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暮らす街に、夢を少しずつ詰めてゆく

「なんでそこに住んだの」と最近聞かれる機会が増えたんだけれど、そんなときは大抵「いや、なんでだろう?」と自分でも答えに困ってしまう。

特段特色があるわけでもない、都心に近い落ち着いた郊外の街。渋谷に出やすくて、でも静かだし、窓がたくさんある角部屋が気に入ったんだよね。……くらいしか答えが思い浮かばなくて。

あとは「気持ちがよかった」。「暮らしているイメージが湧いた」というか。

んー、でも、もう少し言語化したいな、なんでだっけな?と考えあぐねていた答えに、今日気が付けた気がしてね。

すごく大切な予感がしたから、もう少し自分に聞いてみるために、noteを書いてる。

みんな、「どうしてそこで暮らしているか?」を、そんなに考えたりはしないもの、なのかなぁ?

今回の私は「このひとと日々を過ごしたい」がいちばんの条件だったから、街を選ぶ、という視点は次点以降だったのだけれども。

それでも選んだ気はしていて。

やっとわかった。「高台だったからだ」と。ずっとずっと、風の通り抜ける丘の上の一軒家で暮らしたい、と言っていて。

この街は、きっとそうだったんだろうなって。

暮らしてみると、坂が多い街の苦労が、めちゃくちゃわかる(笑)。交差点で、すべての方向が「全部違う方向に坂」とか、ベビーカーやスーツケース(私や)のひとはいったいどうしたらいいんだ!?って。

でも、視点が高い分、やっぱり気持ちがいい風が吹く。不思議なんだけれど、草木がよく育つ(気がしている)。

遠く遠くに見える、スカイツリーや都心の街たち。「見えるけれど、近くはない」存在をいつでも感じつつ、「ここにはない」の安心感。けれど「すぐ行ける」のつながっている感じ。

そう、できれば「つながっている感じ」がほしかった。いまはこの空は都会につながっているけれど、いつか海や、そのまま空しかないような場所で暮らせたらいいな、とか。

なるほど、私は「高台で暮らしてみたい」の夢をこの街に投影したか。やりたかったことは、すべてでなくてよいから、少しずつ取り入れてゆくのがよい。夢に近づいていきそう、じゃない?

***

「次にどこで暮らすか」を考える機会が、きっと人生には何度かある。

ライフステージは変わってゆくし、ライフスタイルを変えるために、暮らす場所を変える、を選ぶこともやっぱりあろう。

環境を変えたいなら、暮らす場所と付き合う人を変えること。よく言ったものだ。

その場にい続けて変われたら本当にすごいけれど(一ファンとしてしか存じ上げないけれど、実家で音楽を作り続けた岡崎体育さんはめちゃくちゃすごい)、変われなさそうなら、場所を変えるのは悪くない。

そっかそっか、高台ねえ、この風を、毎日感じてみたかったんだねえ。と思いながら、今日も私にとっての新しい街を歩く。

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伊佐 知美
いつも遊びにきてくださって、ありがとうございます。サポート、とても励まされます。