コルドバ・オープン2020 D. シュワルツマン vs A. ラモス=ビノラスのスタッツ分析
こんにちは、トモヒトです。
今回は、2020年コルドバ・オープン「D. シュワルツマン vs A. ラモス=ビノラス」のスタッツ分析を行ってみます。
試合全体のラリー数内訳
今回の試合では、0-4ショットラリーの割合が最も大きく、5-8ショットラリーと9+ショットラリーが同じくらいのラリー数となっています。
ラリー数内訳(カッコ内はポイント数)
0-4ショット=0.540 (68) / 5-8ショット=0.246 (31) / 9+ショット=0.214 (27)
半分以上を占める0-4ショットでのポイント獲得率は、勝敗にも大きく関わってくる可能性があります。
第1セット D. シュワルツマン 6-0 A. ラモス=ビノラス
スコアとしては大差をつけた第1セットですが、スタッツはどのようになっていたのでしょうか。
【サーブ関連】
1stサーブ確率
D. シュワルツマン=0.727(16/22) - A. ラモス=ビノラス=0.588(10/17)
サーブオンリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.6(3/5) - A. ラモス=ビノラス=0.0(0/1)
獲得サーブオンリーポイント割合
D. シュワルツマン=0.136(3/22) - A. ラモス=ビノラス=0.000(0/17)
1stサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.813(13/16) - A. ラモス=ビノラス=0.300(3/10)
2ndサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.167(1/6) - A. ラモス=ビノラス=0.286(2/7)
サーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.636(14/22) - A. ラモス=ビノラス=0.294(5/17)
サーブポイント獲得率でシュワルツマン選手が63.6%を獲得しています。
1stサーブポイントで80%以上を獲得できているのが、その要因であると考えられます。
1stサーブ獲得ポイントをみると、半分近くが0-4ショットラリーで獲得したものとなっています。
0-4ショット=6 / 5-8ショット=4 / 9+ショット=3
【リターン関連】
1stリターン返球率
D. シュワルツマン=1.000(10/10) - A. ラモス=ビノラス=0.813(13/16)
2ndリターン返球率
D. シュワルツマン=0.857(6/7) - A. ラモス=ビノラス=0.667(4/6)
リターン返球率
D. シュワルツマン=0.941(16/17) - A. ラモス=ビノラス=0.773(17/22)
1stサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.700(7/10) - A. ラモス=ビノラス=0.188(3/16)
2ndサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.714(5/7) - A. ラモス=ビノラス=0.833(5/6)
リターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.706(12/17) - A. ラモス=ビノラス=0.364(8/22)
リターンポイント獲得率でもリードしていますが、特に1stサーブリターンポイント獲得率の大きな差がポイントと考えます。
2ndサーブリターン獲得ポイントは同じであり、リターンポイント獲得率の差は1stサーブリターン獲得ポイントの差となっています。
1stサーブリターンでの獲得ポイントをみると、0-4ショットラリーと5-8ショットラリーが同じくらいとなっています。
0-4ショット=4 / 5-8ショット=3 / 9+ショット=0
【ラリー関連】
ベースラインプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.645(20/31) - A. ラモス=ビノラス=0.303(10/31)
ネットプレー割合
D. シュワルツマン=0.051(2/39) - A. ラモス=ビノラス=0.051(2/39)
ネットプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=1.00(2/2) - A. ラモス=ビノラス=0.500(1/2)
0~4ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.636(14/22) - A. ラモス=ビノラス=0.364(8/22)
5~8ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.727(8/11) - A. ラモス=ビノラス=0.273(3/11)
9ショット+ラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.667(4/6) - A. ラモス=ビノラス=0.333(2/6)
ポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.667(26/39) - A. ラモス=ビノラス=0.333(13/39)
獲得ポイント差を見ると、+13ポイントのリードを獲得していますが、ラリー数別でみると0-4ショットラリーと5-8ショットラリーでのリードがそのほとんどを占めています。
0-4ショット=+6 / 5-8ショット=+5 / 9+ショット=+2
また、総プレーポイントの約80%を占めるベースラインプレーポイント獲得率で64.5%(ポイント差=+10)を獲得していることもポイントです。
第2セット D. シュワルツマン 7-6 A. ラモス=ビノラス
タイブレークまでもつれた第2セットですが、スタッツはどのようになっていたのでしょうか。
【サーブ関連】
1stサーブ確率
