「つよさ」は「はやさ」か「しぶとさ」か #天皇賞・春 全頭評価+予想
レース分析
春天は路線的に低調なメンバー構成になる年が多いですが、勝ち馬に関してはその限りではないように感じます。タイトルホルダーもジャスティンパレスも、路線を考えればチャンピオンホースと呼ぶに相応しい活躍を遂げています。まあジャスティンの方は相手も強いですが。
2頭とも素晴らしいステイヤーですが、タイプは真逆の存在。タイトルホルダーは鈍重ステイヤーで脚が遅いタイプ。宝塚記念のレコードは2200mを最初から最後まで全力で走り切ったというだけの事。勝ちには遅いですが、自力勝負における無類の強さはピカイチです。追走力はセットでしかも上昇負荷はかなり高いです。
対してジャスティンパレスは高速ステイヤーで、中距離を速く走るスピードを長距離に転用できるタイプ。後半性能が高い馬が多いですが、アスクビクターモアのような追走力に転じる馬も居ます。正直に言えばこちらの方が万能ですが、スピードで走るためスタミナを温存するレースが強いられます。
過去10年の当レースを振り返ると、勝ち馬は以下のような分布になります。鈍重に行くほど脚が遅く、高速になるほど決め手があるというイメージです。似た条件の菊花賞の勝ち馬に関しても記載します。
天皇賞春では、阪神開催の2021〜2022年は鈍重ステイヤーが勝利していますが、それ以外は殆ど高速ステイヤーが勝利しています。ペースが緩んでいるというのはありますが、レコード決着で前半から負荷が高かった2017年はキタサンブラック・シュヴァルグラン・サトノダイヤモンド共に高速ステイヤーです。
こう見ると圧倒的に高速ステイヤーが有利のように感じますが、2015年は鈍重ステイヤーのゴールドシップが最後方からロングスパートで勝利しており、そういったレースは鈍重ステイヤーの領分です。同年の2・3着であるフェイムゲームやカレンミロティックも鈍重側のステイヤーです。
菊花賞では、不良馬場のキセキと阪神開催のタイトルホルダー以外はほぼ高速ステイヤーが勝利しています。コントレイルは▶︎があと3つは先ぐらいの超高速度合い。とはいえ、コントレイル自身は対同世代における圧倒的な余力とスピードレンジで辛勝した形であり、適性自体はそこまで無かったイメージです。
菊花賞は全馬が初距離のため、よりペースが落ちる傾向にあり、高速ステイヤーが勝利しやすい環境にあります。しかし、距離が伸びてパフォーマンスが落ちる、要は適性が無い馬が相手であれば緩いペースであっても鈍重ステイヤーが勝利できます。タイトルホルダーが勝った2021年なんかは顕著ですね。
菊花賞はコントレイルのような中距離馬でも相手との力差でゴリ押せますが、天皇賞春は適性を持った馬しか基本的に出走しません。適性というのは端的に言えば走り切る力の事ですが、2000m以上の距離を走ってしっかりラストスパートできる事を指します。
適性はあるのが前提ですが、長距離レースにおける強さとは、終盤までの2000m以上の距離もしっかり走れるかどうかという点に尽きます。極端な話、200m辺り12秒で3200m走ればレコードが出ます。自身のラストスパートの限界値を引き出すのであれば、前半のタイムをどこまで詰められるか、前半から頑張るのであれば、後半でどこまで耐えられるかが鍵です。
以下は各馬の見解になります。今回はステイヤーとしてのタイプ分析を記載しています。また、長距離レースということで騎手の評価も記載しました。加減速が大きいラップはスタミナをより多く消費するため、ソフトに乗れる騎手や加減速が緩やかな騎手を高く評価しています。
各馬見解
ドゥレッツァ(戸崎)
浅いですが中身の濃いキャリアを送っており、非常に順調に成長している1頭です。末脚を伸ばす形でオープンまで一直線に進み、菊花賞は中距離のスピードを転用する形で先行し圧勝しました。前走の金鯱賞の5馬身差は大差ではありますが、プログノーシス自身は過去10年でも五本の指に入る10Fのチャンピオンホース。寧ろ1キロ重い中、今まで経験した事もない流れたペースで、ガチンコ勝負を挑んでの5馬身差なら優秀すぎます。
