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王道だけどちゃんと聴いてなかったシリーズVol.10 『リメイン・イン・ライト(Remain In Light)』
「家も音楽も土台が大事」
第10回目は、「トーキング・ヘッズ(Talking Heads)」より、1980年に発表された4作目の『リメイン・イン・ライト(Remain In Light)』です。
トーキング・ヘッズは、1975年にアメリカ合衆国のニューヨークで結成されました。
結成当初はパンクバンドとして活動していましたが、アフロビートやポリリズムを取り入れたことによって、ポストパンクというジャンルに分類されるようになりました。
2作目の『モアソングス』から「ブライアン・イーノ」をプロデューサーに起用し、バンドはよりグルーブ感を求めるようになり、多数のサポートミュージシャンを交えて完成された本作は、彼らの評価を確固たるものにしました。
曲目は以下の通り、全8曲です。
1.『ヒート・ゴーズ・オン(Born Under Punches (The Heat Goes on))』
2.『クロスアイド・アンド・ペインレス(Crosseyed and Painless)』
3.『グレイト・カーヴ(The Great Curve)』
4.『ワンス・イン・ア・ライフタイム(Once in a Lifetime)』
5.『ハウシズ・イン・モーション(Houses in Motion)』
6.『シーン・アンド・ノット・シーン(Seen and Not Seen)』
7.『リスニング・ウィンド(Listening Wind)』
8.『オーヴァーロード(The Overload)』
冒頭『ヒート・ゴーズ・オン(Born Under Punches (The Heat Goes on))』の、ファンキーな曲調でアルバムは始まります。
初めて聴いたときは80年代のディスコで流れていそうな曲調のため、これがロックバンドとは思えませんでした。
しかし、所々ロックなテイストが醸し出され、うまくダンスミュージックと調和しているのが感じれらます。
その後は軽快な曲調のナンバーが続きます。
3曲目の『グレイト・カーヴ(The Great Curve)』は疾走感のある曲調で、途中に入ってくる唸るギターが良い味を出していて、ロックバンドとしての実力がしっかり備わっているのを感じ取れます。
そして彼らの代表曲である4曲目の『ワンス・イン・ア・ライフタイム(Once in a Lifetime)』です。
この曲を聴いたら脳内で輪廻のようにぐるぐる周り続けた、なんとも中毒性のあるナンバーです。
ポリリズムを基調としていますが、曲全体でうまく調和されてます。
また、独特なPVは彼らの持ち味のひとつで、ボーカルのデヴィット・バーンの特徴的なパフォーマンスも彼らの名物となっています。
アルバム全体を通じて一番感じたことは、とても耳障りが良い曲ばかりであるということでした。
飽きずに何度もフルで聴くことができ、聴くたびに新しい発見がある作品になっています。
また、今回ポスト・パンクというジャンルを挙げましたが、この分野がいままでで一番難しかったです笑
明確な定義はなく、パンクロックの影響を受けつつも、ファンク・レゲエ・ダブなどの要素を取り入れ、より実験的で前衛的な音楽性を追求したものだそうです。
同バンドはブライアン・イーノにプロデューサーが変わってから、アフロビートやポリリズムといった複雑なジャンルに挑戦し、見事成功を収めました。
しかしそこには、バンドとしての土台がしっかりあったからではないかと、この作品を通じて感じ取れました。