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しぶとい生き方を突き付けられたのです。

登山・自然感受企画の第3弾は、地域の子どもたちを連れて行く夏山低山ハイキングだ。

小学4年生から参加するイベントなので、先日書いたような1500m超級の高山ハイキングではなく、いつも比較的登りやすい低山を選定する。

今回はその当日に向けて、各班の実行委員メンバーを連れて下見に行き、ルートの確認をしてきた。

真昼の暑さを避けるために多少気を遣い、午前中に出発して朝10時頃から歩き始めたのだが、もはやそんなことは一切関係ないほどの暑さだ。

自然道に入るまでの舗装路には当然屋根も植物による日陰も無く、しかも今日は風が無く湿度も高かったため、コンディションは最悪である。

自然感受が目的の今回の取組も、さすがにこの暑さでは楽しみ切れないなぁと思ってしまう。

しばらく歩みを進めるとすぐに汗だくになり、湿度が高いのでなかなか汗が揮発してくれない。

往路を半分ほど過ぎて休憩をしている間に私が思ったことは、先日行った高山ハイキングよりも、圧倒的にこちらの低山ハイキングの方がキツイ、ということだ。

高山ハイキングの場合は、太陽との距離が近いから強い日差しを受けることには間違いないのだが、単純に標高が高くて気温が低めであることと、高山特有の風が吹いているので比較的涼しく、登りやすいコンディションが揃っているのだと思った。

一方で、下手に低山に登ろうとすると、標高が低いので通常の我々の生活圏とほぼ同じような気温でかつ湿度も高いので、圧倒的に登りにくい。

無事に帰っては来たが、アップダウンはほとんど無かったはずなのに、なぜか体の疲労度が高山ハイキングのそれと全く違ったのである。

そしてもう1つ、厄介なものがある。

ヤマビルである。

子どもたちと共に登るとのことで、毎回ヤマビルがいるかどうかについては注意を払い、ヤマビルが生息していない山を選定するようにしている。

今回下見に行ったところも、数年前までの活動実績上はヤマビルが生息していない山のはずだった。

しかし、実際に行ってみたところ、登山ルートのある区画を通過している最中に、枯れ葉がある湿った地面の中にヤマビルがうごめいている姿が確認できた。

通過して少し開けたところで同行したメンバーの足元を確認してみると、ほとんど全員が足の上にヤマビルを乗せていたことがわかった。

さらに時間が経った後で再度確認したところ、ズボンの太もも付近が赤く変色していることに気づいたメンバーがいた。なんと、足元から内部をつたって太ももまで移動して吸血されたのだ。

吸血されたとしても、ヤマビルが出す成分によって痛みが無いため、我々は気づくことができない。しかも、吸血後は血が止まらずに流れ続ける、という特徴もある。

気づいた段階で引きはがしたり塩をかけたりすれば駆除できるし、吸血されたとしても命に関わるわけではないので、冷静になって気にしなければいいと言えばそれまでだ。

ただ、流血する自分の足を見たり、ヤマビルがくっついた足を見ることや想像することも、決して気持ちの良いものではない。

こうした低山ハイキングは、肉体的にというよりも、むしろ精神的に疲れるのだ。

帰ってきて自宅に着いてから、私の足も数か所やられていたことに気づき、ちょっと悔しい思いをした。だから、あまりにも気になってヤマビルの生態について調べてしまった。

山地に生息するシカなどの動物が低地に降りると共にヤマビルの生息範囲も低下してきたようだ。なんと天敵はいないらしい。

しかも、成体は年に1回の吸血で生きていくことができ、2年間の絶食にも耐えられるとのこと。だから、数はほとんど増える一方なのだろう。恐ろしい話だ。

だが、こうしたしぶとい生き方をする生物がこの地球上にいるということを眼前に突き付けられたような気もして、なんだか複雑な気持ちになった。

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ともやの思考整理note
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