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タイプライター、Olivetti Lettera DL (33)でILLIT Magneticの歌詞を起こす。

多分こんなことをしてる人間はそういないんじゃないかと。
今回はジャンクで入手したタイプライターを使って自分の効いている曲の歌詞を起こしてみようと考えたのでその記録です。


0. タイプライターというもの

タイプライター。1900年代から1970年代後半まで普及していたいわゆる「記録用印字機」名前だけ聞くとわからないかもしれないので特徴を説明。

いわゆるキーボード、パソコンの配列はほとんどがQWERTY配列。左上から順に打ったものがそのまま名前に。それの素になったのがタイプライター。よくいうライターなんかの英語とタイピングを組み合わせててできたもの。

元々の開発経緯は記録のための活字から議事録リストを作成するために発展していったもの。

議事録など複数の人物が会話内容を記録するには相当なスピードの筆記が必要で活字に変わる速記法が求められていた中に誕生したものです。

Ⅰ. オリベッティ社製タイプライター

タイプライターは主に英語用のQWERTY配列キー(キーボード)が主流。

その中でも手動、完全機械式のものはオーバーホールができるもので今でもコレクションとして収集する方もいたりします。

今回はジャンクで入手したオリベッティ社製、スペイン製 Lettera DL (33)という機種を入手。

実は候補にもう一つ+PLUS PW-87と呼ばれる電動タイプライターも入れていたんですが、電源が入っただけでモーターがイカれていたのか作動しませんでした。

またこのプラス製品は非常に玉数の少ない激レア品(ネットなど情報なし、ヤフオク掲載もなし)で修理が非常に難航する可能性がありました。

そこでポータブル機として売れ残っていたLetteraを入手。

需要がないのかどれもずっと残っています。何せ場所も取りますからね…

このレッテラは1965年発売の中、後期のモダンタイプ。電動タイプライターは故障すると修復がほとんどできないほど、むしろカメラよりも高精細なレベルで難しい曲げ機構モーメントなど素人では難しいものです。

Ⅱ. 外観

645Dで撮影。

500円しない価格での購入でありながらリボンはヨレがあるものの、インクはしっかりと生き残っていて使えます。乾かないもんなんだ…

打ち込み風景も出しておきましょう。中の機構部をさらすとこのように細かく配列された連動スタンプがあります。

645Dで撮影
645Dで撮影
645D+smc PENTAX-D FA645 55mm F2.8 AL IF SDM AW

Ⅲ. 使い勝手、操作法

ほとんどの方はもう操作もしない方だと思います。

主にこのタイプライター専門店さんの説明が1番わかりやすいと思いますのでそちらを参照してもらえれば。

ポータブル、マージンタイプは1のキーが省略されています。1がないことでジャンクにされていましたがそもそもありません。

Ⅳ. 打ち込み例

アルバムのプレイリスト、TOMORROW X TOGETHERのリストやILLIT、アユネクなどのデータリストを作ったりしています。当然全て英語になりますが割と自己満足できるように色々工夫できる、デザインの域に近いと思います。

ちょくちょく打ち間違える。当時は修正液などもあるものもあった。電動では消すことができる機種もあった
これとかは見やすくなったかも、モールスもちゃんと打てます。昔は信号表もやろうと思えば打てますもんね、、最も覚えている人には関係ないのでしょうが、、

Ⅴ. 歌詞を起こしてみよう

本題に入ります。歌詞を起こしてみるものです。

練習はしていますが、まだ誤字脱字があり安定していません。

上はILLIT Lucky Girl Syndromeの歌詞の一部を文字起こししたものです。英字しか打てないので必然的にすべて英語に変換することになります。

こっちが1枚目でしたね、、
全体

上はILLIT Magneticの歌詞全文です。一部に誤字があり修正があるなどまだまだ慣れていない側面が出ています。日本語訳や意訳ではなく英語訳です。

上はColdplay(コールドプレイ)のA Sky Full Of Starsという曲の歌詞です。2014年リリースのAviciiとのコラボ作品として当時有名になったものです。

下は説明を一部箇条書きで表したものです。文章としては脈絡がないので不自然ですがあくまで参考程度で。おそらくILLIT、アユネク系の歌詞をタイプライターの文字起こしを行った最初の人物だと思います。(謎の優越感に浸る)

Ⅵ. 実際に購入しようとしている方への注意点

タイプライターは1950年代や1960年代の製品が多い中とても精密な部品同士がかみ合って作られたもので現在ではあまり状態の良いものは多くありません。またインクリボンも新品でそろえる必要があり非常に難易度があります。また電動機械式タイプライター(打鍵部を手動と機構はそのままで電動化したもの)は非常に重く電力も大量に消費する(50Wや60Wもざら)のため経済的にもかなり来るものです。

手動式は打った際に打つ力でインクを写すため打鍵の強弱で文字の濃さが変わってしまうのが難点でもありますが電動よりも自分で動かしていることを感じられるロマンや電動とはまた違った風貌を見る事ができるのでこちらの方を自分はお勧めしています。

また電動であればIBMのSelectric系電動ボールタイプライターなどさらにユニークな製品に手を出してみて使い道を見出すのもまた一つです。

今回は歌詞を起こす、であったり、プリントしたアルバムの写真の裏に日付や当時の状況をおこして写真の裏面に打つ、なんてことをアイデアとして考えましたが、ほかにもタイプライターには様々な使い方が現代の製品やアイデアと融合して使うこともできます。日本語のカナ式タイプライターは高価でジャンクでも高値取引されます。なんせ大きいのでそもそも取り扱いに困ることもありますので購入時は慎重に。捨てるときはただじゃないですよ、売るか粗大ゴミです。それなりに覚悟しておきましょう。

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