もしもFC岐阜のユニフォームが葛飾北斎の「美濃国養老の滝」モチーフだったら
みなさんこんにちは!
ユニフォーム研究家のともさんです。
先日SNSに投稿した #もしもこんなユニフォームがあったら シリーズのFC岐阜のものをご紹介します。
浮世絵が好き
元々浮世絵が好きでした。
あのなんとも言えない色合いや構図など、デザインや発想の参考になることが多いです。
自宅に程近いすみだ北斎美術館へも何度も行ったことがあります。
余談ですが葛飾北斎の代表作は70歳を超えてからという「遅咲き」だったことがとても勇気付けられています。
およそ200から300年も前のものがこんなにも色鮮やかに残り、いまだに多くの人々を魅了していることに驚かされます。
当たり前ですが当時は色自体を作ることも楽ではありません。
しかしながらその繊細な色遣い、グラデーションなど今にも通ずる表現方法の多彩さ。
版画に関しては重ねて作画というので今のIllustratorやPhotoshopの作り方にも似ていますね。
まだまだ浮世絵を理解する途中ですが、これからも多くの作品を見て勉強していきたいと思ってます。
さて、今回のFC岐阜のものを最初に発想したのは2022年4月27日にサントリー美術館で開催されていた「大英博物館 北斎 ―国内の肉筆画の名品とともに―」へ行った時でした。
この時にいろんな作品が展示されていたのですが、その中に「諸国滝廻り」というシリーズがありました。
江戸、日光、木曽、東海道、吉野など全国の名瀑を題材にしたもので1833年に発表されたものです。
その中の一遍が「美濃国養老の滝」でした。
シリーズを通して水の表現が力強く感じたのと、色が素晴らしい。
青藍と白群の配色に心打たれました。
これは美濃国(今の岐阜県南部)かぁ。こんな素晴らしい作品、いやそもそも素晴らしい名瀑、名所があるなんてすごいなぁ、と思ったのがきっかけでした。
これはユニフォームデザインのネタになるなと。
一年かかった理由
思いついてすぐに制作に着手したのですが、これがなんともしょぼいというか、自分の技術力の無さに唖然としてしまい、そのまま放置していました。
なんかパッとしない。
やりたいこと「浮世絵+サッカーユニフォーム」ははっきりしているのになかなか納得いくものが作れずにいました。
そんな時は新しい切り口が思いつくまで、また新しい技術が身につくまで待つことが良いのかも知れまえん。
ずっと気にはなっていたのですが、最近になってようやくもう一度チャレンジしてみようと、テンプレートも変え、もう少しあたたかみある色合いにしてみました。
前回とは違い色味を鮮やかに、背景色も良いクリーム色が見つかりました
。
今回は全身で北斎の「美濃国養老の滝」を再現しようと思い、襟は空の濃紺、パンツは松の色にしてみました。
ローカルデザインは宝物
私はJリーグの開幕した1993年から現在に至るまで、すべてのクラブ、すべてのユニフォームデザインを図鑑化したいという野望で絵型再現を進めています。
Jリーグ30年の歴史を振り返るだけでも様々なデザイン的潮流を感じ取ることができますが、特に最近感じるはその地域に根ざしたユニフォームデザインが多くなり、そしてそれぞれが素晴らしいということです。
ここでもJリーグのホームタウン理念が良い方向で息づいているなと感じます。
ローカルデザインはJリーグだけでなく世界的な潮流となっています。
もっともっとローカルなデザインが増えたら良いなと思っています。
意外に地元民が当たり前に感じていてその価値に気づけないものも多いのではないかと思います。
Jリーグユニフォームを担当する方々!
恐れずにローカルデザインを取り込みましょう!!
これからもちょっと良い未来を感じられる架空のユニフォームデザインを考えて行きたいと思います。
こちらもよろしくお願いします