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なっちゃんのシャボン玉
「フー、フーッ」と、シャボン液をつけた ストローに 息を吹きかける なっちゃん。
「空高く 飛んでいく シャボン玉を つくるんだ!」と言って、
たくさんの シャボン玉を つくっています。
でも、なかなか 思うように 空高く 飛んでいく シャボン玉が
つくれずに なっちゃんは もどかしそうにしていました。
となりで見ていた なっちゃんの お姉ちゃんの こっちゃんは
「空高く 飛んでいきますようにと お祈りしながら、
息をゆーっくり、細く長ーく吐いてみたら? 」と言いました。
「うん!やってみる!」
そう言って、なっちゃんは こっちゃんの言うとおり
シャボン液を ストローにつけて、
心の中で 空高く飛んでいきますようにと お祈りしながら、
息をゆーっくり、細く長ーく、「ふーーーーっ」と吐いてみました。
すると、シャボン玉は みるみるうちに 丸くなっていきました。
そして、シャボン玉は ふわりと 軽く ゆっくり
宙に 浮かんでいきました。
シャボン玉は ゆっくり すこしずつ 高く 飛んでいきます。
まるで 生きているかのように シャボン玉は 優雅に
ふわりと 飛んでいます。
そして、シャボン玉は ゆっくり 少しずつ 高く 高く
遠い空まで 飛んでいきました。
なっちゃんと こっちゃんは どこまでも 飛んでいく
シャボン玉を みつめながら、
どうかこのまま 消えないで 空高く 飛んでいってほしいなと
願い続けていました。
シャボン玉は 優雅に 消えずに
どこまでも どこまでも 高く 高く 飛んでいきました。
なっちゃんと こっちゃんは 高く飛んでいった シャボン玉を
いつまでも いつまでも 見つめていました。
おしまい