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音楽なんて大嫌いだ

私は酷く音痴だ。

いや、微妙な音痴だ。
破茶滅茶な音痴なら割り切れる。カラオケでも、自他共にイジって楽しむことができる。

だけど、私はそのギリギリ割り切れないくらいの音痴。

家で歌っていたら、お姉ちゃんに「耳障りな音痴だから歌わないで」と言われた。中学の音楽の授業で歌っていたら、吹奏楽部の友達に「耳障りな音痴だから歌わないで」と言われた。

音楽なんて大嫌いだ。

ドがどの音か分からない。音の高さとか分からない。
音程が分からない。

それだけではない。

私は絶望的にリズム感がない。

手拍子ができない。
気付いたら裏拍になって、気付いたら戻って、気付いたら裏拍になる。

手拍子が苦手だ。

免許合宿で、心配蘇生の練習をした時も、一定のリズムができなかった。教官苦笑い。私困惑。

音感がなくても、リズム感があればできる楽器もあったかもしれない。
でも、音感以上にリズム感がないから、楽器を奏でることもできない。


だから、私は音楽なんて大嫌いだ。
大嫌いだった。

だけど、高校に入学して、そこでできた友達の多くが軽音学部に所属していた。
否応なく、素敵な音楽を沢山知った。

そしたら、いつの間にか音楽が大好きになっていた。

一生理解できないと思っていた「NO MUSIC NO LIFE」がいとも簡単に理解できる。
だって、今の私にとっての音楽は、まさにそれなのだもん。

気付いたら音楽に救われる日々ばかりを過ごしている。


『常夜燈』
2年半前。浪人生だった時の趣味が、YouTubeで好みの音楽を探す事だった。そんな中、関連動画ででてきたのがこの曲のMV

初めて見た時、痺れた。

すぐに好きになったこのバンド。

でも、私は音楽が大嫌いだったからライブなんて一度も行った事がなくて、ライブに行くという発想もなかった。

ただイヤホン越しにPEOPLE1の音楽を嗜んでいた。
そのうち、PEOPLE1がフェスに出演することも増えてツアーもやるようになって、ライブに行ってみたいと思うようになった。

でも、もうその時には遅かった。チケットが全然取れなくなっていた。

そして、2024年3月1日豊洲PITで、やっと、やっと、PEOPLE1に会えた。

照らされる拳
拳と拳の間から漏れるライト

その全てが良かった。
全身で音を楽しんだ。

イヤフォン越しに聴く音楽と全てが違った。
ホンモノの音楽を初めて知った。

ああ、大嫌いだった音楽を大好きになれて良かった

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