コスパ至上主義からの脱却:建物と風景が示す未来
周りのエンタメは「コスパやタイパ」が主流だが、建物やランドスケープは、「コスパやタイパが悪いもの」が主流になりつつある。
なんで流行っているものの価値観が全くが違うのだろうと。そして、個人的には建物やランドスケープの方が時代の先端を行っているような気がする。
それは、エンタメと建物やランドスケープとでは、人の生活に影響する度合いが全く違うからなのではないか?と思う。今日は建物やランドスケープにフォーカスを当てて、主流の価値観を整理しようかなと。
建物やランドスケープは、今まではずっとコスパの良いものを提供し続けてきた歴史がある。なぜなら、コスパに良いものを提供すれば経済成長ができたから。要は、大量に開発して、同じような真四角の建物を建ててさえいれば、テナントが入り、経済が発展した。しかし、その方法が通用しなくなり、そして、それを続けてきたことによってダメージを受け続けてきたものがいる。それが生物や環境。そして、この環境破壊をずっとやり続けていると、人間が住めなくなるということに気付き、今後は環境に良いことをしていかなくては?という方向に向かおうとしている。
そして、コスパやタイパを求め続けてきたことによって、建物は退屈なものになった。なぜなら、同じ建物しか建っていないから。退屈なものになると、人の脳は刺激をもらうことがない。原始時代から人は機能が変わっていないと仮定をすると、どこを見ても景色が同じなので、好奇心がわかなくなる。これは、健康にとってもよろしくないこと。
だから、現在の建物やランドスケープを考えるときは、環境に良いことや景色などを考慮して、設計する方向になりつつある。いかに人の脳を刺激して、面白い建物を作るか?建物は中の有用性だけでなくて、外から見る景色の方が、圧倒的に見られる回数が多い。今後は、人のワクワクする建物やランドスケープが増えてきそうで楽しみだ。