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MIU404の2話を語りたい

私はMIU404が大好きだ。

3度の飯より……3度の飯くらい大好きだ。
(Chu!食いしん坊でごめん)

個性豊かな4機捜の面々が向かい撃つさまざまな事件と容疑者たち。

その事件の背景にある物語と、それに絡み合う志摩一未・伊吹藍の過去と人間関係。
桔梗さんの悲願、陣馬さんや九ちゃんが抱える思い。
“久住”という男の謎と闇。

1話からずっとセリフのひとつひとつが後々の展開につながっていき、それらすべてが物語のピースとなってMIU404という作品を濃く強く鮮やかな物語へと仕上げていく。

そこに流れる最高の劇伴と米津玄師さんの「感電」。
感電のイントロの♪テレレレッテッテッを聴くだけでぬぉぉぉぉぉーーーっ!!!と興奮する己へと変身完了。

とにかく野木亜紀子さんの脚本が天才越えて激烈に天才。
なんでこんなにすごい作品書けちゃうの…(震え)

そしてキャストの皆さん全員がトップオブ演技巧者。
なんでそんなにすごいお芝居できちゃうの…(震え)

MIU404ファンの皆さんの中で特に印象に残ってる回といえば4話の青池透子回、6話の香坂回、8話のガマさん回、そして最終話バットリ回ではないかと思われる。
(全部の回が最高ですべてが印象深いのだが)

私もものすごく強烈なインパクトを受けたし、どれもMIU404には欠かせないエピソードだ。

だが私は2話松下洸平さん回を強く推したいッ!!!

というわけでここで2話愛を爆発させたいと思う。
ネタバレ天国(地獄かも)と化すのでご容赦ください。


①メロンパン号初登場


MIU404といえば我らが愛車メロンパン号!!!
1話で先代機捜車が廃車になったので(志摩のせいで)(すっとぼけてたけど志摩が) 2話冒頭から登場。
志摩も伊吹も何回言うねんな勢いでメロンパンを連呼して無事メロンパン刑事が爆誕。

メロンパン号は以後大活躍して重要なポイントにもなるし、7話では出前太郎にメロンパンを届けてもらいついにメロンパンとの共演(?)も果たす。

ドラマ放送開始から4年経った今もなお人気は高く、こんなに愛されてるドラマカーはないんちゃうかなってくらいファンから大切にされている。

ちなみにサムネに使った写真は4年前に観劇で赤坂遠征した際に偶然にもTBS前に展示されていたもの。
この時は写真に収めただけでじっくり眺める余裕はなかったので、今度会えたらめっちゃガン見する。
再びメロンパン号に会えますようにッ!!!

②#切なる願い

人質にとられた田辺さん(奥様)が祈るように組んでいる手のアップの画でバーンと出る2話のタイトル。

タイトルといい画といい神やないかマジで…

ここでブルッブルに震えた方いっぱいいると思う。
この感じがほんとMIU。(伝われ)

この“切なる願い”は松下洸平さん演じる加々見にも人質の田辺夫妻にも、そして志摩と伊吹にもつながる。

それぞれが抱く“切なる願い”がどんどん重なって一本の線となっていくさまが本当に見事で腰抜かす。
そしてこの回の“切なる願い”がのちの香坂回、ガマさん回へとつながっていくのもすごすぎて腰抜かす。
伝説の回にたどり着く前に私の腰は終わった。

③信じる、信じない


この回のテーマはこれに尽きると思っている。

まず初めに志摩が「前の車に容疑者が乗っている」「おっちゃんもおばちゃんも様子がおかしい」という伊吹の一瞬の袖だけ目撃情報と直感を信じて桔梗さんに連絡を入れるわけですよ、ふんわりと。
ここがもう激アツ。志摩ちゃん最高だぜッ!!!