D. シュワルツマン=0.535(23/43) - A. ラモス=ビノラス=0.591(26/44)
サーブオンリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.667(2/3) - A. ラモス=ビノラス=1.000(1/1)
獲得サーブオンリーポイント割合
D. シュワルツマン=0.047(2/43) - A. ラモス=ビノラス=0.023(1/44)
1stサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.783(18/23) - A. ラモス=ビノラス=0.577(15/26)
2ndサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.700(14/20) - A. ラモス=ビノラス=0.667(12/18)
サーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.744(32/43) - A. ラモス=ビノラス=0.614(27/44)
1stサーブの獲得ポイントを見ると、0-4ショットラリーが半分を占めている点に加え、9+ショットで6ポイント獲得している点も興味深いです。
0-4ショット=9 / 5-8ショット=3 / 9+ショット=6
2ndサーブをみると、0-4ショットラリーが半分以上を占めています。
0-4ショット=9 / 5-8ショット=1 / 9+ショット=4
1stサーブ・2ndサーブともに、0-4ショットでのラリーは獲得ポイントで大きなウェイトを占めているようです。
サーブでは、サーブオンリーポイントや3球目攻撃が重要となってきます。
【リターン関連】
1stリターン返球率
D. シュワルツマン=0.808(21/26) - A. ラモス=ビノラス=0.652(15/23)
2ndリターン返球率
D. シュワルツマン=0.889(16/18) - A. ラモス=ビノラス=0.700(14/20)
リターン返球率
D. シュワルツマン=0.841(37/44) - A. ラモス=ビノラス=0.674(29/43)
1stサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.423(11/26) - A. ラモス=ビノラス=0.217(5/23)
2ndサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.333(6/18) - A. ラモス=ビノラス=0.300(6/20)
リターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.386(17/44) - J. ムナール=0.256(11/43)
2ndサーブリターン獲得ポイントは同じですが、1stサーブリターンでの獲得ポイントでシュワルツマン選手が+6のリードを取っています。
1stサーブリターンでは、0-4ショットラリーと9+ショットラリーでのポイントが大きな割合を占めていました。
0-4ショット=5 / 5-8ショット=2 / 9+ショット=4
対して、2ndサーブリターンでは、5-8ショットラリーと9+ショットラリーでの獲得ポイントが同じとなっています。
0-4ショット=0 / 5-8ショット=3 / 9+ショット=3
【ラリー関連】
ベースラインプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.547(35/64) - A. ラモス=ビノラス=0.443(27/61)
ネットプレー割合
D. シュワルツマン=0.011(1/87) - A. ラモス=ビノラス=0.046(4/87)
ネットプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=1.000(1/1) - A. ラモス=ビノラス=0.500(2/4)
0~4ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.500(23/46) - A. ラモス=ビノラス=0.500(23/46)
5~8ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.450(9/20) - A. ラモス=ビノラス=0.550(11/20)
9ショット+ラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.310(17/21) - J. ムナール=0.190(4/21)
ポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.563(49/87) - J. ムナール=0.437(38/87)
このセットでは、0-4ショットラリーでの獲得ポイントが同じで、5-8ショットラリーと9+ショットラリーでの得失点差で、全体のポイント獲得率の差が生じています。
0-4ショット=±0 / 5-8ショット=-2 / 9+ショット=+13
5-8ショットラリーではわずかにリードされていますが、それを大きく上回るリードを9+ショットラリーで奪っていることで、全体のポイント獲得率で相手を上回ることができています。
0-4ショットラリーの割合が大きいため重視する必要があります。
一方、この部分で相手を下回ったとしても、その得失点差が小さく、かつ残り2つの部分で大きなリードを奪うことができれば、全体のポイント獲得率で相手を上回ることは可能です。
まとめ
今回は、2020年コルドバ・オープン「D. シュワルツマン vs A. ラモス=ビノラス」のスタッツ分析をしてみました。
今回は、第2セットで0-4ショットラリーの獲得ポイントが同じという状況となっていました。
0-4ショットラリーの割合が大きいとはいえ、差がほとんどなければ勝敗は別のカテゴリによります。
「ポイント獲得率で相手を上回る」というのは、多くの試合に当てはまります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ご意見ご感想あれば、コメントにお願いします。