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#11 一%の明かりを見つけて努力する
1月16日。山下 俊彦さん。
「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」より。
山下 俊彦さん(1919~2012年)
松下電器産業(現:パナソニック)の
3代目社長。
私は人間には二つのタイプがあると思います。
一つは非常に恵まれた環境にあって、我われから見たら、「何も言うことはない」という人が、案外に、不平を持っていたりすることがあります。
そういう人は九十九%が恵まれていて、わずか一%、恵まれていない何かがあって、そこばかり、見ている人です。
他人の芝生はどうしたって青く見える。
無いものを欲しがる。
もっとこれがあれば、あれがあれば、理想の自分になれる気がする。
私も最近まで、こういう考えをすごくしていて
でもある日
すでに自分にあるものに目を向けてみると
沢山のものを持っていたんだと気付けた。
そうなると生きるのがとても楽になったし
無いものを欲しがらなくなった。
今あるものをより磨くために、活かすために
何を身に付けたらいいのかを考えるようになった。
今日のお話とは少しズレているかもしれないけれど…
松下幸之助さんなどは、もう九十九%悪いことばかりでも、わずか一%の明かりを見つけて努力するタイプです。
そこがあの人の素晴らしいところだと思います。
(中略)
これは人の上に立つリーダーにとって、大事な資質だと思います。
悪い点にこだわるのではなく、恵まれた点を伸ばしていくということです。
この資質がまた、人の欠点ではなく、人の長所を見るという、あの人の特性につながっていったのだと思います。
あるものに目を向けられるようになると
人の既に持っている良い部分にも
気付けるようになる。
不思議。