見出し画像

イツカ キミハ イッタ ep.5

今日は節分。鬼は外、福は内。昨今は豆は外へ、恵方巻は口にと言った感じでしょうか。
地域や商売によっては鬼は内とも言うようで、一概に鬼が悪者に見立てられるわけではなさそうです。

昨年、鬼の姿形をした人形が地元の人々の守護神のように崇められている秋田の人形道祖神に出会いました。秋田と言えばナマハゲが有名ですが、道祖神巡りは最近じわじわと人気上昇中だとか。

私が見たのは秋田県能代市の地域の守り神「鍾馗(しょうき)様」といって、その地域に悪い者が入ってこないように見張る神様でしたが、その見た目がインパクト大でした。

体長2m程、体は藁でぐるりと覆われ、頭部は木の根を角に見立て、勇ましくも恐ろしい形相で大木に祀られていました。中国では厄除けの神様だそうですが、こういった民俗信仰が県内100箇所以上、数百年にわたり祀られてきたのは、秋田の人々の信仰の深さを感じます。

二ツ井町の小掛の鍾馗様では毎年9月上旬に新しい杉の葉の衣を着せ替えて、若者に背負われて元の場所に安置されるそうで、祈願と伝承の意味合いをもつ郷土芸能を地道に守り伝えていく人の存在の大きさを感じました。

今度はきみまち阪さくらまつりの頃においで下さい

道の駅でいぶりがっこソフトクリームを食べてから訪ねた観光協会で、目の前の米代川をカヌーで水上散歩できることを教えてもらい、陽気が良くなったらまた来たいと強く思ったのでした。

知らない土地の信仰と人の思いが融合して、新しい景色を見せてくれる。
そんな旅に、早く出かけてみたい。

いいなと思ったら応援しよう!