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東京と家探し

いざ、東京へ

3月に大学院を卒業し、晴れて社会人デビューを果たしたわけだが、満員電車に揺られることなく、入社早々在宅勤務を命じられた。

現在、私は、組織設計事務所と言われる、建築の設計を生業にする会社に勤めている。大規模な都市開発事業が多い会社である。今後建築業界含めどうなっていくのだろか…。(またいつかこれについても書きたいと思う。)

さて、初回である今回は、今の生活に至るまでの家探しについて。

初めての東京。初めての一人暮らしだ(実は学生の頃に一人暮らしモドキのようなものをしていたのだが)。とはいえ、初めての東京生活!

まずは家探し。「どうせ東京に住むならオサレなとこに住みたい。」ということで、持てる建築の知識をフルに使って家探しをした。


家探しで意識した点は4つ。

1.広いこと
とにかく広い家がいい!買い物癖が強い私は、とにかく物が多く、制御しないとすぐに部屋がパンパンになってしまう。なので家賃との兼ね合いもあり30㎡程度の物件に絞って探した。

2.打放しのカベ
建築学生が一度は通る(であろう)コンクリート打放しの建築。やっぱり自分が住んでみないと分からないよね、ということで血眼になって探した。趣味でDJもするので、防音的にもいい。

3.トイレ・風呂別
これは多くのひとが望む条件ではないだろうか。風呂上りのびしょびしょの床は嫌だ。

4.建築家の作品であること
これは結構大事。有名無名にかかわらず人が意図を持って設計したもの。建築変態とは程遠い、いたって普通の建築学生であったが、やっぱり普通のプランは嫌なのであった。笑

正直2と3は途中からどうでもよかった。特に3のトイレ風呂に関しては、建築家の物件において、一般の人が想像するような共存の仕方をしていない場合が多いからだ。だだっ広い空間にバスタブとトイレ、洗面が置かれた空間である。物によってはちゃんと水の流れが分けられているので、風呂の“エリア”しか床は濡れない。むしろ、広いワンルームのおかげで、かなり明るく広々した水回りになることもあるのだ。

色々と面倒くさい要望が多いのは承知している。だらだらと見ていたこともあって家探しには3ヶ月ほどかかってしまった。入居したくても空きがない、そんなものが多かった。こんな私が選んだ物件を2つ紹介したいと思う。


難航した家探し

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treform 』 西沢立衛・千葉学・小川晋一

言わずと知れた3人の大御所建築家によるコラボ物件である。かなりクセのあるプランが多いが、山手線大塚駅から徒歩圏内であることもあって、いつ見ても空きがない人気物件だ。

私は西沢立衛が好きなので、どうしてもW棟(西沢立衛設計の棟)に入居したかった。ちょうどこの頃、2部屋空きが出たばかりで、私はすぐに内覧申し込みと仮契約をした。値段も10万は超えない程度と、かろうじて手が届くものだった。

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玄関を入ると強烈なV字プランに圧倒される。壁は打放し!そして意外と広い(狭そうに見えるが左側だけで9畳ある)。しかし、価格が他より高かったのでこちらは選ばなかった。

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もう一つの方。こちらも当然打放し。さっきの部屋と違いアイストップに大きな開口がある。そして11畳の広さ。すぐに仮契約した。

しかし、さすがは人気物件、一筋縄ではいかない。仮契約当初11人の申し込みがあったらしく、新卒無収入の私の審査落ちは目に見えていた…。

結果はお察しの通りで、私の家探しは延長戦へと移った。


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CERES

この頃にはもう時間がなかったので、打放しがどうこう建築家がどうこう言っている暇はなかった。そんな中訪れたのがこの物件だ。

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まずはこの広い開口。西向きなので夕方は辛いだろうが(ブラインドは付いている)非常に開放的である。広さは11畳と申し分ない。床は無垢のフローリング。一目惚れである。

極め付けはベランダの柱である。ファサードからは見ることができなかったセパ穴がこちらを向いている。部屋の壁は真っ白であるが、ささやかにも打放しの願いが叶った瞬間であった。


今の生活

とにもかくにも、私は「CERES」に入居して(実はさっきとは別の階であるが)、東京生活をスタートできたのであった。

コロナの影響でろくに外を出歩けないが、ややクセのある広い部屋に住んだおかけで毎日楽しく生活できている。何も持たずに上京したおかげで、初任給の大半を家具集めに費やしてしまった。(はじめは椅子はおろか寝るものもなかった。)

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今は家具もある程度揃い、住みこなせてきたのではないだろうか。大した生活ではないが、今後少しづつ生活についても触れていければと考えている。


一つ言えることは、家探しはお早めに。



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