菊花賞のラップバランスは前半60.4秒-中盤64.3秒-後半58.4秒と、タイトルホルダーの前半60.0秒-中盤65.4秒-後半59.2秒とよく似ています。タイトルホルダーとはタイプが違うため、末脚強度が強く見える分ドゥレッツァの方が良く見えますが、余力の残存率は同程度でしょう。これが最初から最後まで逃げている訳ではないため、ルメール騎手の神騎乗と言わざるを得ないですが、同レースにおいてタスティエーラやソールオリエンスより圧倒的な余力があったのは言うまでもありません。
適性的にはエピファネイアが近く純度100%のステイヤーという訳ではないため、削り合うようなラップで耐え凌ぐのは難しいと思いますが、少なくともエピファネイアよりはマシな気性なため、折り合えば余力の違いで圧倒しそうです。皐月賞時にも書きましたが、戸崎騎手はソフトに乗れるジョッキーで、ルメール騎手から乗り替わりというので大きく減点する必要はないでしょう。騎乗経験があるのもプラスです。
テーオーロイヤル(菱田)
4歳から長距離路線で活躍し、3000m超のレースでは未だに馬券を外していない純正ステイヤーです。後半の走破能力が高く、ステイヤーとして圧倒的なスピードで差すことができます。スローペースならまず負ける事はないでしょう。
昨年からかなりしっかりと使われていますが、完全復活しているのは勿論、4歳時より末脚のキレが増しているように感じます。要は余力が高くなっており、追走力も向上しているという事。これまでも長距離で格下相手には決定的な着差は付けていましたが、より楽になっています。今年の相手関係であれば力は最上位ですし、タイトルホルダーを真面目に追走した経験があるのも高く評価できます。
懸念点は耐久力で、2022年の天皇賞春を除けば、追走に苦しいレースで踏ん張る事を避けていました。削り合いのレースになれば苦しくなりそうなイメージがあります。とはいえそれは最上位層に対してのもので、当時の天皇賞春でも4着以下は千切っていますし、普通に力差で残せると思います。余程のステイヤーが出ない限り、引退まで複勝圏は外さないと思いますけどね。位置取りにも難はありませんし、乗り慣れた菱田騎手なら信頼が置けます。
ブローザホーン(菅原)
非常に小柄な馬で1.2メロディーレーンぐらいしかありませんが、現役でも屈指のヘヴィステイヤーです。同じロベルト系のライスシャワーに近いですね。テーオーロイヤルとはタイプが真逆も真逆で、前走は力負けではなくスピードが全く足りなかったというだけの事。ここでも力は最上位です。
私事ですが、思えば昨年の烏丸S辺りでステイヤーとしての才能は感じ取っていて、期待を込めて宝塚記念のファン投票をしたぐらい惚れ込んでいます。
烏丸Sの延長線上として、今年の日経新春杯では素晴らしいパフォーマンスを披露しました。道中8〜9番手の通過でしたが、2400mを半分に分けた際に前半71.6秒-後半72.1秒と非常にタフな走り。とにかく前半から負荷を掛けた消耗戦に滅法強く、そういったレースであれば圧勝まで見えてきます。宝塚記念とか良いんですけどね。
こういった地力は非常に高いですが、最近のレースでは自力勝負を一度もしていない事。気性もあって逃げられないのは分かりますが、今年のメンバーであれば道中2〜3番手に収めないと真価を発揮しないと思います。岩田康誠騎手はそういったレースをしていましたし、何なら条件戦で騎乗していた菅原騎手もこういった乗り方でした。思い切った乗り方自体はできる騎手なので、上手く乗りこなして欲しいです。実は岩田康誠騎手の方が良いというのはありますけど
サリエラ(武豊)
騎手補正込みで高く評価しています。兄弟は大体全部走っていて、サロミナ自身が中距離型の馬なので、父にステイヤーのディープインパクトを付けてステイヤー適性が発現したのだと思います。全姉サラキアもエリザベス女王杯や有馬記念で好走していて、この馬も2500m以上のレースでは未だに底は見せていません。
長く速い脚を使えるタイプで、中距離カテゴリではこのぐらいの速さならどの馬も出る関係上、相手が失速したタイミングでの相対的スピード有利で差す馬でしたが、長距離カテゴリなら絶対値として速いです。テーオーロイヤルやドゥレッツァ級の高速度合い。武豊騎手とは抜群に手が合うと思いますが、上の3頭と違って追走に負荷を掛けた経験が皆無なのは考え所。
タスティエーラ(モレイラ)
