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人のモチベーションに影響を与える「コミュニケーション」とは?
今日とあるお店で受けた接客は、違う意味で印象深いものになった。
行政との取引が多い老舗。地域になくてはならないお店だし、ここでしか買えないものも多いから、安定しているということなのだろう。
接客には、自信ではなく、威圧感があった。こういえば買うパターン、というのがもう手垢のついたセリフみたいに、たたみかけるように出てきた。
どれを、いつまでに準備すればいいのかわからない、こちらの不安や疑問をも提示して検討したかったのに、全スルーしてアドバイスという名のマウント取りが続く。
しまいに、顔を見て話すのも嫌になり、かといって市内ではこの店でしか買えず、もう逃げ場がないので
はい、はい、じゃあそれで、となった。一刻も早く会計を済ませて、この店から出たい、と思った。
店を出ると、一緒にいた娘と顔を合わせる。今の接客、すごくなかった?!とお互い声を合わせる。
久しぶりに他人から受けた言動で息があがったので、思わずタピオカドリンクを買いに走った。半分くらい一気飲みしたところで、やっと向き合う余裕が生まれたので、何がそんなにシャクに触ったのか、考えてみることにした。
あの人が、私に教えてくれたこととは何だったのか?
・決めつけられる感じに不快感。
言い方は、常に「全て決まっている」「ルールである」「だからこれしかないです」。自分の(業界の?)正しさの真ん中から全ての言葉が投げられ、買うと決めると少し軟化したその態度から出てきたのは、「あなたはどう見てもこのサイズだね」であった。
・不安を煽る言葉ばかりで楽しさゼロ。
「これはこう使わなきゃダメ」を何回聞いただろうか。その通りに使わないと怪我するよ、決められたものを選ばないと孤立するよ、、、買わないことによりデメリットだけをひたすら聞かされ、買い物そのものが全く楽しくなく、苦痛であった。
・買うと決めたら態度を変えてきた!
買うと決めるまでは、私たちを個人として認めるような発言は一切なかったが、買うと決めると「おねえちゃん」「おかあさん」とよばれた。最初から買うと言えばいいんだよ、とまるで手名付けたペットでも相手するみたいに、乱暴に距離を近づけられ、精神的な距離は何万海里も広がった(笑)。
・・・とまあ、文句ばかり並べてしまったけれど、総合して見れば、この一言に尽きる。
全てにおいて、一方的すぎるよ。
買う一択で話が進められる。買わない選択の先には不幸がある。買うならこれ以外にない。
この文脈の中では、「私」という個人は存在していないも同様であった。そして、そのような扱われ方をされることの、ストレスってすごいのだなと、実感した。
コミュニケーションが一方的であることは、人の考える力、選択する力、反応する力、あらゆる可能性を本当に奪っていくのだ。
コミュニケーションとは双方向であるべきだ、とよくいうけれど、振り返って見れば、それがなぜいいのかはあまり深く考えてこなかったなと思う。
双方向で成立しないコミュニケーションは、結局、ものすごく相手を否定しているということなのだ。
少なくとも私は、そのような気持ちになった。あるいは、存在を無視されているような気持ちになった。
私たちは日常のコミュニケーションに、別に結果や成果をもたらしたいわけじゃないと思うのだ。もたらしたいのは、意味。それも、話せてよかったとか、嬉しいとかいう、自分なりの意味づけであって、
コミュニケーションの最大の目的は、人を不安にさせることでも、何かを説得することでも、もちろん成果や実績を得ることでもなくて
「承認」じゃないでしょうか?
ほめる必要も認める必要も、本当はないのだと思う。私はあなたの話を聞いているよ。私はあなたの存在をちゃんと認識してますよ。そのメッセージを送るだけで、コミュニケーションは成立するのだと、私は思いたい。
お互いにそれができたら、初めて会おうがなんだろうが、もっと深い話ができるかもしれない。じゃあこっちも買おうかな、なんて選択の幅だってもっと広がるかもしれない。
接客って、コミュニケーションではないのか!とぷんぷんしてみたものの、もしかしたらあの店員さん、普段から一方的で高圧的なお客さんと接することが多いのかもしれないな、とも思った。
モンスター的なお客さんの相手に疲れた結果、この態度がデフォルトになってしまった可能性も、ありうる。
幸せな接客ってなんだろうな?
今日学んだことは、コミュニケーションというものが、人のモチベーションにこんなにも影響すると言うこと。特に、子どもと接することの多い私にとっては、点検がより必要なことなんだ、と教えてもらった。