The show must go on!
先日、舞台を観に行きました。
このご時世に、こうやって生の舞台を観られて純粋にうれしかったのと楽しかったのと、エンターテイメントの底力を感じて本当に心震える時間でした。
おそらく、出演者だけではなく、舞台に関わるスタッフひとりひとりに至るまで、定期的にPCR検査を受け、そして来る観客に対する感染防止策にも最大限努めての開催だったのだと思います。
劇場内では、観客もなるべくおしゃべりしないようにと、開演前にも関わらずシンと静まり返っていて、その静寂がより一層、この貴重な時間にかける全員の想いを物語っていました。
今年のコロナ禍で、エンターテイメントの世界はとんでもない大打撃を受けました。
そもそもお稽古中や公演中に出演者同士の感染をどのように防止するのか?また公演当日も客席が三密で感染の恐れがあるが、それをどうするのか?
キャストが舞台にいて、客席に観客が入っての舞台です。
なのに、感染の恐れがあるからと、ひとが集まってはいけない。
必然的にひとが集まらざるを得ないエンターテイメントにおいて、決行することイコール感染の恐れがあること。どうしても避けられないリスクと表裏一体です。
その綱渡りの中での公演。
一回一回がまた来ることのない、貴重な時間。
明日も開演できるとは限らない。もしかしたら、今日で千秋楽になってしまうかもしれない。
この一回にすべてを懸けようと、舞台上からも、客席からもその心意気がひしひしと伝わる。その様子にとても感動しましたし、自分がその場にいられて本当に幸せだな、と感じました。
ショーは続けなければならない
「ショー・マスト・ゴー・オン」
今年亡くなった、ジャニーズ事務所の創設者であるジャニー喜多川さんが大事にされてきた言葉で、彼がプロデュースする舞台や、ジャニーズ事務所全体の信念を表した言葉です。
シェイクスピアの名言に「人生は舞台である」とある通り、全てのひとに通じる言葉ですが、「何があっても止めない」という、エンターテイナーの覚悟が感じられます。
KinkiKidsの堂本光一さんが約20年にわたって主演を続ける主演ミュージカルで、光一さん演じる、夢を追いかけ続ける主人公がこう語ります。
「Show Must Go On!何があってもショーは続けなければならないんだ」
一度はじめたら、一度やると決めたら、
最後までやり通す。
障害や、葛藤もあるでしょう。
でも、やり通す。
いま、まさにエンターテイメントの業界全体が試練の時です。
ここで演劇をやめてしまおうか、あきらめてしまおうか、と渦中のひとたちは実際何度となく思ったことでしょう。
でも、生の舞台でしか届けられないものがある、感動がある。
舞台にすべてを懸けたい、全員のその想いで、いまもエンターテイメントの光は灯され続けていますし、これからもきっと光を増していくと思います。
みなさんも、なにかあたらしい挑戦をはじめて、その先で「続けていく覚悟」を問われる機会や場面がきっとあったでしょうし、これからも新たな挑戦のたびに障害が必ずあると思います。
「ショー・マスト・ゴー・オン」
そういう試練の時に、この言葉をそっと思い起こしてみてはいかがでしょうか。