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中国 コピー商品の価値観と究極のプレミアムサービス

<写真説明>コピー商品に対する十人十色の価値観と究極のプレミアムサービスの紹介。

コピー商品に対する価値観

中国で有名なコピー商品。当然違法なので、お勧めはしないが、個人的には腕時計を購入したことがある。『いい歳してコピー商品なんて恥ずかしい』と思う人も多いと思うが、私は元々モノにあまり拘りがないのと、傷がついても、カツアゲにあっても気にならないので、遊びや出張用として使用している。ある年輩の会社社長と飲んでいる時に、その腕時計を見せたら『手が腐る』といっていた。またある社長は、普段はG -Shockを付けていて『社長なので、もう少しいい時計を付けてみては?』と勧めていた時、中国政府のフォーマルな会合があったそうで、聞くとG-Shockを外して『腕時計はつけない主義』として出席したそうである。それぞれの価値観があって面白い。

もちろん私も『いい歳してコピー商品なんて恥ずかしい』という気持ちはある。なので、ビジネス用としては一応そこそこのブランドの腕時計は持っていて、普段はその腕時計を使っている。コピー商品はあくまで遊びと出張用として使い分けすることで、自分自身の中でコピー商品を身につける言い訳にしているのである。そうすることで自我が崩壊しない気もするwww。

また、何百万もする様な一生買うことが無い腕時計と同等のデザインや重量感や装着感を味わえるのに1万円程度なら、まあいいか⁉ と思えるのが私の考えである。これも人によって価値観が違うので、賛同してもらおうなどと毛頭思わない。十人十色でいいのである。

コピー商品を身につけて分かったこと

コピー商品を身につけて、分かったことがある。品質はさておき、外観やデザインは本物と瓜二つで、パッと見だけでは、全く見分けがつかない。周囲から見れば『数百万円の腕時計をつけている人』に見えるはずである。さて、どんな反応があるかwww と楽しみにしていたのだが、普段とさほど変わらないし、気づく人もごく少数である。おそらく本物を身につけていても、変わらないはずである。よって『男の装飾品というのは自己満足の世界』であることが改めてわかった。『本物を購入したという自分のステイタスに満足すること』に投資するのである。またそうあるべきであるし、人に見せびらかすものではない。

気づいたごく少数の方もいる。私は遊びや出張用として使用しているので、会う方はほぼ初対面か面識がある程度の人々である。私の腕時計がすごく気になり始めたらしく、私の腕が動くたびに相手が目で追うので、首がグルグル動き出したのである。これには思わず吹き出しそうになったwww。しかし関係が浅いため、腕時計について質問されることは無い。このように、気付くが質問はされないという反応がほとんどであり、コピー商品で面子を保つという二次的な効果は抜群である‼︎ ただ河南省で1人だけ、質問された事がある。その時は正直に『ニセモノだよ』と言ったが、バレると少し恥ずかしさを感じて『出張用だ』ということを強調して説明したことを覚えている。自分自身の中で割り切ったつもりであったが、恥ずかしく感じたことに自分でも少々驚いてしまったのである。

これって究極のプレミアムサービス?

皆さんが気になる品質であるが、当然コピーはコピーであり、本物と比べたら月とスッポンなのは言うまでもない。あくまでお遊びという感覚で使用する方が良い。

購入してから半年くらいたったある日、腕時計が動かなくなった。早速、贔屓にしている店に行って『どないしてくれるねん⁉ まだ半年しかたってないし、出張の時しか使ってないんやで~‼』と中国語の関西弁を話せる訳もないが、雰囲気はこんな感じで、社長に詰め寄った。すると『ホンマやな~。故障しているなあ~』と確認すると同時に『じゃあ、好きなん選んでって~‼』と腕時計がびっしり入った引き出しを開けるではないか⁉ 思わず『ええの⁉』と心の声が少しだけ漏れてしまった。実際の心の声の全貌は『これって永久保証ちゃうの~⁉』である。また壊れたら、また新しい違う種類の物も選べるのである‼ いや、次回も選べるかも知れない‼︎ これが懇意な間柄だったからなのか、システムでこうなっているのか分からないが、この時はこの様な対応であった。

こうして、新しい腕時計を選ばせてもらって満足した後に、お友達である店主に聞いてみた。『あんた損するんちゃうの?』『いやいや、香港から仕入れるのだけど、故障すると工場で交換してくれるシステム。多少の故障は自分で直すけどね』と回答。一安心である。

このような事もあり、いかにも中国らしい対応だなと思った。コピーにはコピーの世界がある。日本でいうバイバック(払い戻し)を即座に判断し、それが出来る仕組みが出来上がっている。交換証明書や書類に記入することもない。これはこれで顧客満足度は高いし、クレームも起きにくい。こんな中国的商売の世界で我々が勝つ?いやいや、生き残るにはどうすればいいんだろうか⁉ などと考えさせられる出来事であった。



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tomosakari
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