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バウルの系統について

ゴウリヤー・ヴァイシュナヴァについて長々と説明しましたが、バウルはその流れも汲みつつ、チャンディーダースがそうであるように、ヴァイシュナヴァ・サハジヤーと呼ばれる流れの方が強いです(と思います)。

サハジヤーについては私はここではほとんど語りませんが、基本的な世界観としてゴウリヤー・ヴァイシュナヴァを何となくでも分からないことには背景や文脈が分からないので、長々と説明を入れました。

ここで敢えてこういうことを書くのは、バウルの伝統の源流は明らかに辿れるものとして仏道後期密教があり、これは8世紀〜12世紀の遊行僧の詩を集めたチャリャーパダの内容が明らかにバウルの詩と同系統の内容であることからも分かります。

(実はチャリャーパダ/チャリャーギーティを読んでみることも考えたのですが、古ベンガル語と言っても今の私のベンガル語の知識ではちょっと厳しそうなのでひとまず先送りしました。師匠パルバティ・バウルがこれに節付けしていて、4曲収録したCDはティラキタさんに通販で扱っていただいております)

そこに上記のヴァイシュナヴァ・サハジヤーやゴウリヤー・ヴァイシュナヴァ、ナータ派や更にスーフィーなどの流れも渾然と入っているのがバウルです。

渾然となっているということは実際のところはほとんどあらゆる伝統に当てはまる性質かもしれませんが、それでも簡単な分類に当てはめて捉えていただきたくないという想いがあり、こうやって書いておくことにしました。

え、バウルについてですか? これがまた説明が大変なのですが……私があちこちで書き散らかしているので、このあたりなどご参照ください。

また、日本語でバウルについて書かれた書籍はたくさんあって、それぞれに素晴らしいもので私も勉強させていただいているのですが、同時に、英語の書籍も含めて、ほとんどはあくまで外からの視点で書かれているということはどうぞご留意ください。私の師匠パルバティ・バウルの著書の日本語訳はやはりこちらでティラキタさんに扱っていただいております(在庫切れの場合も予約が入れば納品するようになっています)。


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