カプセルホテルが過去最高売上!その理由とは?
どうもTomoです!
今回のブログは【カプセルホテルが過去最高売上!その理由とは?】です。
父の会社を後継ぎ初めて約2ヶ月が経ちました。これまで、自分の会社をメインに投稿してきましたが、今回は後継ぎにフォーカスして記事を投稿していきます。
父の会社について
株式会社Tomovationsについては、前の記事でもお伝えしているようにSNS運用事業、アフィリエイト事業をメインに展開しています。一方で、父が経営していた会社、株式会社リー・エンタープライズに関しては、COO(副社長)として7月から本格的に参画し、現在は見習いとして父に経営の仕方を横で学びながら、1年間をかけてじっくり引き継いでいる状況です。
父の会社は、主に2つの事業で成り立っています。
①不動産管理事業
②カプセルホテル運営
簡単に話すと赤羽駅徒歩1分の場所に商業ビルを所有しており、B1Fと1F、2Fをテナントに貸しており、3Fと4Fを使ってカプセルホテルの運営を行っています。
その他にも、これまで個人用で家族で住んできたマンションをいくつか所有しており、合計6つのマンション管理・運用をしています。
ちなみに、なぜ会社名がリー・エンタープライズなのかという話についてでは、実は私の家系は在日韓国人で、朝鮮戦争が始まる前、祖父が兄弟と日本に出稼ぎに来ており、そのまま日本に移り住んだバックグラウンドがあります。今の時代では珍しいことではないですよね?
ご察しの通り、父家系の韓国姓が「李」だからリー・エンタープライズになったそうです。父の会社にもちゃんと名前が入っているのが面白いですね笑
カプセルホテル運営の試行錯誤
父の会社に入社し、1番最初に任された仕事がカプセルホテル運営でした。不動産の管理は資産運用であって、手間がそんなにかかりません。契約更新の契約書作成や立ち退きの際に、メンテナンスをする程度でいつもは大した仕事はしないためカプセルホテル運営が1番大きな事業となります。
私のミッションとしては、カプセルホテルの売上を増やすことでした。これまで、人材系でマーケティング職の転職を斡旋していた私にとっては、非常にワクワクする内容でした。これまで色んな候補者さんから多くのマーケティング小話を教えていただきましたが今回は私自身がプレイヤーです。
何から始めたらいいのかは本当に手探りでした。そこで、1番最初に参考にした本がこちらです。
この本を読んで前職でも消費財・食品業界(FMCG)を担当しようと思ったほど、僕は森岡毅さんが大好きです。森岡さんはUSJを復活させた元P&Gのマーケターとして知られています。私は父の会社に入り、改めてこの本を読み直すことにしました。
これからビジネスをやるやらない関係なく、非常にわかりやすくマーケティングの基礎について教えてくれる本です。是非買って読んでみてください!
売上増加の秘訣は単価ではなく販売個数にあり!
本を読み進める中で、売上を増やすためには下記の方程式に当てはめていくことが重要だと分かりました。
売上金額=「平均単価」×「売上個数」×「リピート率」
「リピート率」に最も大きな影響を与えるのが、購入して実際に使ってみた商品の使用体験であると記されていました。
→これらをホテルに置き換えると、平均単価(ADR)× 販売個数、そして実際にホテルに泊まった体験から再度リピートされることが売上に直結するということになります。
昨年のコロナが落ち着いてきた8月以降、当ホテルでは、インバウンド需要も増えてきたこともあり平均稼働率は65%を超えていました。そこで、まず最初にやった施策が単価を上げることです。
この方程式に当てはめると当ホテルでは客室が約90部屋と限られていたので、販売個数を90以上は上げられないと思い、単価をあげることが1番売上増に直結すると考えました。
電気・ガス代の高騰などを鑑みても皆さん納得してくれるだろうという勝手な発想から、これまでの料金から平均で200円単価を上げました。
すると、なんと!!客数は減っていき、売上は減少してしまったのです。そのことに、いち早く気づいた僕はこの戦術は全く違うことに気づきました。
恐らく、自社の強みに気づけていなかったことが原因でした。そこで、お客様の意見を知るためにしっかり旅行サイトの口コミに目を通すことにしました。そうすると、うちの強みは「安い」「便利」という高評価が多かったのです。当ホテルは赤羽より徒歩1分の立地であるため、便利さは非常に評価が高いです。また、かなり昭和的な内装からあまり大規模リニューアルをしたことがないこともあり、値段も昔から変更することなく一律2800円で提供しておりました。
そのことから、宿泊者の口コミからは「安い」「便利」という口コミが多かったのです。そこで、私は売上単価に着目するのではなく、販売個数に焦点を当てることにしました。
これまでの平均稼働率65%(売上個数)を引き上げることができれば、平均単価が低くても売上は必然的に増えていくということに気がついたのです。
そこでこれまでの施策とは一変、単価を元に戻し、さらに早割や直前割、インバウンド向けの割引などこれまで疎かにしていたプロモーション施策を積極的に取り入れていきました。
プロモーションにより、平均単価(ADR)は200円ほど下がってしまいましたがその分お客様は平日でも多く出入りするようになり、稼働率は平均85%以上を達成し、見事最高売上を達成したのです!
参考までに7月の売上と8月の売上を比較してみます。
こちらは、宿泊代の売上であり実際はここに、コインランドリー、飲料系、おつまみ系などの売上げが加算されますが、上記からも分かる通り、一日の平均売上が5万円近くアップしました。
こんな試作誰でも思いつくよと思うかもしれません。。確かにそうですが、1つ1つマーケティングという学問に当てはめて施策を行うことによってより早く自社の方向性を変えていくことができ、最大売上を実現することができます。
この施策を思いつくのが1ヶ月早いかどうかで、150万円の売上の差が生まれると思うと、やはりマーケティングは大事なんだなぁとそう思わせられた実体験でした。
勿論他にもこの1ヶ月沢山の施策を行ってきましたが、それはまた別の記事で紹介させていただくことにします。
それではまた!