気の合う友達
ママ友に偶然出会った。
娘同士が同級生だったことがきっかけで仲良くなった人だ。
娘の卒業式以来会っていなかったので、思い出話をひとしきりした後、彼女がこう切り出した。
「娘、どうも学校で気の合う友達がいないみたいなんだよね。」
今はいろんなコンテンツがあって、アイドルだったり、ユーチューバーだったり、ゲームだったり、マンガだったり…と興味の対象は星の数ほどある。
親世代のようにみんなが同じ番組をみていたりはもうしない。
「将来の夢なんかもないみたいだし。」
そうそう、そうなんだよね。中学生って、夢聞かれるのいやがるよね。
娘もいつか言っていた。
「この世がこれから明るくなるなんて、思えない。なのに将来の夢なんて考えられない。」
そうだよな…。ニュースでも明るいニュースなんて、流れていない。
とりあえず、私たち母親にできることはご飯つくって、お風呂わかして、布団あっためておくぐらい。それだけだけど、○○ちゃんに応援してる気持ちが伝わるといいな。
すっかり夕方になり、いつになるかはわからない「またね!」と言って別れた。
家に帰ると娘が「明日とんどだよ。久しぶりに○○ちゃんも誘おうかな~。行っていい?」
そうだね。行っておいで。