ふりかえりの問いを「ひとくちサイズ」にする
アジャイルなチームを目指して、ふりかえりをやるぞ、まずはKPTだ!と取り組んでも、なかなか場が盛り上がらない。という経験はあるのではないでしょうか。
数々のチームを支援するなかで、特にふりかえりに取り組み始めて間もない状況では、こういった状況をよく見てきました。
そんなとき、簡単な取り組みで、少し前進できた例をご紹介します。
取り巻く状況
アジャイルな取り組みをし始めたばかり
ふりかえりに慣れていない
とりあえずKPTのフレームを使ってやってみている
起きていたこと
ひとことで言うと、「ふりかえりが盛り上がらない」
なかなか意見が出てこない(付箋がちらほら)
ネクストアクションが決まらない(Tryが出てこない)
意気込みみたいなものばかりで、アクションにならない
チームをよくよく見ると、そもそものKPTの問いに対して、自分がどう答えればいいのかよくわかっていない様子でした。
なにをやったか
そこで、KPTの3つの問いをもう一段階、噛み砕くということをしてみました。
プロダクトの成果について
プロセスについて
プロジェクト関係者とのやりとりについて
自分たちのミッションについて
自分たち自身について
etc…
KPTの3つの問いが縦軸だとしたら、横軸を追加するイメージです。
どうなったか
こうすることで、「Keep」や「Problem」をざっくり問われるよりも、答える単位が明確になって、意見が挙がるようになりました。
もちろん、この軸は一例で、それぞれのプロジェクトの状況にあわせたものを用意するのがいいと思います。
また、このやり方に慣れてきたら、軸そのものをチームで出す、という取り組みにつなげることで、「自分たちのプロジェクトを取り巻く要素」を自分たちで考えられるようにもなりました。
また、Tryが意気込みになる問題も、同じように、問いを噛み砕く(解像度を上げる)ことで、少しずつ実行可能なアクションが出るようになりました。
明日やれることはなんだろう?
来週の今、同じめんどくささを感じないためには?
まとめ
KPTは入りやすいフレームである一方、ふりかえりにまだまだ慣れていないチームにとっては、問いが大きすぎるかもしれません。
そんなときは、問いをひとくちサイズにして、ひとつひとつに答えやすくする工夫で前進につながることがあった、という事例の共有でした。
自分たちのチームを、ほんの少しだけよくする、ということを繰り返し、積み上げていけるといいですね。
最後に
この記事は、シン・アジャイルコミュニティの取り組みである、ナレッジ共有noteマガジンに収録されています。
他にも、「ふりかえりアンチパターン」に関する記事がありますので、ぜひご覧ください!
同じように、「ふりかえりでうまくいかなかったこと」についての記事も募集しています。
そして、誰かの記事にある取り組みを実践してみた結果を、共有していただけると、違う誰かの助けになるかもしれません。
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