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友安製作所のものづくり【木工編】
こんにちは、広報のCuminです。今回は、木工について。友安製作所に木工所ができたのは昨年の秋。家具作りに欠かせない木工を自社で行うことで、さらに製品の品質が上がり、ものづくりの幅がぐんと広がりました。
そんな木工の中で、今回は特にメインとなる一枚板の加工と幅接ぎ加工、そして家具作りについてお伝えします。
一枚板の加工
友安製作所では、一枚板の木材を用いた造作家具などを製作しています。天然木独特の形状や風合いは、唯一無二の美しさがありとても人気。一方で、それぞれの木に合わせて一点一点加工する必要があるので、製品にするにはそれだけ手間もかかります。
①仕入れ
一枚板は、木材市場の競りに直接参加して仕入れます。木材の形はもちろん、木のどの部分か、木目、水分の含み具合など、さまざまな要素を考慮してどの木材を仕入れるか決めます。水分の含み具合は12%程度がちょうど良く、木材に精通していれば触っただけでわかるそうですが、わからない場合は機械で測ります。
木材は、時間が経ち環境が変わると反ったり割れたりしやすいので、できるだけ状態の良い木材を仕入れるための目利きが重要になります。
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②製材
仕入れた木材は、反りを治し、厚みをそろえます。当社では、製材屋さんにお願いする場合もあれば、軽度な加工なら職人が手作業で行います。
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③カンナ仕上げ
木の表面をフラットにするため、カンナで削ります。薄ーーーく何度も何度も削る手間のかかる作業です。削りはじめから削り終わりまで、木くずが出続けるようになればフラットになった証拠。削った木くずはティッシュペーパーよりも薄く、透き通るほど。均一にカンナがけをするには、熟練の技が必要です。
また刀の手入れも欠かせません。少しでも欠けていたら研いで、万全の状態に整備しています。
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④皮の仕上げ
一枚板の場合は、木の皮まで付いているので、この独特な形状を保ちながら、滑らかな肌触りになるよう、仕上げていきます。皮は表面が粗く、大きなダメージを受けていることもあるので、自然な形を残しつつも、安全に使える品質に整えなければなりません。絶対に怪我をしないように、何度も何度も手で撫でながら磨いていきます。
人の手で形を整えるので、この皮の部分を「人工耳」と呼んだりもします。
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⑤サンダー仕上げ
さらに触り心地の良い表面にするために、最後はサンダーで磨きます。少しでも傷が残っていると、塗装をしたときに目立つので、入念に行います。この仕上げをすることで、いつまでもスリスリしたくなるような滑らかな質感が出来上がります。
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⑥オイル塗装
最後はオイル塗装です。塗装方法はさまざまですが、当社では主にオリオという自然塗料を使っています。万が一子供が口に入れても安全な塗料です。この塗料で二度塗り、三度塗りと、ムラなく綺麗になるまで塗り重ねて完成です。
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幅接ぎ(はばはぎ)加工
一枚板は、独特の風合いが魅力な反面、1本の丸太から切り出せる量が限られていて、コストもかかります。コストを抑えて幅の広い無垢材を使いたい場合は、複数枚の板を貼り合わせて1枚にする幅接ぎ加工を行います。
①製材
まずは、繋ぎ合わせる木材を均等な厚みになるよう、機械で形を整えます。
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②接ぎ作業
形を整えた木材を、接着剤で貼り合わせ、しっかりと圧着。一晩乾かすと1枚の板になります。
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③カンナ・サンダーで仕上げ
貼り合わせた板は、表面をカンナやサンダーで磨き上げ、フラットに。これでもともと1枚の板だったかのような触り心地になるので驚きです。
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④オイル塗装
最後はオイル塗装。こちらも1枚板のときと同様、自然塗料のオリオを使用しています。オイル塗装をすると、自然の風合いを際立たせながら、美しい艶が出ます。
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家具づくり
友安製作所では、木工技術を活かして家具作りを行っています。既製品だけでなく、オーダーメイドで作ることも多いので、その都度お客様のご要望に合わせて設計します。お客様に満足していただけるものをつくるためには、営業、デザイナー、職人とのコミュニケーションが欠かせません。
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木の素材感をそのまま活かすこともあれば、リアテックなどのシートを貼って、質感を変えることもあります。シートや塗料を変えることで、仕上がりのイメージは自由自在です。
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ちなみに、友安製作所の木工職人Bigは、元欄間職人。とてつもなく細かいデザインの欄間をたくさん作ってきた腕利きの職人なんです。家具作りにおいても全ての作業にとことんこだわっているので、見ていて惚れ惚れするような美しい製品が出来上がります。
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オーダー家具
友安製作所では、木工技術を活かして、お客様それぞれにあったオーダー家具を制作しています。工務店事業も行っているので、棚やキッチンといった大型の製品でも取り付けまで行います。リノベーションなどの場合は、空間から家具制作まで丸ごとご提案できるので、他とは被らない、お客様だけの空間をつくることができます。
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リノベーション、オーダー家具の制作はコチラから↓
ちなみにエイプリルフールでご好評いただいた「どっちもひろのり」も、実は職人に一から設計してつくってもらいました。せっかくならクオリティの高いものを作らないと!ということで、ふざけているように見えて、めちゃくちゃ真剣にものづくりをしていたんです。
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「どっちもひろのり」について詳しくはコチラ↓
以上、友安製作所の木工についてでした。
これからも友安製作所では、以前ご紹介した鉄工などの技術と組み合わせながら、ものづくりの可能性をどんどん広げてまいります。