発達主婦の料理の困難さ~適量編~
発達障害の診断を受け、コンサータと共に生きるえでぃです。
結婚して子供を二人産んでから、発覚した発達障害。一人暮らしの経験はあれど、コンビニ弁当でしのいできた私は、料理が出来なかった。”徐々に”が分からないため、離乳食なんてどう進めていいか分からず、子どもは案の定食べてくれず、市販のレトルトに助けられた。
周りを見て覚えるということが出来ないので、教えてもらったこと以外はできない。
料理を教えてもらったということがないに等しかった私は、図書館に行っては、本で勉強した。
まずぶつかった壁は”適量”だった。
「なんですか、この適量とは?」
分からないから調べているのに、”適量”という言葉を羅列する本が多いこと多いこと。「お好みの味に近いように味見しながら、調節してください」ということだと今ならわかる。当時まだ診断されていないし、自分が発達障害だと認識していない時のことだ。分かるわけない。適量表示がないレシピを探して作っていった。
何度同じ料理を作っても、レシピを覚えることが出来ないので、毎回レシピを確認しながら、ひとつひとつ大匙小さじを測って作るので、時間がかかる上に、同時進行できないから一品ずつしか作れない。しまいには、煮込んでいる間に洗い物なんて神様みたいなことはできないので、やっと料理が出来たと一息つく間もなく洗い物。。。
良いことと言えば、毎回同じ味付けになること。それも10年もすれば飽きてくる(笑)
今はようやく”適量”とやらが分かってきた。つい先日、チャーハンをおいしく作れたことがそれを物語っている(笑)
簡単だと言われるチャーハン。
誰に聞いても「分量なんて適当だよ」と言われるチャーハン。
普通の人は、初めて作ってもある程度おいしく作れるであろうチャーハン。
だがしかし、私にとって最大の難関である適当チャーハン。
適当に作れば、食べ物ではないものが仕上がり、なんとか焼肉のたれでごまかす技を身に付けてしのいでいたチャーハン。
10年の主婦業と5年にわたり自分の障害と向き合っていく中で獲得した適当チャーハン。
自分で食べた時の感動と、子どもたちがおいしいおいしいとおかわりして食べていたあの光景は一生忘れられない。