2024 J1 第25節 ガンバ大阪 vs FC東京 マッチレビュー
智鹿です。
再開しましたJ1。今節はFC東京との一戦です。
スターティングメンバー
まずはスタメンから。
FC東京のスタメンは自分の予想とだいぶ違っていました😅
試合前の両監督インタビュー
そして試合前、前日の両監督のインタビューの一部を少し。
「SBとワイドの選手の関係性を良くすることに力を入れた」とインターバル期間の取り組みを明かしたポヤトス監督。
対するクラモフスキー監督は試合前日のインタビュー。
Q、J1リーグが再開します。中断期間中に重点的に取り組んできたことを教えてください。
A、フィジカルの部分を高めてきました。非常に気温が高いこともあり、難しい状況ではありますが、再開後のシーズンを強く戦っていくために良いものを積み上げられた期間になりました。ゲーム運びの要素をはじめ、常に自分たちを主体として、継続して成長することが重要です。守備のハイプレスや強度。狙いとする位置でボールを奪って攻撃に素早く転じること。ミドルサードの守備意識やゲームをコントロールするためのテンポや戦うために必要なことの精度を高めることができています。攻撃的に戦ううえで必要なこと、相手が嫌がる危険なスペースを突いていくこと、相手のゴールネットを多く揺らすことは今シーズン継続して選手たちには求めています。中断期間の約2週間で、今話したことを重点的に取り組みました。どのような相手よりも強く戦い、シーズンを終えられるようにしていきたいと思います。
※両チームのホームページより引用させていただきました。
このあたりにも注目しながら試合を見ていました。
それでは簡単ですが振り返っていきます。
前半
前半はガンバがほぼボールを持つ展開でした。
ガンバのボール保持時の形
ポヤトス監督が語っていたサイドバックとウイングの関係性ですが、この試合は両サイドバックが高めの位置で幅を取る動きをしていました。
そこに合わせて両ウイングはやや内に絞るような立ち位置。
ウェルトンは開いたり内に入ってきたりと両方をしていましたが、右サイドでは主に松田陸が開き、山下は結構自由に動いていた印象です。
そして後ろから繋ぐときは基本3人でした。
一森+2センターバックの形か、2センターバック+鈴木徳真という形。
ダワンが高い位置を取りすぎてなかったことも良かったです。
この形で特に良かったのは中谷と福岡がペナ幅あたりまで開くので中にも外にもパスを出せる立ち位置でした。
そして自分で運べるときには積極的に前に運ぶシーンも多く見られましたね。
相手の出方を見ながらですが、攻撃の多くは主にサイドで幅を取る選手を使いながら行い、チャンスを作り出せていました。
FC東京の守備
ガンバがこれほどボールを持てたわけですが、問題は東京の守備でした。
守備時に4-4-2の形になる東京ですが、仲川と原川の立ち位置が曖昧でした。鈴木徳真やダワンへのパスコースを消すような動きがなく、おそらくゾーン守備というチームの意識があるのかと思うのですが、なんとなく立っているだけのような立ち位置で、鈴木徳真がフリーで受けるシーンも多かったです。
また、ガンバのセンターバックにもほぼプレスに行かず、中谷と福岡も自由にボールを持てるシーンが多く、運ばれてパスを出されたりとこれも押し込まれていた要因のひとつだったと思います。
4-4でブロックを作るゾーン守備なので中央は人数がいて、野澤の大活躍もありましたが最後のところで粘りを見せ、無失点で試合は進みました。
FC東京の攻撃面
攻撃を受ける展開が続く東京ですが、特に前半はほとんどシュートまでいけませんでした。
クリアの飛距離が足らず回収されてすぐに二次攻撃を受けたり、クリアする場所も中央だったりしたので、そういった細かいところの技術も大事かと思いました。
そして何度もあったのが、ゴールキック時に後ろから繋ぐシーン。
低い位置でライン際に張る長友にパスを出しては狙われ、そこで取られてピンチを招いていました。
相手を釣りだしたところをひっくり返す意図があるのかもしれませんが、ガンバは球際もタイトに奪いにいくのでそこはなかなか機能せず。
球際激しく奪いに行くというところもこの試合の東京は少なかったですね。ゾーン守備の弊害と言いますか、ゾーンを守る意識になるのか距離詰めるだけの後追い守備になるんですよね。
FC東京が修正するとしたら
とはいえゴールは許してないので修正しないのも手なのかもしれませんが、あえて言うなら。
ブロックを作って中央を固めるなか、ガンバはサイドから主に前進してきます。サイドに出された際に、ボールホルダーへのプレッシャーを早める&強めることはまず必要ですよね。
ここ遅いとずっと後追いになってしまって、裏にパス出されたり連携で崩されて突破されてしまいます。
そして一人がボールホルダーに対して行ったら、横のスライドをしっかり行うこと。ここも遅かったので修正点かなと思いました。
結局は良い守備から攻撃が始まるとも言えるので、攻撃の回数を増やすには引いて守っているだけだと厳しいということですね。
試合前のクラモフスキー監督がインタビューで語っていたような、ハイプレスや強度うんぬんはこの試合ではあまり見られませんでした。
後半
後半もガンバのペースで試合は続きます。
ガンバの新戦術
ポヤトス監督がインタビューで語っていたサイドバックとワイドの選手の関係性のところですが、かなり良かったのではないでしょうか。
ウェルトンと黒川の関係性で言うと、これまでの試合だとかなり黒川が攻撃を抑えている印象でしたが、この試合では何度も攻撃に参加していました。
個人的にはウェルトンに幅を取らせて、相手サイドバックと1対1になる状況でボールを渡してあげたほうがより活きる気もしますが、黒川の攻撃力を活かすのも良い戦術ですよね。
以下、高村美砂さんの黒川選手の記事です。
サイドからだけでなくジェバリに当てて、徳真にレイオフ、そしてダイレクトで松田へというシーンもあり多様な攻めを見せていて、あとは決めるところだけというあと一歩が遠いガンバでした。
ガンバが修正するなら・・・
正直あれだけチャンスを作れていたので、ここが課題とか修正というのは思いつかないですが、シンプルに裏を狙う攻撃がもっとあってもよかったのかもしれません。
東京のプレスが緩いので、ボールを持ててしまい何でもできる状況だっただけに、ボールタッチ数が増えて相手の守備陣形が整ってしまうシーンもありました。
後半のFC東京
そんな粘り強く守る東京も、前半に比べるとガンバのボランチを気にして見れていましたし、攻撃面でもタッチ数少なくガンバゴールに迫っていきました。
得意のサイドを突破する攻撃も増えていましたが、中央にターゲットになれる選手がこの日はおらずクロスはなかなかシュートに繋がりませんでしたね。
そして試合はスコアレスドロー。
ガンバは内容を考えると悔しい引き分けでした。
この試合のゴール期待値がこちら。
本当に野澤がよく止めていましたね。
坂本があまりボールを触れていなかったでしょうか。
後ろからのビルドアップが上手くいっていたので、それほど降りていってボールを受ける必要もなかったですよね。
最後に
この試合引き分けとなってしまいましたが、ビルドアップでも改善が見られ次の試合も楽しみな内容を見せてくれたガンバ。
ですが、この試合はFC東京の守備がそれほど褒められたものではなかったので(野澤が良すぎた)、もっとプレスが激しいチーム相手に同じサッカーができるのかにも注目です。
それでは今回はこのあたりで。
最後まで読んでいただきありがとうございます!偉そうに書いてますが共感される方がいらっしゃれば嬉しいです。もちろん違う意見をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、これからもどうぞよろしくお願いします!
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