ネットプレーの割合を増やすのは勝ちにつながるか?
こんにちは、トモヒトです。
今回は、ネットプレーの割合を増やすことが勝利と関係があるかを考えていきます。
以前、「ネットプレーの勝率の高さからネットプレーの価値を見直すのがよい」といった内容を取り上げました。
今回は、ネットプレーのスタッツに関して、より詳しく見ていきます。
今回は2023全豪オープンのデータを使用します。
指標の定義
まず、いくつかのスタッツを組み合わせて作成した指標の定義についてまとめておきます。
ベースラインプレー数:総プレーポイント数からサービスエース・サーブウィナー・ダブルフォルト・リターンウィナー・リターンアンフォーストエラー・自分のネットプレー数を引いた値
ペースライン勝利ポイント:総獲得ポイント数からサービスエース・サーブウィナー・リターンウィナー/相手のダブルフォルト・リターンアンフォーストエラーを除いた値
ベースライン勝率:ベースライン勝利ポイント/ベースラインプレー数
ネットプレーの割合
まずは、全プレーポイントのうち、どのくらいの割合でネットプレーを実行しているのかを見てみます。
これをみると、大部分(0.9699)が0.2以下という結果でした。
つまり、80%以上はサーブ・リターンまたはベースラインプレーで終わっているということです。
ネットプレー割合とネットプレー勝率
次は、ネットプレーを実行する割合とネットプレーでの勝率の関係を見てみます。
散布図をみると、ネットプレーの割合と勝率に相関があるとはいえません。
ネットプレー割合とポイント獲得率の関係
最後に、ネットプレー割合とポイント獲得率の関係をみてみます。
仮に、ネットプレー割合が高いほどポイント獲得率が高いとなれば、ネットプレーを増やせばポイント獲得率が上がるという仮説を立てることができると考えます(実際にその仮説が正しいかは因果関係の分析が必要になります)。
散布図をみると、右肩上がりにも見えますが、相関係数を見るとそれほど高い値ではありません。
8割以上がサーブとリターンやベースラインプレーで決まることを考えると、ネットプレー以外の勝率が大きく影響すると考えられます。
まとめ
今回は、ネットプレー増加が勝利につながるかを考えてきました。
今回の分析では、ネットプレーを増やすと勝利につながるとはいえませんでした。
今後、さらに詳細な分析を行いたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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