ダービー馬の参戦は久しいですね。前走の大阪杯はシンプルなスピード負けなのか、堀師が「飼い葉を残していた」という状態面によるものかは分かりませんが、大してペースも速くなかったため幾ら何でも負けすぎの感は否めません。まあコーナリングも上手でないため、内を立ち回って負荷がが掛かった可能性も考えられますし、詳しくは不明です。
状態が万全という前提ではありますが、有馬記念や皐月賞でそれなりに追走を頑張っていた点はプラスになるでしょう。菊花賞2着の時計面では評価していますが、恐らく長距離適性はドゥレッツァよりは低いイメージです。2000mでもああいうレースになる以上、2200〜2500mでスピード勝負にならない条件で狙うのが良いと思います。大阪杯の時にも記載しましたが、宝塚記念で狙いたいです。
今回は5番手の評価ですが、実力と実績で相対的に上げた部分が大きいです。
チャックネイト(鮫島)
ゆったりとした追走から長く脚を使え、AJCCもスタミナで競り勝ったような内容でした。3200mへの適性は未知数な点がありますが、大きく減点するような必要も無いと思います。スタミナ質の脚を持ってはいますが、実際問題はそれらのレースで末脚質が落ちているというのは感じています。脚は遅いタイプですが流石に鈍重ではないため、立ち回り一つで着順は上げられそうです。
機動力があるタイプのため、器用に立ち回ることは出来ると思いますし、追走レンジが下がる今回はそれなりに楽しみではあります。バランスが良いタイプで2400mが最適に感じますが、3走前の六社Sの内容も悪くなく、追走負荷もそれなりに掛けて大丈夫だと思います。昨年で言うブレークアップに近いかなと。穴で割って入れそうな雰囲気はありますし、勢いもあるため少しばかり期待しています。鮫島騎手は先行が得意な騎手ですし、緩いペースであれば好位置を取ってそのままというのもあると思います。人気以上には走るかと。
ディープボンド(幸)
現役屈指のヘヴィステイヤーで、3年連続2着という、ナリタトップロードやナイスネイチャが喜ぶ結果を出しています。クロコスミアもそうでしたね。タイトルホルダーが抜けた今年だと追走力が2つは抜けていて、大逃げしても良いんじゃないかなと思っています。まあストライドが大きくゼロ発進が苦手なので、近走はポジションすらマトモに取れていない現状ですが。
スタミナはメンバーでもトップで、本当に粘り強く走る馬で頭が下がりますが、その分スピードが求められた瞬間に一瞬で置き去りにされ、どうにもならないというレースが非常に多いです。色々な騎手に手を替え品を替えとしていますが、和田竜二騎手のような前傾率が高くても位置を取れる騎手が乗るのは相性が良さそうです。幸騎手は大型馬を動かすのが得意ですし、積極的なレースができれば今年も頑張ってくれそう。
ただ6歳の秋以降は力の衰えを感じ、4〜5歳時のようなレースは望めない可能性も高いです。ブローザホーン同様、引っ張る馬にプレッシャーを与え続けるか、自身が逃げるかという所だと思います。
シルヴァーソニック(デムーロ)
こちらも鈍重なヘヴィステイヤーで、長距離路線ではよく走ります。阪神大賞典は切れ負けによるものが大きく、スタミナを活かしたレースができれば今年も有力です。2022年の天皇賞を経験した馬は、軒並みタイトルホルダーの追走による消耗戦を経験しているため高く評価できますが、カラ馬でしたからね。
昨年の天皇賞春は好内容でしたが、タイトルホルダーを我関せずで一番無視しての好走でもありました。年々スピードレンジが落ちている印象で、昨年以上の好走が見込めるかというのには疑問が残ります。レーン騎手が非常に上手く乗っていましたが、追走力はそこまで高くないです。道中はじっくり溜めて、早い段階から動かすタイプのレースなら好走が見込めると思いますし、デムーロ騎手はこういうレースも得意な騎手です。まあ早すぎる仕掛けになる気もしますが…
サヴォーナ(池添)
ちょっと切れるディープボンドのイメージで、長く良い脚を使えます。キャリアの臨戦過程からも近く、日経新春杯の2着は2021年阪神大賞典のディープボンドと同じぐらいのパフォーマンス。4歳勢は3頭とも期待できそうです。継続騎乗の池添騎手も相性は良いと思いますし、折り合いを付けるのは上手いですから。
