帰ってきたら
「学校いかなあかんのかあ…。」
ベットで息子がつぶやいている。
でも、その声に前ほど悲壮感は感じられなくなった。
休日の間に二人でしっかり話をした。
「どうしてそう思うの?」
「そう感じるのはどんな時?」
「それはあなたがそう思うの?それとも誰かがそう言ったの?」
学校の話を聞き出すのは難しい。ただでさえ嫌だったことを聞き出すのだから、うまく言葉を選ばないと、「もうその話はいい。したくない。」と言い出しかねない。
息子と同じ疑問を持っている生徒が複数いることと、一部の先生は息子の気持ちを分かってくれている、気にかけてくれている、と息子自身が感じている、ということ。
時間はかかったが、息子の今がわかった。
分かってくれる人の存在が力となって、息子はまだ学校に行ける、がんばれる、と感じているようだった。
「今日は帰ってきたら、家族でマイクラしようね。」
「そうやな。おやつも用意しとくね。」
息子が登校していった。