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白猫のハク
猫を飼いたいとずっと思ってました。でも、あれこれ考えては、踏ん切りがつかず、その思いが浮ぶやいなや、消してしまうの繰り返し。
なぜ猫なのか?
それは、何となく自分と波長が合うと思ってのこと。犬が太陽なら猫は月みたいな。
猫にも色々な種類があって、僕はベンガルみたいなのがかっこ良くていいなと思ってまして、
値段を確認して意気消沈。
第二志望は、野良猫で親に捨てられた子猫。「嗚呼、こう云うタイプが僕に似合うんだ」と考えを巡らせたのです。
でも、そんな捨て子猫に遭遇しない。
子猫はちょくちょくみかけますよ。
だいたいは、親猫が寄り添ってますもの。
突然、その日はやって来た!
9月の上旬、「ミャミャー」の鳴き声で目が覚めた。
寝ぼけまなこでベランダから外を見下ろすと、一匹の子猫が親を探して、右往左往していた。
しばらくの間その様子を眺めていたが、状況は変わらない。
僕は歯磨きもせず、寝巻きのまま、アパートの階段を駆け降りた。
子猫の哀愁を帯びた鳴き声に応える者は、誰もいない。
僕はじわじわと距離を詰めた。
今まで、ネコカフェですら相手にされない僕は、疑心暗鬼であったが、もう手の届くところにその子は居た。
何と相手から……
僕の方へフラフラ歩いて来て
僕は子猫を抱き上げたのだった。
家の中に連れ帰りよくよく見るとその子は痩せ細り、目やにで目が塞がりそうであった。
名前は“ハク”にした。千と千尋の神隠しのハク。
でよく見るとメスだった。
休みの日に病院へ行こう。
そしたら、次の日、ハクの目が完全に塞がり「ミャミャー」助けてくれと泣いた。
僕は会社へ行く前に動物病院へと急いだ。
目薬とノミダニの駆除をしてもらったぜ!
その後、ハクは急速に回復していった。
そして、一週間後。
あれ? ハク可愛いじゃん。
目がぱっちりで可愛らし。
そして、元気ハツラツ。
ハクとの日々をこれからもお伝えして行けたらと思います。