他利を考える

自分の利益を求めるのではなく、相手が得するように、相手の利益があるようにと考えて行動する優しい心を持てるようになる。

稲盛和夫氏の「生き方」を読んで深く感動した。

相手のためにしたことが、周り回って自分の元に帰ってくる情けはひとのためならずではなく、心底から相手のことを利益だけを考えて行動すること。

そのためには、自分のために生きることを諦める必要がある。自分の欲はすべてなくし、やりたいことも全部諦めて相手に尽くす人生。

これができないと心底からの他利の生活を送ることはできない。と思う。

でも、人間はすべての欲を捨てることはできるのか?「生き方」の中でも、欲望は人間と動かす原動力になるものだと書かれている。

では、欲があったら、他利の生活を送ることはできないが、欲がないと向上心をもつこともできないことになる。

話が前後するが、「生き方」の中では、仕事を精一杯することという内容もある。仕事をはじめ、毎日の生活を精一杯することで人格を磨くことができる。仕事をする中で今日よりも明日、明日よりも明後日と常に向上心を持って取り組むところに仕事のやりがいを見出すことができ、仕事を好きになることができると。

欲をなくすことと向上心をなくすことは同意だと考えると、他利の生活を送ることは向上心をなくすことと同意となるだろう。

すなわち、向上心をなくすのではなく、意思決定の際に、これは自分のためにやっているのか、相手のことを思ってやっているのか考える必要がある。

すぐに意思決定するのではなく、一呼吸置いて、他利の心を使えているか。そのように自問自答していきたい。

おやすみなさい。

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