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身近なものに「名前をつける」効果
こちらは、株式会社レッドジャーニーのアドベントカレンダー9日目の記事です。
記事が増えてきましたね。みんないろんなことを書いているので、ぜひ読んでみてください。
本編
今日は、あるチームの人たちと「名前をつける」ということについて雑談をしていておもしろかったので、そのことについてです。
メンバーにニックネームをつける
この雑談の発端は、「チームメンバーをニックネームで呼ぶことでコミュニケーションを活性化したい」という話題でした。
このチームではメンバー同士は「(名字)さん」と呼んでいるのですが、社内の他のチームでニックネーム運営をしているところがあり、そのチームのコミュニケーションの質がよさそう、ということから、どうしてそんな効果が得られるんだろうね、ということを話していました。
効果として得られることは、以下のようなことが挙がりました。
フラットな人間関係が築けること
お互いの距離を近づけること
堅苦しさがなくなること
これらの結果として、チームワークがよくなること、が最大のメリットだよね、と着地しました。
さらによくよく聞いてみると、そのチームでのニックネームの決め方にも特徴がありました。
それぞれのメンバーのニックネームは、自分で"呼んで欲しい名前"を決めるのではなく、他のメンバーが「こんなニックネームはどう?」という候補を出して、その中から自分が選ぶ、という決め方です。
つまり、チームメンバーが相互にニックネームをつけているということです。自分たちで決めた呼び名だから呼びやすいし、愛着が湧き、呼ぶたびにそのことを思い出すことで、よりつながりが強くなり、一体感を得られるのではないでしょうか。
これがよりよい効果を生み出し、それは他のことにも活かせるのではないか、という方向に雑談が広がっていきました。
チームに名前をつける
メンバーのニックネームはつけていなくてもチーム名をつけているところは多いかもしれませんね。
(ちなみに、このチームは「(業務名)チーム」というチーム名でした。)
自分たちのチームの名前を自分たちで決めるということは、「自分たちが何者であるか」「何者でありたいか」を決めるということです。
シンプルなようで、とても深い意味を持っていることだと思います。
チーム名を決めるプロセスはいろいろあるでしょうし、そんなに重く捉えなくてもいいかもしれませんが、自らが決めたチーム名の名の下に動くということは、与えられた名前の範囲で動くよりもきっといい動きができるでしょう。
プロダクトに名前をつける
プロダクトチームの場合、なにか開発している対象のものがあるはずです。特に、製品として世の中にリリースされる前のものの場合は、名前がついていないこともあるでしょう。
もちろん、製品としての名称は、マーケティング部門であったり経営判断、場合によっては認可申請などもあるので、容易に決められるものではないですが、自分たちがどう呼ぶか、コードネームのようなものを決めることはしてもいいのではないでしょうか。
自分たちが作っているものが、どんな価値を生むものなのか、誰の、なんのためのものなのか、を問い直すきっかけにもなりますし、つくっているものに対する愛着が湧くはずです。
チームで起きた出来事に名前をつける
その他にも、こんなことに名前をつけてみると良さそうではないか、と思っています。
ふりかえりやノウハウ共有で出てきたこと(パターン)
(例) 「オンラインミーティングでよく音声トラブルになる人がいて、不便を感じていたが、解決できた」という事象・ノウハウを指して「〇〇さん現象」
決してその人を揶揄する意味ではないのですが、同じチームで別の人が同様のトラブルが起きたときに、「それ、〇〇さん現象じゃない?あのとき、〇〇さんがやっていた対処法をやってみたら?」と共通言語にできますし、解決策もひもづいてメンバー間でやりとりがスムーズになります。
チームで起きた事件
(例) チームで使っているオンラインホワイトボードに載っているすべてのオブジェクトを、誰かが誤操作で全消去してしまった事件を指して、「白紙事件」
私自身過去に経験があります(全消去をしたのは私ではないです!)。この事件以来、メンバーは、バックアップ機能をオンにしたり、こまめにスナップショット的情報を別の場所にまとめたり、なにより、ひとりひとりが気をつけるようになりました。
また、別の場で同様のホワイトボードツールを使うときに「白紙事件」のことを伝え、注意を促すこともできました。
「愛着」の正体
自分たちで自分たちの周りのことに名前をつけると、なぜ良い効果があるのでしょうか。
愛着が湧く、と言っていますが、「自分でつけた名前であること」「チームメンバーの間で共通の認識を持てること」などの効果があり、このあたりになにか"名前をつけたい"と思って、社内のメンバーと話していました。そこで、すでに名前がついていると教えてもらったので、最後に紹介します。
「心理的オーナーシップ」というそうです。まさに「これだ!」と感じる名前がすでにありましたね。
これを裏付けるような研究結果もあるようですので、興味のある方はこちらの記事も読んでみてください。
おわりに
身近で、簡単にできる、「名前をつける」ということで、心理的オーナーシップを高めることができそうです。
心理的オーナーシップが高まれば、生産性やモチベーションが上がり、よりよい仕事ができるのではないでしょうか。
ぜひ、みなさんも試してみてください。