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桜の咲く頃

2019-2020シーズン(以後今季)の日本ハンドボールリーグはあっけない終りを迎えました。プレーオフも開催されることはありませんでした。でもあっけなかったのは終わり方だけ。男子も女子もあんな終わり方をするには本当に惜しいほど、日々素晴らしく熱くエネルギッシュな戦いが繰り広げられていました。

突然のシーズン終了から1ヶ月弱。3月の終わりの日に、イズミメイプルレッズから退団する選手・スタッフが発表されました。


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土井秀和 副部長
今季からチームに加わった副部長。名門大阪教育大学を率いた先生。
選手を叱咤激励する場面が強く残るけど、コートを離れると優しそうな笑顔に癒やされました。
思い出深いのは1月の三重戦。アリーナ席の僕の後方で試合を見ていた土井先生(選手たちに倣ってこう呼んでいる)。一進一退の攻防の中、「そこはちゃんとやってくれないと!」と激が飛ぶ場面が多かった。けど、最終盤にメイプルが勝ち越し、更にリードを広げた場面では「よし!よし!今の一点はでかいぞ!行ったれ!」と、その表情を見るまでもなく声から満面の笑みが溢れていました。
1シーズンという短い期間ではあったが、先生の教えもきっと役立つはず。
ありがとうございました。


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高森妙子 コーチ
GKコーチ。今シーズンは緊急事態で出場こそなかったものの選手登録されました。
もともと会場で会って「あ、いつもいる人だな」な感じで会釈してくれるって感じでしたが、いつしか遠くからでも見つけてくれて笑顔で手を振ってくれたり、試合後にも嬉しかったり悔しかったりする感情のままにお話していました。
プレー面ではGK3人といち早くコートに出てきてルーティンをしたり、試合中にも身振り手振りを交えながら優しくしっかりと教えたりする一方で、GK以外のメンバーも含めた心からの支えになっていたんじゃないかなと勝手に思います。メイプルのお母さんのようなお姉さんのような存在でした。
この人を見るためにもっと早くメイプルのファンになっていたらとさえ思いました。本当にお疲れさまでした。そしてありがとうございました。


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山本幸野 トレーナー
メイプルのトレーナーさん。
話したことは数えるほどしか無いんだけど、とっても柔らかい印象の人でした。でも、試合に帯同しているときには違う表情も。タイムアウト中に円陣を組んで選手が監督の指示を聞く中、一人その円陣をぐるっと回り、体に変調をきたしてそうな選手がいないかをしっかりと見つめるその表情はしっかりと記憶に残ってます。
選手が怪我を抱えながらプレーしたり、試合中もかなり激しく当たったりするハンドボールにおいて、かなり大変な仕事だったと思うけど、幸野さんがいるおかげで安心度合いが大分違ったんじゃないかな。
本当にお疲れさまでした。


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村松沙耶
初めてそのプレーを見たのは、2018-2019の知立だったかな。追加登録されたばかりだったけど、コートに出てきても飄々としていて「すげーな」と思ってました。そのシーズンのプレーオフでも、1点を争うプレッシャーの掛かる場面で落ち着いて7mをゴールに沈めた瞬間、そして笑顔の待つベンチへ走って戻る背中は、今でもしっかりと覚えています。
1年という短い間で、あのパワー溢れるシュートがもう見れないと思うと寂しい思いもあるけど、きっとこれからの第2、第3のステージでも活躍してくれると思ってます!
本当にお疲れさまでした!


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木村有沙
大卒同期4人の中で一番打ち解けるのに時間がかかったのが有沙だったような気がします。笑(最初はありささん!とか言ってた気がする笑)でも笑顔で言葉を交わせるようになってからは、とっても素敵なその笑顔と関西訛りの福井弁(?)に引き込まれました。
怪我と付き合う選手生活で、悔しいことも辛いこともたくさんたくさんあったのだと思う。メイプルの試合でも、2階からビデオを撮る有沙を見る機会はたくさんありました。でもその分、試合でゴールを決めて笑顔が弾けるその姿を見るときは、本当に嬉しかったです。
コートに立ってプレーで活躍したことも、コートの外から試合を見たことも、きっと有沙のこれからの糧になるはずです。
本当にお疲れさまでした!


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中村桃子
僕がハンドボールを、メイプルを、見始めたころに追加登録されたのがにーちゃんたち世代でした。昨シーズンの金岡で、2階から写真撮ってるまだ話したこと無い僕にぎこちなく会釈をしてくれたのが遠い昔のようです。
試合後に会っても、たとえ悔しい結果でもいつも気丈に話してくれました。Twitterでも自分の気持ちやファンに向けてのメッセージをいつも伝えてくれました。
きっと、たくさんたくさん考える人なんだろうなと思います。それが良かったりそうでなかったりもするのだろうけど、それはにーちゃんの魅力だと思ってます。
いま時点では次にどういうステージに進むのかわからないけど、きっと次の場所でも、もがきながらも輝く姿が見えるようです。
ともかく今シーズンは本当に獅子奮迅の活躍でした。ベストセブン本当におめでとう。そしてメイプルで戦ってくれたことにありがとう。
これからも応援してます。


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眞継麻礼
遡ること約1年前。プレーオフの試合が終わったあとの駒沢体育館の外。この時まあやと話してなければ、もしかしたら今シーズンこんなにハンドボールを見てなかったのではないかと思ってます。
その時、別に直接的な言葉を聞いたわけではないのですが、なんとなく「来シーズンがまあやのプレーを見れる最後かもしれない」と思いました。根拠はないのですが。そして「来シーズンもいっぱい追っかけしてくださいね」と言ってくれました。
気づけば5月の社会人選手権から始まり、ミニ国体、茨城国体、日本選手権、そしてリーグとほぼすべての試合を観に行ってました。
コート上では味方にも檄を飛ばし、華奢な体でもディフェンスの中へ突っ込んでいく闘志あふれるスタイルですが、コート外では笑顔がとても似合う、そんなギャップも魅力でした。
司令塔でもあり、年齢や立場的にも上となり、しんどいこと辛いことたくさんあったと思います。それでもまあやがメイプルのユニを着てプレーしている時にたくさん試合を見れて幸せでした。
この先の人生がより豊かなものになりますように。
本当にお疲れさまでした。


今シーズンでチームを離れる人、そして来シーズンもメイプルで活躍する人。進む道は違うけれど、同じ新たなスタートです。

本当に今シーズンは忘れることの出来ない、そんなシーズンに、いやシーズンどころではない僕の人生の1ページになりました。
世の中は今こんな状況ですが、それでも新たなシーズンの到来にワクワクしています。更にパワーアップした選手と、新たな仲間。どんなドラマが待っているんでしょうか。本当に楽しみです。
来シーズンも力の限り、たくさんイズミメイプルレッズを応援したいと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。

2020年3月吉日

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