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娘の小学校入学準備~どうしても譲れなかった、手作りへのこだわり~

長女の小学校入学準備で、夫とひと悶着があった。
きっかけは、入学に必要な体操着袋やナフキン、上履き袋といった通学グッズを手作りするかどうか。

私は元々ミシンを使うのが好きで、子ども服もたくさん作ってきた。
子どもたちのために洋服を作り、その服を着て喜んでいる子どもの姿を見ることが何より嬉しかった。

でも昨年、「魅力覚醒講座」を受けて価値観が少しずつ変わった。
家事や育児に関しても「手放すこと」を学び、そのおかげで心も体も随分と軽くなった。
最近は手作りする時間よりも、誰かとZOOMで話したり、アウトプットの文章を書く時間が楽しいと感じるようになり、ミシンに触れる機会は無くなっていった。



入学説明会が終わり、いくつかの通学グッズが必要だとわかったとき。
私は「作ろう」と思う気持ちと、「手作りしなければならない、という気持ちを手放して、既製品を買ってもいいのかも」と思う気持ちが、両方湧いてきた。

でもやっぱり、「作ろう」と決意した矢先のことだった。
夫から言われた一言が、私の心を大きく揺さぶった。

「それはやらなきゃいけないことじゃなくて、やりたいからやるんでしょ?だったら自分の自由時間にやってよ」

その瞬間、カチンときた。
確かに作りたい気持ちもあるけれど、私は「子どものために準備をしている」だけで、何も好きでやるわけではない。
自分の趣味でミシンを使いたいわけではないんだ――そう言い返したい気持ちが湧き上がった。

だけど、そんな風に言われるぐらいなら、もういっそのこと今回は手作りをやめてしまおう。そう思った。

結局、夫への反発心もあり、「じゃあもういい!作るのをやめる!」と吐き捨てるように言ってしまった。

その瞬間、涙があふれて止まらなくなった。




魅力覚醒講座を受けて、これまでに手放してきたものはたくさんある。
家事や育児への細かいこだわりを捨て、手放しを進めてきたことによって、日々の生活はずいぶん楽になった。
だから今回も、夫との衝突はさておき、自分自身でも、「手作りにこだわらなくていい」と思ったはずだった。

でも私の心は、全然納得していなかったのだ。

入学する娘に、既製品の袋を持たせると想像したとき、なんとも言えない悲しい気持ちになった。
「既製品でも問題ない」とは、どうしても思えなかった。



「手作りすることで愛情をはかるわけではない」ということは理解している。
でも私はやっぱり、娘のために手作りすることがいいことだ、と強く思っているみたいだ。

何かを「手放そう」と思った時に涙が出るようなことは、これまでには一度もなかった。
きっと、私にとって「手作りすること」は譲れないものなのだ。

なぜそこまでこだわるのか自分でもわからない。
周りの目を気にしているのかもしれないし、「手作りが良い母親の証」という思い込みがどこかに残っているのかもしれない。

でも、とにかく私は、娘のために「作りたい」と思う。
私が作ったものを持って、娘が喜んでくれる姿を見たい――それだけで十分な理由だ。



一度きりの小学校入学。娘のために手作りすることが、私にとって大切な入学の祝い方のひとつなのだと思う。

後悔しないように、やっぱり私は手作りすることを選ぼう。

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