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中国 とてもマナーの良い犬たち!『えっ!?ウソ〜⁉︎』という疑問の答えとは⁉︎

中国は今 空前のペットブーム

上海・重慶など都市部の街中で犬を連れて散歩している姿をとても多く見る様になった。ネットで調べてみると、中国ペット産業の市場規模は2012年337億元(約5,000億円)、2017年に1340億元(≒2兆1850億円)に達しており、1兆4千億~1兆5千億円といわれる日本の市場規模を大幅に超えている。

また、飼い主が1年間にペットのために消費する額は、平均6436元(≒10万5千円)となっており、都市部の大卒初任給1ヶ月分程度をつぎ込む計算となる。都市部(北京 上海 広州 深玔)在住の20~35歳の若い飼い主が70%で圧倒的に多いようだ。この爆発的なブームの背景としては次の3つが挙げられる。

爆発的なペットブームの背景

①経済の発展や国家の考え方の変化
著しい経済成長の中で、国民の購買意欲が上昇し、中流階級層が拡大してきたおかげで、ペットを飼育する余裕が生まれてきた。毛沢東時代には『犬は贅沢』とされていた。

②一人っ子政策の影響
一人っ子世代が成長し、親元を離れる際、その寂しさを紛らわすためにペットを飼うケースが多いと言われている。また、親世代にとっても同じであろう。一人息子・娘が巣立ったあと、夫婦がペットを第二の子どもとして愛する家庭も少なくない。

③都市部では結婚しづらい現状
都市化の急拡大に伴い、多くの若者が都市部に流入してきた。しかし、それに伴い不動産価格が高騰し、結婚しようにも費用がかかりすぎてできないという問題も出てきた。その結果、独身の若者が増え、このような若者の寂しさを埋める役割をペットが担っている現状もあるようだ。

この様な背景で今現在中国で空前のペットブームとなっている様である。日本もよく似た理由なのかな!?

ペットは可愛いけど注意に越したことはない

我々外国人は野良犬や野生動物には一切触れないという暗黙?のルールがある。私が実際に聞いた話では、ブラジルである出張者が朝方散歩をしていて野良犬に咬まれた。その当時の現地スタッフは狂犬病の注射を5回打った後、その出張者を強制帰国させた話を聞いたことがある。仕事が第一目的なので余計なモメ事は避けて通らなければならない。ここ中国においても狂犬病がある国であり、都市部のペットはとても可愛く安全に見えるけれど注意に越したことはない。

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中国の狂犬病発症・死亡率状況推移

上記表を見て頂きたい。狂犬病の数は減少してきているものの、驚くべきは死亡率である。例えば2010年は2048人が発症して、2014人が死亡しており致死率98%。2019年でも290人に対して276名人致死率95%である。この数字を見ればペットと言えど触るべきではないと判断できるだろう。未だに恐ろしい狂犬病である。

ん?犬に吠えられたことが無い⁇

中国各地を飛び回って数年、色々なエリアに行った。都市、地方都市、農村…かなりの数になると思う。ある日、農村に近い地方都市だったと思うが、調査中に、ふと野良犬2匹が器用に車を避けて、道路を横断するではないか。前の犬が後ろの犬を気遣いながら、安全に渡り切ったのだ。まるで、人間の子供を見ている様であった。その光景を見て『なんて地方の野良犬は行儀がいいのだろう~』と思った瞬間、走馬灯の様に、色々なところでの犬の行動が思い出された。『ん!?犬に吠えられたことがない‼』と。

都市部の犬写真

上海や重慶で見かける犬たち。面白いのはショッピングモールに犬を連れても良い?様である。

都市部では、柴犬、ブルドック、マルチーズ、ラブラドール、アフガンサウンド、ハスキーなど、種類は多彩だが殆ど全て純血犬というのは共通の様で、散歩をしているのをよく見かける。犬の種類によっても面子が大いに関係しているのだろうwww。

またネットで検索すると1000~2000元(1.5~3万円)から買える様だが、実際に犬を飼っているスタッフに聞いてみると『そんなに安くはない』と言っていたので、そのまま信用してはいけない。実際に上海で購入した日本人に聞くと、5000元〜6000元(7.5〜9万円)で購入したらしい。それでも日本よりはるかに安価の様に思うがどうなのだろうか!? 因みに上海で犬を飼う時はマイクロチップを埋めるのが義務付けられているらしい。

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中国田舎犬(正式名:中华田园犬)という純血と中国人からは説明を受けるが…どう見ても雑種に見える。

地方都市に行けば様子は一気に変わる。犬を飼っている人は滅多に見なくなり、犬種は雑種であり野良犬が徘徊しまくっている。しかし道路で轢かれた犬は見た事がないし、車や人間に気を遣って行動している様に見えるくらい遠慮がちに行動しているのが面白いwww。

都市や地方都市ではこの様な状態で、接触する機会も多いにもかかわらず、吠えられた事がないのは一体どういうことか⁉ この事に気付いて、同僚に『犬に吠えられたことがある?』と尋ねると一同口を揃えて『ホンマや~!ないわ~!』と関西弁で驚くのであるwww。どうも皆さんも中国で犬に吠えられた経験が無い様である。

唯一吠えまくるのは農村で放し飼いにされている犬たちである。放し飼いで吠えるのだから、とても怖く感じる時もあるが、彼らは番犬としての責任感が強い!? という事にしておこうwww。

もしかして人間よりもマナーが良い犬たち?

地方や農村になればなるほど、人間のマナーは悪い様に思う。教育レベルの違いだろうか!? よく都市部に農村の方々が上京して、悪気無く横入りとか、タンを処構わず吐く光景や地下鉄などで、案内板に書いてあるのだが、字が読めないので道を人に尋ねることなどよく見かける。凄い違和感を感じるが、それは教育レベルのギャップによるところが大きいのだろう。そんな人間の教育マナー格差に対して、都市部や地方都市の野良犬たちはなぜマナーが良いのだろうか?

なぜ犬たちのマナーがいいのだろう!? 私の想定

①都市部のペットの飼い主は教育レベルが高く『躾が出来ている』

都市部では教育レベルも高いし、経済成長や一人っ子政策の影響で子供の教育に投資されることが多く、海外に触れるケースも高いので、飼い主自体の教育レベルが高く犬の躾もきっちりとできるのではないだろうか?飼い主の多くは若者世代というのも大きく影響しているのだろう。


②地方都市の野良犬は『行儀が悪いと食べられちゃう』という事を犬たちが学習しているのでは⁉︎

犬肉干物

地方の市場では犬肉がそのまま切り売りされている。

一方で、地方都市では、犬肉を食べる風習も色濃く残っており、吠える犬は掴まえられて食べられるケースがあったのでは?それを見ていた周囲の野良犬たちは『吠える=食べられる』と、むしろ犬たちの方が学習したのではないだろうか⁉ 実際に犬肉屋さんの横に檻に入ったやせ細った犬たちを見た事があり、何とも言えない深い悲しみの目をしていたのが印象的である。犬同士で会話でもしているのではないだろうか⁉『吠えると捕まるよ。俺みたいになるなよ』と。

③上下関係が厳しく区別する中国気質

もう一つは、中国文化は他人と身内ではっきりと区別する気質があり、身内には底抜けに優しいが他人には容赦なく厳しいか無関心である。よって飼い犬ともなると身分が下と見下された犬たちに対して、容赦ない躾をするのではなかろうか!?


ま、いづれにしても、私の妄想の域を出ないが、信じるか信じないかはあなた次第であるwww。


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tomosakari
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