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絵本感想&レビュー『からすのパンやさん』

こんにちは。tomoniです。
ページを開いてくださり、本当にありがとうございます。
このページでは、絵本『からすのパンやさん』の感想とレビューをまとめていきます。
ぜひ、最後まで読んでくださると嬉しいです。

作者

加古 里子(かこ さとし
1926(大正15)年福井県武生町(現・越前市)生まれ。1948年東京大学工学部卒業。工学博士。技術士。 民間化学会社研究所に勤務しながら、セツルメント活動、児童文化活動に従事。1959年から出版活動にかかわり、1973年に勤務先を退社後、作家活動とともに、テレビニュースキャスター、東京大学、横浜国立大学などで児童文化、行動論の講師をつとめた。 また、パキスタン、ラオス、ベトナム、オマーン、中国などで識字活動、障がい児教育、科学教育の実践指導などを行い、アメリカ、カナダ、台湾の現地補習校、幼稚園、日本人会で幼児教育、児童指導について講演実践を行った。 『だるまちゃんとてんぐちゃん』『かわ』(福音館書店)、『からすのパンやさん』(偕成社)、『富士山大ばくはつ』(小峰書店)など、500冊以上の児童書の他、『伝承遊び考』(全4巻・小峰書店)など著書多数。 土木学会著作賞、日本科学読物賞、児童福祉文化特別賞、菊池寛賞、日本化学会特別功労賞、神奈川文化賞、川崎市文化賞、日本児童文学学会特別賞、日本保育学会文献賞、越前市文化功労賞、東燃ゼネラル児童文化賞などを受賞。

1. こんな人におすすめ

➢ 3歳~6歳くらいの子ども
可愛いカラスのキャラクターやパンの数々が登場し、シンプルなストーリーが魅力的です。
➢ パンが好きな子どもや大人

様々な種類のパンが登場し、パンがお好きな方にはたまらない作品です。
➢ 家族で絵本を楽しみたい方
親子で一緒に読むことで、会話が弾み、楽しい時間を過ごせます。

2. 概要

この絵本は、いずみがもりの中でパン屋を営むからすの家族が、試行錯誤しながらたくさんの可愛らしいパンをつくって、やがて町の中で人気のパン屋さんとなっていくお話です。

ある日、パン屋のからすのおとうさんとおかあさんのところに、4羽のあかちゃんが生まれます。

からすのおとうさんとおかあさんは、必死でパンを作って売っていきますが、4羽の子育てをしながら大忙しで、経営は閑古鳥が鳴くような状態でした。

ひょんなことをきっかけに、どんどんお客さんが増えて、成長した子供たちも一緒に、家族一同でパンを作るようになります。

そうすると、もっともっとお客さんが増えて、たくさんの種類のパンを作り、さらにお客さんが増えていきました。

やがて、評判がさらなる評判を呼び、町の中で人気のパン屋さんとなったのです。

家族が一体となって誠実に、そしてイキイキと働くからすの家族の姿から、家族のつながりや、働く喜び、お客さんとのつながりが感じられる作品です。

3. 感想

見開きでたくさんのパンが描かれているページは圧巻です。
見たこともないパンの数々から、想像力が掻き立てられます。
かこさとし先生のご趣味関連のパンもあるのかな?と想像しました。
私のお気に入りのパンは、「かめパン」と「てんとうむしパン」と「かみなりパン」です。

あなたのお気に入りのパンは何ですか?✨

そして特に私は、からすのお客さんが行列をなしているページが印象的でした。
一羽一羽の個性が感じられるイラストであり、誰もが争わずにしっかりと一列に並んでいる様子から、心がほっこりするような温かさを感じました。

4. レビュー

このお話には、作者のかこさとし先生の、懸命に生きる個々の存在を尊重したいという強い思いが込められています。

あとがきに書かれていることを読み、からすの一羽一羽がそれぞれ個性的に描かれている理由がわかり、かこさとし先生の想いが伝わってきました。
「カラス」という人間からみると厄介者とみなされることが多い動物を題材にしている点が、この作品がさらに個性的に感じられる理由であり、
さらに「パン」という子どもにも大人にも愛されているものが一緒に描かれていることからこそ、ストーリー全体にやさしさや愛らしさが感じられるのかなと思いました。

5. まとめ

この作品を読んで、現実にないものを想像する楽しさを感じました。
現実的に作ることが難しいかたちのパンも絵本の中であればイキイキと描くことができます。

はじめに、自分の読み方で読み進め、その後にあとがきを読んで読み返すと違った気づきがあり、とても面白かったです。

長年愛されてきたこの絵本を通して、ぜひ癒しのひとときをともに過ごしませんか?
ぜひ、ご感想やコメントを聞かせてもらえたら嬉しいです!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました✨


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