55.転校生とノストラダムス
小学4年生の時、彗星のごとく転校生が現れました。学年で1番背の高い女の子でした。当時誰も出来なかった鉄棒の連続前周りをグルングルンやって、瞬く間に人気者になりました。あだ名は「(鉄棒の)センパイ」。
センパイとは帰り道が同じで、よく一緒になりました。大好きな怖い話や不思議な話、SF話を沢山知っていて、帰り道楽しくて仕方ありませんでした。ある日センパイは
「ノストラダムスの大予言って知ってる?1999年に空から恐怖の大魔王が降りてきて、地球は滅亡するんだって」
そう教えてくれました。驚きました。恐怖の大魔王って何?滅亡?怖くて怖くてぐるぐる頭から離れません。「大予言」の本も買って2人で読みました。
その頃は1979年だったので、1999年は20年後。私は29歳。何してるんだろう?結婚とかしてるのかな?子供とかいるのかな?
なかなか想像が難しかったけど、そこで滅亡しちゃうなんて残念すぎるとへこみました。
センパイは一年もしないうちにまた転校してしまいました。ショックでした。しばらくの間でしたが、印象深いセンパイとの帰り道でした。