集まる理由が欲しかった。それを「居場所」と呼ぶのだろう #旅と写真と文章と
「やっぱりそれを、みんなと共有していきたいなと思っている」と、その人はインタビューの最後に言った。私が尊敬する、ニュヨーク在住のライターの、佐久間裕美子さん。
■生きるって簡単じゃない。だからこそめいっぱい走ろう、私たちはひとりじゃないから|『ピンヒールははかない』著者・佐久間裕美子
「共有」すること、そして「共感」することの大切さと、それへの切望と渇望が、自分の中に。いえ、みんなの中に、流れていると緩やかに感じ始めたのはたしかこの1年とか、2年くらいの間のことだったと思う。
「自走しやすい場所をつくりたい」「活躍できる場所をつくりたい」と、彼は言う。私のことを、最初に拾ってくれた鳥井弘文。
「ここに居ていい」「何かを投げかけたら、必ず返ってくる」と、信じられることの、強さ。足元が固まる感覚。笑っていいこと。泣いても大丈夫、頭を撫でてくれるわけでもなく、慰めてくれるわけでもない。ただそこに「居るだけ」の安心感。
家族でもなく、友人でもなく。「信じられる居場所」をつくるコミュニティは、いつか友人や家族になる。
■「伊佐知美の #旅と写真と文章と Slackコミュニティ」をはじめます
立花実咲と、今は一緒に働いていないけれど福島槙子と、私の3人で、昔「何も理由はないけれど一緒に作業をするためだけに、カフェに集まる会」を開いていたことがあった。
「仕事を一緒にする」という「定期的に集う約束」「つながる背景」を失くした私たちは、「それでもやっぱり、一緒の時間を過ごしたい」と思ったから。
■「灯台もと暮らし」というウェブメディアを作っています。
■早く行きたいならひとりで行け。遠くへ行きたいならみんなで行け
やがて私は、どんどんと大人になっていく。家族を失くしたことも、一度だけある。会社は、二度辞めた。名字は、二度ほど変わったことがある。住所は、もっと。
「私を私たらしめているものは、知美という下の名前と、生年月日だけ」
様々な書類を記入しながら、どんどんと内容を変えていくその文字たちを追いながら、私はアイデンティティを見失いそうになったことが、あった。
「居場所があることの強さと美しさ」「それを、与えてもらうだけでなく、つくれるようになるかもしれない」という希望を、そして私は知っていく。
ただ、私たちは集まる理由がほしいだけなのだ。毎回まいかい、約束することなく。未来を絶対、100%約束することはできないだろうけれども、希望を持ちながら「一緒に居たいね」と、毎度口に出さずとも、前提として足元に持てること。
選択を少なくすることが、毎日のコストと熱量を余らせる術であるならば。人生を豊かに、安心させ、そして笑わせてくれる理由が、コミュニティにあってもいい。
会社も、家族も、仕事も、私も。私たちも、俺たちも、もう気付いている。
世の中は、変わっている
そしてこれからも、緩やかに、時には急速に、その価値観と形状を変えてゆくだろう
止まっていても、構わない。けれどきっと、この変わってゆく世の中を、楽しみながら、笑顔で、「好きなことをして生きていく」ための努力を継続するための、きっかけは。必要条件は。
もしかしたら、コミュニティがひとつ。入るのかもしれないと。最近想う。
私は、すべてを否定したくない。真実なんて1つもなくて、あるのは見方。何の側面を信じるか。
「これが絶対」なんてことは、世の中に1つもない。口に出した瞬間、フィクションだと誰かは言った。私もそう思う。あるのは「何の側面を信じるか」。
であれば、それを一緒に、肯定せずとも「そうだよねぇ」とただ頷くような。できれば時には、肯定したいと思うときには、一緒に手をつなげるような。
#旅と写真と文章と や、 #waseisalon 、そして私が今暮らす #えいとびたー などのコミュニティを間近で見ていて、最近私はそんな風に考える。感じている。続けていきたいと、続けていったら、なにか新しい未来が見えそうだ、創れそうだ。あなたたちと、まだ見ぬあなたたちとも、もしかしたら私がいつか産むかもしれない子どもたち(あるのかそれ)とも、と。
世界 #同時多発フォトウォーク だなんて。一体誰が言い出したのか。旅と、写真と、文章と。ただそれだけの。けれどそれだけで。こんな風に、時間や距離を超えて。
一緒に何かができることに、熱中できることに、笑い合えることに。私は単純に、すごく嬉しいし、なんだか心強いし、ばかみたいだし、最強じゃん、って
想ったよ、というnote。を書いてみた。未来の私たちを、支えるもの。
いつも遊びにきてくださって、ありがとうございます。サポート、とても励まされます。