飛来したスズムシ
22時に帰宅。
そのまま懐中電灯を片手に庭を歩こうとした際、灯りに引き寄せられたスズムシのオスが飛翔してこちらの胸に飛び込んできた。
このオスは羽化してからさほど時間が経っていないのだろう。
コオロギも同様だが、飛翔のための後翅は鳴く際に邪魔となってしまうため、羽化後しばらくしてから脱落する。
そのスピードは思いの外速く、羽化後数日で抜け落ちてしまうという話もあるほどだ。
この個体はそうなる前に新天地を目指してここまで飛んできたという事になる。
鳴く虫達の中では珍しくないその生態だが、人間から見るとあまりにも冒険者すぎる行動なので、本種を発見する度に畏怖の念を抱いてしまう。