『ワイ将』『おいどん』
『自分』とその発信を見てもらいたいという願望。
その正しさを見て欲しいという願望。
またはそうした欲求を持つ人間。
それが表れた文章、画像、映像。
自分は頭の中でそれを『ワイ将』と勝手に呼んでいる気がする。(もちろん、本来の意味合いとは少し異なる)
これは通常、『承認欲求』と呼ばれるものだが、『ワイ将』の方がギャグテイストかつ、より陳腐化した表現なのでこちらを採用している。
インターネットに投稿されるものは全てこれで構成されており、このnoteを書くトモロウも『ワイ将』だ。
たとえ誰に向けた訳でもない独り言のつもりだとしても、それを部屋で独り呟いて終わるのではなくインターネットを介して発信をしている時点で必ず誰かの目に留まる事を意識した『ワイ将』が微量ながらも含まれている。
特に炎上に発展するような投稿は『ワイ将』の含有率が高い。
フォロワーに会った際にそうした話をした。
ブルーボトルコーヒーの店内で、声量を抑えて。
嫌な客だね。
「九州…いや、九州のワイ将は、『おいどん』かもしれない。」
そんな話もした。九州こそ『わい』が一人称な気もするし、おいどんなんて使う場所はかなり少ないけど、場の流れでそうなった。
そして最後には
「九州のワイ将、『おいどん』は半年以内に必ず◯◯(フォロワー)さんの目に留まりますよ。」
「九州男児の価値観とそれを否定的に見る層の発信は必ず定期的に炎上しますから…。
帰省や飲みの席が多い年末年始は過ぎましたが、新学期や新生活のシーズンもまた九州の価値観や鬱憤がSNSで表出するタイミングなので、早ければ一ヶ月以内には目に留まるかもしれません。」
「なんというか、今はアップデートが遅れてしまっている人の発信が何かのきっかけでアップデート済みの人に見つかって槍玉に挙げられて…あぁ、サポートが終了したWindows XPを使い続けてる人が自然に、少しずつ淘汰されていくみたいな感じだと思います。淘汰の様子が可視化されているタイミングの時代なんです。」
といった旨を告げて、『おいどん』の話題は終わった。
咄嗟に出たこの例え、必要だったか?
例え、あんまり合ってなくないか?
そんな「おいどん予告」をしたのが2024/02/25。
そして実際に『九州のワイ将』の炎上を目撃したのが2024/03/04だった。
おいどん、早すぎる。
炎上の内容はTwitterに投稿された
「新しく貰ったランドセルを何度も自慢する娘をからかって、父である自分がそのランドセルを背負った。すると娘は様々な文句を言い号泣した。入学前に登校拒否、でも一つだけ大人になって気づいて欲しい。泣きたいのは父だ。」といった旨の文章と、それに添えられた「ランドセルを背負った男性と物陰に隠れる娘」の画像。
「九州のワイ将のいじり仕草」と「インターネット公開のため周到に用意した画像」の相乗効果が生まれてしまっている。
マイナスの掛け算だ。
アップデートが行われていない旧OSで作られるオモロは、世間から保護されている部分が少ないために「マイナスの掛け算」になる場合があるのだという事を改めて知った。
少なくとも現代では「いじり」によりオモロを作り出そうとする仕草が行儀の悪いものであるという価値観になりつつある。
『ワイ将』だの『九州』だの『おいどん』だのと並べたこの記事も、今まさに行儀の悪いものとして意図的に作られた。
半年後、1年後、数年後、この記事を改めて読み直した際に自分が「見るに耐えない」と感じたのなら、それがアップデートの証明になってくれるだろうか。
というか、見るに耐えないと感じるようになって欲しい。