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白馬 絶景テラスで過ごす朝

2023年の夏、僕らが長野を旅したときのこと。

白馬

単に「白馬(はくば)」と言われることが多いが、長野県北西部ある白馬村のことである。個人的には、白馬といえば冬というイメージで、夏でも涼しいのかと思いきや、しっかりと真夏をしていた。妻は「寒いって言ったの誰だ!」吠えていた。

この地にある「白馬マウンテンハーバー」へ行く。別名「白馬岩岳マウンテンリゾート」ともいうのか、この二つの名称の関係性が調べても良く分からないので、知っている方は教えて欲しい。オープン前にもかかわらず山頂へのゴンドラは30人程度の行列ができている。往復2400円はやや高い気もするが、距離が10分の1くらいしかない横浜みなとみらいのエアキャビンが片道1000円するのと似たような感覚だった(エアキャビンは相当高額だと言われている。)。

ここでの目的は絶景テラスと、そこに隣接しているベーカリーでクロワッサンを食べること。そして絶景ブランコの三つである。

絶景テラス

絶景テラスは、白馬岳や五竜岳などの後立山連峰が見渡せる絶景ポイント。テラスの前面のフェンスはガラス張りになっており、テーブルやベンチに座りながらでも視界を遮られることなく絶景を楽しめる仕様なのだが、人が多いので彼らに視界を遮られてしまう。

正面の中心部分が谷側に突き出していて、そこからさらなる絶景を眺められるのだけれど、僕を含め、皆こちら側を向いて写真を撮っている。確かに10m程前に出たところで遠くの景色に大差はない。そのため、そこは写真を撮りたい観光客で常に行列ができていた。

絶景テラス

なお、崖の谷側上に突き出しているとはいえ、グランドキャニオンウエストのスカイウォークのように、崖下まで垂直に1200メートルもあるような高さはない。せいぜい20メートル(標高ではない)くらいなので、空中散歩という感じでもないし、恐怖感もない。

写真撮影を楽しむのはいいのだが、最低限のマナーは守ってもらいたい。外国人の女性五人組グループだったが、自撮りのために僕が座っていた椅子を勝手に持っていかれたりして、言葉が通じていたら激怒し…たくてもできなかったかもしれない。

ベーカリー

隣接するベーカリー「THE CITY BAKERY」さんのクロワッサンは、午前10時30分からしか食べられないということで、それまで待つことができなかったので断念した。代わりに期間限定の「クッキーシェイク ココナッツキャラメル」を味わう。絶景と静寂の中で飲めたら最高だけれど、静寂はここでは無理。味は美味しく、クッキーのザクザク感が強烈に残っており、飲むというより噛み砕いていく。

絶景ブランコ

これは絶景テラスのすぐ隣にあり、同様の絶景を眺めながら、谷際でブランコができるアクティビティである。

絶景ブランコ

『アルプスの少女ハイジ』の音楽が流れる中、2分間のブランコスタートで。係員が後ろから(客のスマホで)動画を撮影してくれるので、顔は映らないが記念にはなる。ブランコと体はベルトで固定されるので、手を離しても崖へ放り出される心配はない。逆にブランコに引きずられ、ビタン!ビタン!と何度も地面に打ち付けられるリスクはある。

ブランコの前は多少雲ががかっていたけれど、一面の山々しかない。「誰よりも高くこいでやる!」と意気込み、スリルを味わいながら楽しめた。終わると、激しい運動によるものか、それとも高揚感からか、心臓がドキドキしていた。言えるのは、少年に戻って真っ白な心を取り戻したような、気持ちいい感覚だった。

お姫様みたいな格好をした女性が、スカートを振り乱してパンツを丸出しにするほどには楽しめるだろう。

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