そして陣馬さんと初動捜査に出た九ちゃん、自分たちの仕事は99%ムダだと言う。
(のちに「ムダじゃない1%」(陣馬さん)が実るのだが)
そして志摩と伊吹への不信感もあらわにする。
ここで初めて「志摩は相棒を殺した」とのワードが。
九ちゃんはこれを信じてるので志摩を認めてないし、伊吹の勘を信じる志摩のことも信じられない。
直感伊吹ふんわり志摩との対比がエグい。

そして伊吹が「一人だけ自分を信じてくれた人がいた」と語り出す。
そう、ガマさん。あのガマさん。
すべてを見たうえでここを見るのはごっついキツイ。
MIU民にでっけぇダメージをくらわせたハードパンチャー・蒲郡慈生。
慈しんで生きると書いてしげお。
ああもう…ほんとに…ねぇ…(ワイ絶句)

一方、車内に立てこもる加々見と人質の田辺夫妻。
先の検問で加々見を息子だと警察官に説明した田辺さんが、加々見に息子がいたことを話し「本当に人を殺したの?」と問う。
首を振り否定する加々見。
「君を信じる」という田辺夫妻。

志摩の機転をきかせた行動(べろーん)により田辺カーにボイスレコーダーを仕込むことに成功し、この会話を聞いていた志摩と伊吹。
自分の無実を証明するために逃げてるという伊吹と、俺達の仕事は疑うことだという志摩。
ここでも信じる、信じないが対立する。
お見事すぎてスタオベが止まらん。

④PAにて


加々見を信じると決めた田辺夫妻。
パーキングエリアに寄り、不安と緊張で怯える加々見を優しく諭し、3人でうどんを食べよう、君に最後まで付き合う、約束だと加々見に言う。
(このやり取りが後ほど私の涙腺を破壊する)

そしてあのトイレでの激白シーンですよ。

息子を信じてやれなかったと涙ぐむ田辺さん。

「絶望したのか俺へのあてつけか、あの子が何を思って死んだのかいまだに分からない」

「もしもあの時に戻れるなら俺はお前を信じる。誰がなんと言おうと信じる」

初見では気付けなかったこのセリフの重み。
ズシンと我々の心にも重たく響く。
ああもう…田辺夫妻と志摩ちゃんを抱きしめてあげたいッ!!!

悲しい過去を聞いた加々見、思わず田辺さんの背にそっと手を伸ばすが届く前に伊吹に確保される。
この描写も切ないんよなぁ…。
心臓がギュッてなんねん、ギュッて…。
松下洸平さんがいい表情してるんよ…。

ここで田辺夫妻が確保を妨害して加々見は逃亡。
「逃げろ!無実を証明しろ!」と叫ぶ田辺さん。

しかし加々見が犯人であることを裏付ける情報が入り、無実を信じてた田辺夫妻と無実であってほしいと願っていた伊吹の思いが裏返される。

そしてここでまた信じる、信じないが繰り返される。

志摩「人は信じたいものを信じる。犯人自身もやっていないと信じたい。自分のやってしまったことを認めたくない。できることなら罪を犯す前に戻りたい。なかったことにしたい。だが時は戻らない!」

ああもう…志摩ちゃん…抱きしめてあげたいッ!!! (号泣)

⑤加々見実家にて


東京にいる岸からの電話で父のことを語る加々見。
厳しかった父。許さなかった父。
圧倒的な力と容赦ない言葉で自分を抑えつけた父。

全部あいつのせい
こんなはずじゃなかった
なんでこうなった?

「まだ1度も謝ってもらってない!」

加々見の“切なる願い”が爆発した直後にテレレレッテッテッ♪と流れ出す感電。
あまりにも神タイミングすぎんか。

そしてこのあとの志摩と伊吹の言葉が全MIU民の情緒を著しく破壊する。

志摩「理由はどうあれ命は取り返しがつかない」

伊吹「殺しちゃダメなんだよ、相手がどんなにクズでもどんなにムカついても殺したほうが負けだ」
  「無実でいてほしかったな」

MIU民の脳裏によぎる香坂とガマさん。
ああもう…ほんとに…ねぇ…(ワイ崩壊)

⑥加々見連行


激しく崩壊したあとは涙腺決壊タイムが訪れる。

連行される加々見に向かって叫ぶ田辺夫妻。

「いつかまた3人でドライブしよう」
「今度こそうどん食べよう」
「いつかまたね」
(あのPAでの約束や……!!!)
(ワイ号泣)

そして車に乗り込もうとする加々見に向かって田辺さんがあの一言を叫ぶ。

「ごめんね」

息子に謝れなかった父と、父に謝ってほしかった息子の「ごめんね」が重なり合うこのシーン、本当に良い。すごく良い。何度見てもダーダーに泣く。

お互いにその息子でもなければ父でもないけれど、この「ごめんね」が双方の心に深く残る傷にしっかりと響き合うのがたまらなく良い。

それを聞いた(受け止めた)加々見が立ち止まり田辺さんに一礼するのだが、壮大な富士山が加々見のバックに映りなんともいえぬ切なさと美しさを醸し出す。
そしてやっぱり米津さんの感電のすばらしさよ。
この切なさ美しさにピタァァァーッ!!!とハマる。すげぇ。