菊花賞で捲っていましたので機動力はありそうなんですが、前走の阪神大賞典では末脚のスピードが出ませんでしたし、日経新春杯を見る限り粘り込むレースが向くのではないかと思います。ただ2400mカテゴリの強さと3000mカテゴリの強さがイマイチ結び付かないので、距離適性に若干不安があります。タスティエーラやブローザホーンに完全に力負けしている訳ですし、斤量恩恵も無くなる以上は抑えぐらいが妥当かと。
ワープスピード(三浦)
ドレフォン産駒からステイヤーが出るとは思わないのですが、何故か3000m級競走で良績を残しての臨戦です。牝馬で菊花賞3着のディヴァインラヴの半弟で、母ディープラヴが長距離型の馬だと思いますし、距離が長めに出ているんでしょうね。ブローザホーンレベルの鈍足相手ではありますが、前走の阪神大賞典ではしっかり脚を残していました。6走前のジューンSの内容が秀逸で、2400mにしてはしっかり負荷を掛けた追走ができています。
ダイヤモンドSは斤量恩恵が大きい内容で、阪神大賞典はシンプルに千切られている辺り、あまり評価できる内容ではなく、何なら評価しているジューンSも斤量恩恵がありますからね。機動力があるため超スローペースなら紛れることが出来そうですが、厳しいペースだと真っ向勝負というのはまだ難しいのではないかなと思います。血統的にも2400ぐらいが丁度良いのでは…ジューンSの延長のレースを続ければまた来年以降も楽しめそうです。
マテンロウレオ(横山典弘)
流石にここからは適性も合わないか力も足りないかというレベルなので簡潔に。昨年このレースを勝ったジャスティンパレスは非常に強くなりましたが、2着以下は散々な結果です。要はレベルが低かったという事。前走の日経賞は数字的にもレースでしたが、掛かり気味での大逃げでした。ピタリと折り合って完璧に逃げるなら可能性はあると思いますが、それはノンプレッシャーというのが大前提。GⅠでそれを求めるのは酷では。距離も10Fを最大値として緩やかに数字が落ちていると感じますし向かないと思います。
スマートファントム(岩田望来)
ハービンジャー産駒というのを見ても、対応できて2400mの距離適性でしょう。まずまず重厚な差し脚を持っていますが、現状は追走力が低すぎて安易に伸ばして勝っただけ。長距離の上級カテゴリ比較でも道中がゆったり過ぎて、展開待ちになってしまう点は否めません。目黒記念あたりでまた走ってそうではありますが、3200mは幾ら何でも長すぎる印象です。前がやり合っている中での無欲の差しなら面白いと思います。そういうのが上手な藤岡康太騎手で見たかったというのが本音です。
プリュムドール(和田竜二)
適性は高いですがスピード能力が低く、かつ上級条件で一度も苦しい追走をしていないですからね。その上で勝ったレースはハンデにも恵まれていました。近走は着差が少ないように見えてスローペースなため0.5秒程度でも決定的です。前崩れの展開になって、かつ雨が降れば面白いですが、現状では掲示板も厳しいのではないでしょうか。衰えは感じませんがシンプルに力不足です。ただ騎手は最高ランクです。見せ場はありそうですけどね。
ゴールドプリンセス(田口)
4歳牝馬で3000m級競走に出走とは中々のチャレンジで、ウインマリリン以来ですがそれぐらい期待して良さそうです。力は足りませんが、今後牝馬限定戦でスタミナ比べとなった時に無双しそうな雰囲気があります。粘りに粘って掲示板ぐらいはありそうですが、ウインマリリンと違ってキレないため、今後狙える条件は限定的になりそうです。ただサリエラとはまた違ったタイプのスタミナ質の牝馬だと思いますし、追いかける価値はありそう。田口騎手は流石に2年目で初騎乗馬の長距離レースというのは荷が重すぎますね。
メイショウブレゲ(酒井)
10Fをスタミナ質で差しており、その際のスピードも優秀ですが、距離が2600mを超えると明確に上がりの質が下がっているので距離が長いと思います。追込一辺倒で無欲の差しなら絡むかもしれませんが、格上挑戦の万葉Sを斤量恩恵で勝っているのみで自己条件すら勝ち切れていません。馬場差はあれどブローザホーンにもボッコボコにされていますし。ローカルで流れる10F戦でこそでしょう。
【取消】ヒンドゥタイムズ(団野)
ちょっと渋った2400m戦では中々に強いと思いますが、3200mでは流石に厳しいです。ハービンジャー産駒は長距離質には出ないですし、上がりの速度がある訳でも無いです。この馬もメイショウブレゲと同様に、ローカルで流れる中距離レースの適性が高いですし、ここでわざわざ狙うというのは…。案外1800mにも適性がありそうですし、馬齢的にもガッツリ差していた頃と比べると衰えがあるのは否めません。
