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I wish you happiness. ② ~この世に余計な事なんてない~
日向坂にハマり始めたころと同時期にハマり始めたのがラジオだった。一人暮らしを始めて家事をするようになり、家事をしている時間を楽しいものにするためのコンテンツとして聴き始めた。
日向坂46の余計な事までやりましょう!は推しの丹生ちゃんがパーソナリティを務めていることもあり、最初に聴くようになったラジオの一つである。この番組は本当にいろんなものを自分に与えてくれた。
余計な事までは、ラジオの面白さを教えてくれた。
ラジオの魅力の一つはパーソナリティの仁がむき出しになることだと思う。音声のみで聴いているリスナーの顔は見えないという限定的・閉鎖的な異様な空間にいるからか、その人の人となりがにじみ出てくる。余計な事までの4人も例外ではない。
確固たるアイドル論を持ち、自らの道を切り開き前に進む、怒涛の起爆剤のべみほ。ストイックさとは裏腹に、大好きなダイアンの津田さんがゲストのときはデレデレするといった意外な一面も見せてくれた。べみほにはメールを読んでもらえなかったことはちょっとだけ心残りである。
モデル・写真家・表現力・セルフプロデュース力などいくつもの武器を持ち、アイドルとして3列目からセンターまで駆け上がったヒロインのミクティー。順風満帆に見える彼女も多くの悩みを抱え、承認欲求の塊・重い女という自分に向き合い、葛藤し、もがく姿をありありと見せてくれた。本人にとっても大事な場所だったみたいなので、ぜひまたむき出しラジオをやってほしい。
持ち前のかわいい声とおしゃべり、さらにはラップのコーナーまでやり、いつも楽しい放送をしてくれる丹生ちゃん。どんどん話すのが上手くなり、大人になっていき、芯の強さ・しっかり者・リアリストというパブリックイメージとは真逆とも言える素に近い丹生明里の部分も出してくれた。ただピュアなだけじゃない、カッコいい丹生ちゃんをより知ることができて、より大好きになった。
他の誰とも違う、天然かはたまた天才か、爆発的に面白い発言を連発してくれた、はるはる。加入からそんなに時間が経っていないタイミングでの先輩の穴を埋める役は大変だったに違いないが、予想をはるかに超える大活躍で番組に新しい風をふかしてくれた。ラジオがより好きになったという言葉はリスナーからすればこれ以上嬉しいことはない。
ファンに夢を見せなきゃいけないアイドルという立場上なかなか難しい部分もあったと思うが、彼女たちはさらけ出してくれた。彼女たちから自分と向き合うことの大切さ、短所も受け入れて自分を強く持つことのカッコよさを学んだ。
余計な事までをきっかけに、ラジオにメールを送るようになった。
細かい経緯などは以前書いた「ハガキ職人になるのは諦めた」というnoteにまとめたので割愛する。自分の言葉が誰かに認められて、時には番組を盛り上げ、時にはパーソナリティを笑わせ、時にはアイデアを褒めてもらうなんて、大変光栄だし、リスナーとしてこんなに嬉しいことはない。公式Xから募集が来るたびにメールを考え、ワクワクしながらメッセージフォームを送信し、ドキドキしながら金曜日の夜を迎える習慣は楽しかった。余計な事までで読まれなかったら、別の番組に送ることもしてなかったと思う。
また、ありがたいことにミーグリでラジオネームを覚えてくれたのもめちゃくちゃ嬉しかった。英語込みで読みずらいラジオネームだったからかもしれないが。大学生でお金が無くミーグリもほとんどいけないので、1ミリでも日向坂のメンバーの記憶に残るなんてことは、おひさまになったときには想像できなかった。ブログに自分の言葉が載るなんて考えられなかった。
メールを読んでもらうことは、大きな成功体験で、承認欲求が満たされる部分もあり、自分の発想力に自信を持てるようになった。余計な事までがなければ、その後のあいみょんからのリプや佐久間宜行ANN0超感謝祭の横アリでの1万2千人からの拍手といった、身に余るほどの貴重な体験はできなかったと思う。余計な事まででの学びを活かしてこれからも、メール頑張ります。
余計な事までを通して、リスナーとの交流も生まれた。
基本は電波を通してパーソナリティとリスナーの1対1の構図になるので、リスナーとの交流はなかなかあることではない。しかし、余計なリスナーは #余計な事まで を通して感想を共有したり、いいねを押し合ったり、リプを送ったり、温かい交流をしてくれた。間違いなく盛り上げようというリスナーの熱量はアイドルの番組のそれとは違い、ひとつのラジオとして素晴らしいものだったと思う。
また、番組終了が決まったときに、ドンピシャ文衛門さんの呼びかけで祝花を出すのに参加させてもらったのも、貴重な経験だった。僕なんか足元にも及ばないような職人さんたちの中に入れてもらえたのは大変光栄だった。さすがハガキ職人さん!となるような様々なアイデアが出て、全員がよりよい祝花にしようとする気持ちで取り組んでいたことに感動した。彼女たちにもそれぞれの想いは届いたと思う。
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2024年9月で突然の番組終了が発表され、心にぽっかりと穴が開いた。信じられなかった。なんでもっとメールを送らなかったのか?感想をポストしなかったのか?もっとリスナーとして番組を盛り上げることができたはずだし、そうすれば終了することも無かったのではないか?公開収録や番組イベントをやってほしかった、もっと3人のトークを聴きたかった。永遠に余計な事をやってほしかった。
最終回の放送があり、放送前はうるうるしていたが、放送を聴いたら笑顔になっていた。最後は楽しい気持ちとすっきりした気持ちになった。改めて最高のラジオだなと感じた。TLにあふれる感謝のポストを見て余計なリスナー最高だなと思った。
ずっと気持ちを整理するためにnoteを書こうと思っていた。最終回、祝花を出したとき、ブログに祝花の写真が載ったとき、いくらでもタイミングはあったのに書けなかった。きっと心のどこかで何かが終わってしまう気がして書けなかったのだと思う。
丹生ちゃんの卒業セレモニーで自分にとって最初で最後の生あくびLetterを見て、涙があふれて止まらなくなった。沢山の思い出と3人の音声で「ラジオネーム、Tomorrowも、ともろう」が脳内を駆け巡り、気づいたら嗚咽していた。本当に感謝しかない。涙が枯れるくらい出し切り、自分の中で余計な事までに対して区切りがついた。ようやくこうして気持ちを整理することができた。
ミクティー、丹生ちゃん、はるはる、べみほはもちろん、番組づくりと放送中のコメントで盛り上げてくださったおのぐちさん、スタッフの皆さん、Tokyo FMさん、ベルクさん、余計なリスナーのみんな。全員のおかげで楽しいラジオに出会えたし、沢山の思い出ができました。本当に感謝してもしきれません。
いつかまた、余計な事までやりましょう!