EMARFの可能性
VUILDに入社して3ヶ月が経ちました。
EMARFというサービスを広げていくことを一つのミッションにしているのですが、このサービスの説明が簡単なようで難しい。
わかりやすくするために、いつもラクスルというネット印刷のサービスを例にとって説明しているのですが、↓イメージ湧きますか??
ラクスルはDTPデータを入稿すると、全国どこかの印刷機から印刷物が出力されてお手元に届くサービス。
EMARFは設計データを入稿すると、全国どこかのShopBotという機械から削り出された建築部材や家具部材がお手元に届くというサービス。
「うーん、面白そうだけど、それどうやってんの?」
ってなりますよね。僕もなりました。
このプロセスや面白さを言語化するために、まずは自分で使ってレポートしてみることに。
VUILDはどこで働いてもいい会社なので、まずは自宅のデスクをつくることにチャレンジ。
たまたまVUILDのワークショップに参加していた旧友の佐藤邦彦さんに設計を依頼しました。
EMARFでつくるからには、既製品では叶わない、わがままを叶えたいということで、こんな要望をしました。
「自宅の書斎の窓から、斜め右方向に公園の緑が見えるので、常にそちらを向ける三角形のデスクがほしい。細かい意匠はお任せで。笑」
スーパー雑なメモでサイズ感だけお伝えし、待つこと1週間ほど。
いくつか提案が上がってきました。
なかでも、このアスタリスクを模したテーブル脚の表現がデジファブらしさと、神殿の柱みたいな過剰スペック感があって面白いとなり、この方向でお願いすることに。
佐藤さんに制作してもらったデザインデータをEMARFに入稿。素材と仕上げ(研磨の度合い)を選ぶと、画面上に見積金額が自動で出ます。
これで注文すると、 VUILD側にデータが届きます。(ユーザーさんに見えるのはここまで)
ここから裏側ではShopBotという木を削る機械が動き出します。回転する刃物がデータ通りの形に削り出していきます。
1時間ほどで合板2枚分の切り出しが完了しました。
そこから希望の状態に仕上げます。今回は「研磨加工」にしたので、ベルトサンダーやサンドペーパーを使って仕上げていきます。
できた!!(ここからは佐藤さん撮影なのでグッと写真がかっこよくなります。)
段ボールとEMARFのテープで梱包され、指定の場所に発送されます。
届いたものを組み立ててみると。ジャーン。10分もかからずに完成!おしり出てるけどご愛嬌。
買うんじゃなくて、つくるってこんなにじんわり喜びがあるんだと実感。
そして、日々の満足度が高い。そりゃそうですよね。自分にアジャストしてあるから。
VUILDの「全ての人を設計者にする」というビジョンを体現したサービスがEMARF。
森と製材所とShopbotとデジタルデータがあれば、地域でほしいものが自分でつくれる世界がもうきています。この選択肢を知ってほしい。
もしCADやイラストレーターができたら自分で、できなくてもテンプレートを使って体験してみてほしいです。
結論:やってみないとなかなかわからないので、やってみてほしい。こちらから↓
余談1
ちなみに今回は国産材フリークとして、材もこだわりたいとういことで、瀧澤ベニヤさんの「ecoシラ合板」という白樺の合板をこっそり取り寄せました。(ここだけイレギュラー)
余談2
ちなみに佐藤さんのこのアスタリスクの家具、こんな展開もできるらしく。