンドから戦況を観察し、随時情報をベンチに伝える。優しく真面目な性格。
新選組については、小説やドラマでしか知識を得ていないので、真の新選組ファンがこのシステムを見ると「いや違うでしょ!」と思うかもしれない。でもそれでいいのだ。そう思った人は、ぜひ自分の思う新選組FCを、また薩摩FCでも良い。はたまた徳川でも肥前でも、良い。時代が違っても良い。ぜひ、自分の生まれ故郷、もしくは住んでいる場所の偉人でシステムを考え、地域に想いを馳せてほしい。
さーて、次は実際に対戦した時の妄想をするかな。絶対面白いに違いない。