スカーフェイス(松若)
力はまあ足りないですが、前走は案外良い脚を使えているんですよね。1走のみのためレベルは何ともですが、馬齢を重ねて少しずつ長い距離に融通が利いているのではないかなと。3200mとなればバテると思いますが、人気以上に走りそうではあります。まあ見た目通りに中距離馬です。この血統で長距離に出るというのは流石にないと思います。追走レンジを下げて伸びただけという見方しかできないです。
ハピ(浜中)
前走に手応えを感じたのか春天に臨戦ですが、ぶっちゃけ追走力しか褒めるところがありません。前走はどん詰まりだったので一歩違えばという点は感じられましたが、あくまで溜めた分の恩恵であり、それ以上に芝レースでの進みの悪さが気になりました。2600mぐらいまでならダート中距離の転用で狙えますが、3000m以上は適性皆無と見て良いと思います。浜中騎手も、長距離を効率良く走らせるタイプのジョッキーではありません。大逃げとかすれば話は変わると思いますが、するかどうか。
予想・買い目
逃げ馬が不在のためスローペースが想定されますが、仮に緩んだ場合は十中八九ドゥレッツァかテーオーロイヤルが勝つと思います。多少緩んでもドゥレッツァの総合的な勝率は少なくとも5割はあります。期待値的に2倍付けばドゥレッツァの単勝だけで良い訳です。それだけプログノーシスの2着というのは非常に価値が高いです。タスティエーラをぶっちぎっているのも高く評価できます。
面白味が無いというのはありますので、今回はブローザホーンから買おうと思います。日経新春杯はチャンピオンホースのそれではありませんが、タフな2400m戦の内容はメジロマックイーンと近い内容で、ヘヴィステイヤーとしての価値が高い内容でした。追走力も申し分なく、無理だと思うぐらいのチャレンジをして欲しいです。メロディーレーンの回避により出走馬でも最軽量ですが、今週のJRAプレミアムはライスシャワーC。目指すべきはメジロマックイーンのような重厚なタイプの馬で、追いかける立場として淀の鬼が力を貸してくれれば。
ペースが緩めば高速ステイヤーのドゥレッツァ、テーオーロイヤル、サリエラが台頭すると思いますし、正直ちょっと流れた程度であればこの3頭のうち2頭は絡むと思います。人気しすぎなので馬券で狙うのはどうかという所ですが、まあ消すには無理というレベルで高速度、末脚レベル、能力に差があります。
流れれば、というよりかなり流れないと厳しいですがディープボンドとブローザホーンはヘヴィステイヤーとして期待できる存在です。持っている数字は2頭とも高く、タフな流れで2頭とも生きると思います。別にこの2頭が逃げる訳でもないため、来るかどうかは殆ど運が絡みそうです。明確な逃げ馬や、最高なのはタイトルホルダーが居れば話は大きく変わったんですけどね。
サヴォーナとタスティエーラは紐で狙います。2頭とも菊花賞は普通レベルのパフォーマンスなのですが、その後の日経新春杯や有馬記念のパフォーマンスが中々に良いです。ドゥレッツァと違い、斤量分強くなっているという担保が全く無い状態なため軸で狙う価値は皆無ですが、他のステイヤーの数字のレベルが高くない以上は、4歳馬は狙える所に居ると思います。追走経験に乏しい世代のため、追走レンジが下がる舞台では活躍が見込めそう。
堅く決まりそうですし、ドゥレッツァ、テーオーロイヤル、サリエラのラインで裏目に出ても正直納得するしかないかなと。それ以上に、完全な私情でブローザホーンに期待したいというのが本音です。ここにしか活路を見出せない馬が頑張る姿は、応援したくなるんですよね。
2024-04-28 21:00 追記
買い目を更新しました。ドゥレッツァがまあまあ付いていますし、普通に考えて2.5倍以上なら単勝で狙うのがセオリーかと。正直2倍でも良いとは思いますが。
馬場はかなり高速化しており、ペース次第ではありますが3:13.0〜3:14.0ぐらいの決着になると思います。全体的に高速化すればドゥレッツァが圧倒的に有利になる予感。
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