⑦俺達いい相棒になれそうじゃん♡


すべてを終えて山梨名物ほうとうを食べに来た腹ペコ刑事志摩と伊吹。

2話の冒頭、1話で志摩に殴られたことを謝ってほしいと伊吹が訴え、志摩がそれをサラリと流すのだが、ここで志摩が伊吹に殴って悪かったと侘びる。

伊吹「志摩ちゃん………♡」

ふいに謝ってもらえたことに嬉しさを隠しきれない伊吹がはちゃめちゃに可愛い。マジ可愛い。BIG LOVE。

少しずつバディとしての絆が深まり互いを認め合ってきてる志摩と伊吹の距離感に猛る。

伊吹「俺達いい相棒になれそうじゃん♡」

見てる我々もそんな気持ち満々でウフフしていたのだが志摩の表情はいまいち冴えず、意味深な言葉を残して2話が終了する。

志摩「そうだな、時は戻らない。人の命も還らない。どんなに願っても」
  「お前は長生きしろよ」

2人でワチャワチャしてるところで終わらずに不穏な空気を漂わせて次回につなげる感じがほんとMIU。
(伝われ)

そしてこの最後の志摩の言葉が6話の香坂回へとつながり、伊吹の名言(かつ志摩への返答)「安心しろ、俺の生命線は長い」へとつながる。

カァーッ!!! たまんねぇなオイッ!!!!!!


先ほど2話は“信じる、信じない”に尽きると書いたが、“時は戻らない”も重要な主題だと思ってる。

加々見にも田辺夫妻にも志摩にも ”時を戻したい” だが “時は戻らない” 事実があり、それが深く暗く心に淀み続けている。
そして伊吹も後々 “時を戻したい” 事実に直面する。
そう、ガマさん。あのガマさん。
ハードパンチャー蒲郡慈生。

この “時を戻したい” “時は戻らない” はMIU全体の大きな主題である “間に合った” にも通じる。

いやもうほんとすごいよなぁ野木さん。
ひとつひとつの出来事や言葉が複雑に絡み合って点と点がつながりぶっとい線となり、最終話までスパーンと貫いていくのだから。

それを見事に表現する役者陣も本当にすごい!!!
細かな目線、何気ない表情、セリフの強弱、お芝居の緩急、すべてが胸にぶっ刺さる。
加々見を演じた松下洸平さんの表現力がすばらしい。
綾野剛さん星野源さんの掛け合いがすばらしい。
鶴見辰吾さん池津祥子さんの涙の演技もすばらしい。
好きしかない。まるごと好きしかない。
MIU404、BIG LOVE!!!!!

そしてこの2話、最終話でも私の涙腺を壊しにきた。

爆破テロの犯人がメロンパンの車に乗ってると虚偽の情報を拡散された際、過去に404に関わった人達がそれは違うと擁護のツブートをしてくれるのだが、その中にあったツブートのアカウントが

また会おう(@ShinnziruKimochi)

田辺さんや…約束果たそうとしとるやん…加々見ィィィ…
ユーザー名…信じる気持ち…だとォ?!

うわあああああああーーーッ!!!!!(ワイ絶叫)

最後まで細部までしっかりとみっちりと行間を埋めてくる野木さんの才能のおそろしさたるや…!!!

行間を埋めるといえば2話で田辺さんからうどんというワードが出てくるけど、MIU404といえばうどん、うどんといえば陣馬さんで、2話冒頭で1話の窓から陣馬さんと志摩が湯切り(豪快通り越して無鉄砲)したのをチラッと話題に出したのも非常にお仕事が細やか。

MIU404は見る度に新たな発見があり感嘆があり解釈が深まり愛が増す。何度見ても都度新鮮に面白い。
ほんますごい作品です。

この先もずっと、一生私は志摩ァァァーッ!!! 伊吹ィィィーッ!!! と昂り続けていく。

抑えきれないラブが爆発して超絶長文になってしまいごめんなさい。
最後まで読んでくださりありがとうございます♡

MIU404公式ツブッターさまにすてきなお写真があるので引用させていただきますッ(⁠*⁠´⁠ω⁠`⁠*⁠)

(嘘みたいだろ…人質と犯人なんだぜ…)

(ありがとう…あまりにも尊くてまばゆい3ショット)

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