学生が地元を取材し、Uターンの形を探すインスタマガジン「梨バック」が最高だった話
山梨・富士吉田市の大学生が、地元の大人を取材してインスタマガジンを作る「梨バック」。取材・執筆も撮影も学生で、2日間で取材→記事完成→発表までしちゃうモリモリなプロジェクトに、つい先日参加してました。
いちおうプロのライター・編集者的な立場で取材にも同行したんですが、学生たちの取材が超よくて。途中で困ってたり詰まったら助け舟出そうとか思ってたんですが、はじまってみればなんにも心配いりませんでした。
というのも、取材する学生たちの多くは高校生の頃から地域の活動に参加していて地元への熱量も高く、就活中だったり、地元に帰ろうかどうか悩んでたりしていて。そんな彼&彼女たちが「地元に帰って働いてる先輩」たちにインタビューするのは、めちゃくちゃ自分ごとでありリアルな悩み相談でもあるんですよね。
やっぱり問いが自分ごとになってる取材が一番面白いのは間違いなくて。大人たちの側も、悩んでたり、これから社会に出ようとしてたりする学生たちを前に体重の乗ったリアルな言葉を話してくれて。横で聞いてて「めちゃくちゃいい……」と感動するばかりでした。
そんな取材から生まれた「梨バック」の記事、超いいのでぜひ見てほしいです!!!
このインスタマガジンの作り方、すごく可能性があると思うんです。2日で取材→記事完成までできてるのは、デザインフォーマットを事前に作っていたから(と、学生たちが超頑張ったから)で。
フォーマットに合わせて原稿を作り、写真をセレクトして流し込めば完成。ライティングに慣れてなくても作りやすくて、雑誌やWEBの記事に比べてビジュアルで見せる要素も多いインスタマガジンの特性も活かした形です。実際、栃木の鹿沼でもこの兄弟インスタマガジンのプロジェクトが動いているんだとか。そっちも楽しみ!
さて、この「梨バック」を富士吉田市と一緒に進めているのが「かえる舎」。「自分をかえる、地域をかえる。」を合言葉に、富士吉田で次世代のみんなと一緒に地域の未来をつくる活動をしている団体です。今回の「梨バック」に参加していた学生の多くは、かえる舎の活動に高校時代から参加していたそう。
かえる舎代表の斎藤和真くんとは数年来の付き合い。今回、二人でじっくり話す機会も多かったのですが、聞けば聞くほどかえる舎の活動が最高で。若者たちのよき兄ちゃん・姉ちゃんというか、「ナナメの関係」を築きつつ、地域でめちゃくちゃ大事な居場所を作ってるんですよね。学生たちとのエピソードも本当によくて、かえる舎の活動についてはジモコロでも記事にしようと画策してます。
和真くんがHuuuuに「梨バック」の相談をしてくれたのは、そもそも2021年。本当は昨年夏に現地取材→インスタマガジン公開までやるはずが、コロナの影響で中止になった経緯がありました。
Huuuuでは「梨バック」のコンセプト・内容を一緒に考えたり、デザインフォーマット作りを担当しました。そしてデザインを担当してくれていたのが、「風のバイト」1期生のタケバハルナちゃん。
当時大学生だったタケバちゃんはめちゃくちゃ「梨バック」にモチベーション高く取り組んでくれて、富士吉田にもわざわざ行ってリサーチ取材をして、最高のロゴとデザインを作ってくれました。昨年夏の時点でフォーマットまで完成していたので、コロナですぐに陽の目を見られなかったのが本当に悔しくて。1年越しでここまで漕ぎつけた嬉しさは「タケバちゃんの頑張りをやっとみんなに見せられる〜!」が一番大きかったです。
そんな色んな思いが詰まった「梨バック」なんですが、富士吉田で今後も継続していくそう。フォーマットがあるからこそ、色んな人が参加できるし、これから何年も続いていってくれたらいいなと心から思ってます。楽しかったな〜! 最高の夏の思い出をありがとうございました!