イビサ島は薬物まみれの島?
とある女優の薬物所持に関するニュースでメディアは大騒ぎ。
そんな彼女には、10年以上も前からスペインのイビサ島で薬物を使用していたという疑惑が浮上していたよう。
イビサ島には、“クラブの島”や“パリピの聖地”といった名前が付けられている。
イビサ島へ行ったことのない人や、パリピと呼ばれる人とは全く違う生活をしている人からすれば、今回の件でイビサ島にはマイナスのイメージを持つはずだ。
しかし、5年前にイビサ島を訪れた私からすれば、「ちょっと待ってくれ」と言いたい。
イビサ島は、とても美しい島だからである。
島内には、いくつものクラブがあり、シーズンになると世界各国のパリピがそれを目当てに集まる。
シーズン中は有名DJが連日連夜クラブでプレイする。
これは事実であり、イビサ島の“売り”でもある。
しかし、いたるところでパリピがどんちゃん騒ぎをしているのかといえば、全くそうではない。
騒がしく活気のあるエリアはクラブが密集した所。
それ以外の場所は静かだし、日本にはないようなロマンティックな雰囲気がある。
島内に散らばるビーチはとても美しい。
“沖縄の海が世界一”と、スキューバダイビングをする私はずっと思っていた。
でも、イビサ島に来てその考えが間違いであることに気がついた。
「イビサめちゃくちゃ海きれいだな」と驚いたことを覚えている。
きれいなのは沖縄の海だけではないと学んだ。
治安の話に戻ろう。
今回の女優の件で、イビサ島の薬物売買の実態についてメディアはおそらく目をつける。
クラブ、酒、ドラッグ。
“クラブの中では薬物が売買され、誰でも簡単に買うことができる”
“イビサ島には薬物中毒者がウロウロしてる”
このような情報がメディアを通して世に広まるかもしれない。
実際に“薬物が簡単に手に入るのか”については、私には分からない。
しかし、少なくとも私が観光をしていたときは、一度も薬物の売人に出くわしたことはない。そういうことをしている現場にも遭遇しなかった。
“見るからにこの人おかしいな”と思ってしまうような人たちだって、島内で見たことはない。
私自身はイビサ島旅行の際クラブには行かなかった。
行こうと思っていたのだが、一緒に旅行をしていた友達がそういうタイプの人ではなかったため、行くことは諦めた。
それでも、せっかくイビサに来たのだからクラブ周辺を散策することにした。
クラブがたくさん集まる通りを歩いてみて感じたこと。
「なんか、割とちゃんとしてるじゃん」である。
もっと“危ない雰囲気”の場所かと思ったら、意外にもそうではなかった。
人も多いし街灯もあるし、レストランやバーもオープンしていて、危ない感じはしなかった。
それに、警察官が常に監視の目を光らせている。
バカ騒ぎするような連中が集まってくることを警察も知っているため、警察官も常に警備にあたっているのだ。
クラブの前で警察官に馬乗りにされている男がいた。
どう見ても警察官の方が屈強な体をしている。
並みのパリピでは絶対に勝てない。
その男が何をしたのか分からないが、警察官の方がヒートアップしていて、それを見た周りのパリピたち複数人が、その警察官のことを必死になだめている有り様である。
イビサ島の警察官は腕っぷしの良い人が多い。
クラブ内部の事情はわからないため、その辺に関しては何も言えない。
しかし、観光客の立場からいえば、イビサ島を安全に観光することは誰にでもできる。
美しいビーチでは、たくさんの子供たちがはしゃいでいる。
優雅に読書をする人や体をこんがり焼いている人など、皆のんびり過ごしている。
世界遺産に登録されている旧市街地“ダルト・ヴィラ”はとにかく幻想的で美しい。夜の散歩に絶好のロケーション。
ここでは可愛い島ネコをたくさん見ることもできる。
カフェのテラスでは老夫婦がのんびりと時間を過ごす。
イビサ島はエリアさえしっかり選べば、小さな子供がいても、お年寄りでも安全に楽しく過ごすことができるのだ。
どうしてもクラブのイメージが先行してしまうので、日本人にとってはあまり魅力的には映らないかもしれない。
私が行ったときは、島にいる観光客のほとんどが白人観光客。
アジア人観光客が圧倒的に少ない。バスの中で中国人家族を1組見たくらいだ。
それだけアジア人にはあまり知名度がない、ヨーロッパのビーチリゾートということ。
バルセロナやマドリードからも飛行機であっという間に来れる。
日帰りでも問題なく行ける距離。LCCもたくさん飛んでいる。
女優の薬物所持の件で、「イビサ島に悪い印象を持つ人が増えるかもしれない」と思ったため、今日はイビサ島の記事を走り書きのように書いた。
写真を含めたイビサ島の紹介は、別記事を読んでもらえるとありがたい。