コルドバ・オープン2020 D. シュワルツマン vs L. ジェレのスタッツ分析
こんにちは、トモヒトです。
今回は、2020年コルドバ・オープン「D. シュワルツマン vs L. ジェレ」のスタッツ分析を行ってみます。
https://www.atptour.com/en/scores/match-stats/archive/2020/9158/ms004
試合全体のラリー数内訳
今回の試合では、0-4ショットラリーの割合が最も大きく、5-8ショットラリーと9+ショットラリーが同じくらいのラリー数となっています。
ラリー数内訳(カッコ内はポイント数)
0-4ショット=0.608 (90) / 5-8ショット=0.189 (28) / 9+ショット=0.203 (30)
6割を占める0-4ショットでのポイント獲得率は、勝敗にも大きく関わってくる可能性があります。
第1セット D. シュワルツマン 6-1 L. ジェレ
スコアとしては大差をつけた第1セットですが、スタッツはどのようになっていたのでしょうか。
【サーブ関連】
1stサーブ確率
D. シュワルツマン=0.630(17/27) - L. ジェレ=0.500(7/14)
サーブオンリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.000(0/1) - L. ジェレ=0.200(1/5)
獲得サーブオンリーポイント割合
D. シュワルツマン=0.000(0/27) - L. ジェレ=0.071(1/14)
1stサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.529(9/17) - L. ジェレ=0.286(2/7)
2ndサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.700(7/10) - L. ジェレ=0.000(0/7)
サーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.593(16/27) - L. ジェレ=0.143(2/14)
サーブポイント獲得率でシュワルツマン選手が約60%を獲得しています。
1stサーブ・2ndサーブともに相手のポイント獲得率を大きく上回っています。
1stサーブ獲得ポイントをみると、ほとんどが0-4ショットラリーで獲得したものとなっています。
0-4ショット=7 / 5-8ショット=2 / 9+ショット=0
【リターン関連】
1stリターン返球率
D. シュワルツマン=0.714(5/7) - L. ジェレ=0.647(11/17)
2ndリターン返球率
D. シュワルツマン=0.429(3/7) - L. ジェレ=0.800(8/10)
リターン返球率
D. シュワルツマン=0.571(8/14) - L. ジェレ=0.704(19/27)
1stサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.714(5/7) - L. ジェレ=0.471(8/17)
2ndサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=1.000(7/7) - L. ジェレ=0.300(3/10)
リターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.857(12/14) - L. ジェレ=0.407(11/27)
サーブ優位のテニスにおいて、1stサーブリターン・2ndサーブリターンともに70%以上のポイント獲得率は驚異的です。。
【ラリー関連】
ベースラインプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.625(15/24) - L. ジェレ=0.370(10/27)
ネットプレー割合
D. シュワルツマン=0.073(3/41) - L. ジェレ=0.000(0/41)
ネットプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.667(2/3) - L. ジェレ=0.000
0~4ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.607(17/28) - L. ジェレ=0.394(11/28)
5~8ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.818(9/11) - L. ジェレ=0.182(2/11)
9ショット+ラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=1.000(2/2) - L. ジェレ=0.000(0/2)
ポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.683(28/41) - L. ジェレ=0.317(13/41)
獲得ポイント差を見ると、+15ポイントのリードを獲得していますが、ラリー数別でみると0-4ショットラリーと5-8ショットラリーでのリードがそのほとんどを占めています。
0-4ショット=+6 / 5-8ショット=+7 / 9+ショット=+2
第2セット D. シュワルツマン 1-6 L. ジェレ
第1セットから一転、大差で奪われた第2セットですが、スタッツはどのようになっていたのでしょうか。
【サーブ関連】
1stサーブ確率
D. シュワルツマン=0.524(11/21) - L. ジェレ=0.667(18/27)
サーブオンリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.000(0/1) - L. ジェレ=0.667(2/3)
獲得サーブオンリーポイント割合
D. シュワルツマン=0.000(0/21) - L. ジェレ=0.074(2/27)
1stサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.455(5/11) - L. ジェレ=0.778(14/18)
2ndサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.400(4/10) - L. ジェレ=0.556(5/9)
サーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.429(9/21) - L. ジェレ=0.704(19/27)
1stサーブの獲得ポイントを見ると、0-4ショットラリーでの獲得ポイントが第1セットから最も減っていることがわかります。。
0-4ショット=2(-5) / 5-8ショット=1(-1) / 9+ショット=2(+2)
1st・2ndサーブともポイント獲得率が半分を下回ると、厳しくなります。
ポイントの大きな部分を占める0-4ショットラリーで相手に大きく差をつけられてしまうと、それを他の2つでリカバリーできる可能性が低くなります。
【リターン関連】
1stリターン返球率
D. シュワルツマン=0.667(12/18) - L. ジェレ=0.818(9/11)
2ndリターン返球率
D. シュワルツマン=0.556(5/9) - L. ジェレ=0.800(8/10)
