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「同じ屋根の下で眠る」という日常と幸せを築いていく

こんなことを言ったら変に思われるかもしれないけれど、「帰る場所がある」というのは本当に稀有な幸せだと最近思う。

もちろん最初に何かしらの契約を交わすことはあるけれど、予約や手配をせずに部屋が確保されていることは安心があるし、何より「同じ屋根の下で眠る」というのは、精神衛生上も、大変いい。

今日と昨日は少しずつ違う。明日と今日もきっと日差しの揺れが違う。

旅をする、ということは誰かの日常にそっとお邪魔することだ。たとえそれが、ひとの営みでなくても、自然の営みであろうとも。そこにとうとうと流れる時間の流れに、自分の身を浸すこと。

そのときの感情は、浮き沈みがあれ。何かを私は感じたいと思ってそこへ行く。透明になりたい、とか、はっと目がさめるような刺激がほしい、とか。

「日常におじゃまする立場」から「日常にくるむ側」への転換のために、私はもしかしたら、私の日常を築きたいと思って、今この屋根の下にいることを選んでいるのだと。ちゃぽん、とお風呂の湯に身を沈めながら、今夜気がつく。

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伊佐 知美
いつも遊びにきてくださって、ありがとうございます。サポート、とても励まされます。