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【特集】 カセットテープはDIYアーティストのモチベーションを救う。

日本、アメリカ、イギリスと世界どこへ行っても ”フィジカルが売れない”というのはここ数年の世界中の音楽業界の大きな悩みのタネである。その中で2020年イギリスでは上半期だけで65000本のカセットテープが売れており、この調子で進めばイギリスでは2003年以来となる10万本超えなる見通しらしい。世界中でカセットテープの売り上げはどんどん上がっているのだ。


正直、カセットテープは利益率が低いので、ストリーミングで中々稼げないDIYアーティストの金銭的な救いになるわけではない。しかしその分単価も低いのでDIYで活動しているアーティストやレーベルがリスクを少なく自分たちの音楽と”形”として残せる素晴らしい手段になっているのは間違いない。

カセットテープを軸にリリースするレーベルが増えているし、主に〈Bandcamp〉を使ってアーティスト自身が販売するケースも増えている。100本〜200本なら知名度が無いアーティストでも売り切ることが可能だ。それだけでは生活に十分なお金を稼ぐことは難しいかもしれないが、世界中のアーティストが気軽に世界に音楽をフィジカルとして届けられることは本当に素晴らしいことだし、アーティストのモチベーションにも繋がっているはずだ。to'morrow recordsではそういったDIYプロジェクト / レーベルを応援したいので、カセットテープも多く取り扱っている。

”カセットで音楽を聴く”という体験はレコードとはまた違った素晴らしさがある。カセットはレコードやCDよりも壊れやすいし、巻き戻したりするのもダルい。しかしその面倒クサさが愛おしく感じることもある。僕にはサシャという友達がいるのだが、親から譲り受けた彼女の車は未だにカセットテープとラジオしか車内で聞けない超ーーーー古い車種だ。決してクリアとは言えない音を響かせるカーステレオから流れるカセットのサウンドはたまらないものがあった。サシャ車でカセットを爆音で流しながら3時間くらいかけてLAからJoshua Treeに行ったのは人生の中でも最高の思い出の一つ。

”記憶に残る音楽の聴き方”は決してテクノロジーには負けないのだ。

前置きが長くなってしまったが、今回はto'morrow recordsで取り扱っているカセットテープ限定リリースの商品を紹介しようと思う。

タイトルをクリックするを商品ページに飛べますので、気になった方はチェックしてみてください!

Bones Garage / Oi Ma Yeah(ATHRecords)

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イスラエルを拠点に活動中の6人組が2019年にリリースした2ndアルバム『Oi Ma Yeah』。SXSW19にも出演したバンドでインディーポップ、ドリームポップ、オルタナ、シューゲイザーなど様々なジャンルを楽曲毎に演奏しているバンドで、DIIV、Say Sue MeからMy Bloody Valentineを彷彿させるような楽曲までを演奏するバンドで全体的に変態的な要素とポップセンスが絡み合っていて素晴らしい。

Corey Flood / Wish You Hadn't EP(Fire Talk)

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Philadelphiaを拠点に活動中のオルタナティブ・ロック・バンド、Corey FloodのデビューEP。カセットテープをリリースしているアーティストも多いPhiladelphiaのDIYシーン。Alex Gのサポートを努めたこともあるオルタナ系のロックバンドだが、宅録風のローファイさや気怠さを感じさせるのテンション低めのクールさがポイントのバンドで、9月にはデビューアルバムのリリースも控えている。

Geranium / EP(Forged Artifacts) 

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女優としても活動しているLAを拠点とするアーティスト、Allison Goldfarbによるプロジェクトのデビュー『EP』。3曲しか入っていないけれども〈Luminelle〉からリリースしているような心地の良いエレクトロポップ系のアーティストであったり、2曲目に収録されている「Where the Light Goes」はBeach House辺りのサウンドが好きな人にもオススメできる幻想的な音楽だ。

Kevin / .ORG(Independent)

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LAで別々のバンドを組んでいた4人組が新しく2019年に結成したロックバンド、Kevin。LAの主流であるガレージっぽさを残しつつも80sのニューウェーブやノイズパンクなどを取り入れてアグレッシブに次々と攻撃的なサウンドを叩き込むバンドだ。昨年デビューアルバムをリリースしたLAのAutomaticファンにはまず聴いて欲しい!パンキッシュなヴォーカルであったり、同郷のガレージバンド、The Paranoydsを彷彿させるような不気味さを醸し出すシンセなども素晴らしい活躍を見せている!

Poppies / Bed Music(Independent)

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NYを拠点に活動中のインディーポップ・バンド、Poppies。SXSWにも出演したことのあるバンドで、他にも過去にはPinegroveのサポート経験なんかもある。このバンドにしか醸し出せない雰囲気や独特の癖になるポップさを持ったバンドだ。少しヘンテコとも言えるような絶妙な空気感がたまらなく、見知らぬ国のオモチャ箱を覗き込んでいるかのような感覚にさせられ、気づいたらPoppiesの世界観に引きずり込まれる。

sandy hsu / She Comes To Me In A Fever Dream(Healthy Tapes)

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メルボルンを拠点に活動中のアーティスト、sandy hsuが昨年リリースした最新EP。今作に収録されている全6曲はどれもアンビエント〜フォーク〜オルタナティブ辺りの空気が宿ったあまりにも美しい音楽。ある時にはAngel Olsenを彷彿させ、またある時にはJulien Bakerを彷彿させるエモーショナルな唄声が静かなサウンドにマッチしていて本当に素晴らしい。眠る前に聞きたくなるやつ。

S.C.A.B. / Beauty & Balance(Spirit Goth Records)

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NYを拠点に活動中の4人組、S.C.A.B.が今年の1月にリリースしたデビューアルバム。Mac DeMarco辺りを彷彿させるような緩めのインディーロックとポストパンクをミックスさせた新感覚のバンドで、ポストパンクが盛んでCaputed Tracks系統のインディーシーンが盛り上がったNYCだからこそ出てきたバンドなのではないでしょうか!?

Truth Club / Not An Exit(Truth Club)

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North Carolinaの4人組バンド、Truth Club。90sのローファイテイストなギターサウンドでオルタナ、グランジ、エモ、インディーをミックスさせたDIY系のサウンドを鳴らすバンドで、Beach Fossils辺りが好きな人にオススメしたい楽曲からアルバムタイトル曲「Not An Exit」のようなCar Seat Headrestファンには絶対に聴いて欲しいサウンドまで!

Wild Firth / Lawn Memory(Forged Artifacts)

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USはMinneapolisを拠点にしているインディーレベル〈Forged Artifacts〉がリリースした同郷のアーティスト、Wild Firth。シューゲイザー、サイケ、インディーを絶妙にミックスさせたアーティストでLos Angelesのシューゲイザー・バンド、FrothやDIIVやBeach FossilsといったCaptured Tracks系統のサウンドを彷彿させるような楽曲が最高ですよ本当に!

他にも紹介しきれていないカセットテープの限定リリースをto'morrow recordsではたくさん取り扱っています。

こちらからぜひチェックしてみてください!

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