リターン返球率
D. シュワルツマン=0.630(17/27) - L. ジェレ=0.810(17/21)
1stサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.222(4/18) - L. ジェレ=0.545(6/11)
2ndサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.444(4/9) - L. ジェレ=0.600(6/10)
リターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.296(8/27) - L. ジェレ=0.571(12/21)
1st・2ndともにリターンポイント獲得率が低いのがわかります。
【ラリー関連】
ベースラインプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.392(11/28) - L. ジェレ=0.618(21/34)
ネットプレー割合
D. シュワルツマン=0.125(6/48) - L. ジェレ=0.000(0/48)
ネットプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.333(2/6) - L. ジェレ=0.000
0~4ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.296(8/27) - L. ジェレ=0.704(19/27)
5~8ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.375(3/8) - L. ジェレ=0.625(5/8)
9ショット+ラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.462(6/13) - L. ジェレ=0.538(7/13)
ポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.354(17/48) - L. ジェレ=0.646(31/48)
すべてのラリー数での獲得ポイントでジェレ選手に優位を取られていますが、特に0-4ショットでの得失点差が最も大きくなっています(-11)。
第3セット D. シュワルツマン 6-2 L. ジェレ
【サーブ関連】
1stサーブ確率
D. シュワルツマン=0.613(19/31) - L. ジェレ=0.500(14/28)
サーブオンリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.000(0/1) - L. ジェレ=0.500(2/4)
獲得サーブオンリーポイント割合
D. シュワルツマン=0.000(0/31) - L. ジェレ=0.071(2/28)
1stサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.737(14/19) - L. ジェレ=0.786(11/14)
2ndサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.500(6/12) - L. ジェレ=0.286(4/14)
サーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.645(20/31) - L. ジェレ=0.536(15/28)
1stサーブの獲得ポイントを見ると、0-4ショットラリーでの獲得ポイントが第1セットと同程度になっているのがわかります。
0-4ショット=9 / 5-8ショット=1 / 9+ショット=4
ポイントの大きな部分を占める0-4ショットラリーは、ポイント獲得率に影響を及ぼしやすいといえます。
【リターン関連】
1stリターン返球率
D. シュワルツマン=0.786(11/14) - L. ジェレ=0.632(12/19)
2ndリターン返球率
D. シュワルツマン=0.643(9/14) - L. ジェレ=0.750(9/12)
リターン返球率
D. シュワルツマン=0.714(20/28) - L. ジェレ=0.677(21/31)
1stサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.214(3/14)- L. ジェレ=0.263(5/19)
2ndサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.714(10/14) - L. ジェレ=0.500(6/12)
リターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.464(13/28) - L. ジェレ=0.355(11/31)
2ndサーブリターンでのポイント獲得率で、シュワルツマン選手が大きく相手を上回ったこと(得失点差+4)がリターンポイント獲得率でのリードに影響していると考えられます。
2ndサーブの獲得ポイントを見ると、0-4ショットラリーでの獲得ポイントが最も多いことがわかります。
0-4ショット=6 / 5-8ショット=2 / 9+ショット=2
【ラリー関連】
ベースラインプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.538(21/39) - L. ジェレ=0.487(19/39)
ネットプレー割合
D. シュワルツマン=0.017(1/59) - L. ジェレ=0.017(1/59)
ネットプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.000(0/1) - L. ジェレ=0.000(0/1)
0~4ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.571(20/35) - L. ジェレ=0.429(15/35)
5~8ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.556(5/9) - L. ジェレ=0.444(4/9)
9ショット+ラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.533(8/15) - L. ジェレ=0.467(7/15)
ポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.559(33/59) - L. ジェレ=0.441(26/59)
獲得ポイントの得失点差は+7でシュワルツマン選手がリードしていますが、そのうち+5は0-4ショットラリーでの獲得ポイントによるものです。
プレーポイント数を見ても、影響は大きいと考えられます。
まとめ
今回は、2020年コルドバ・オープン「D. シュワルツマン vs L. ジェレ」のスタッツ分析をしてみました。
「0-4ショットラリーでいかに優位に立てるか」が重要な局面の少なくない試合だったと感じました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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